日本共産党国会議員団「外国人の人権・労働・共生に関する委員会」で埼玉県内のクルド人コミュニティーを訪問しました。
仁比聡平参議院議員、塩川鉄也衆議院議員、倉林明子参議院議員、梅村さえこ元参議院議員、城下のり子埼玉県議、山﨑すなお埼玉県議、松本さちえ川口市議、ふじしまともこ川口市議、私もとむら伸子が参加しました。
他の先進国では、難民に認定されているトルコ国籍クルド人の方々。
日本では、ほとんど難民と認められません。
根本的な問題は、ここにあります。
医療機関と懇談→小中学校関係者と懇談→クルド人の子どもたちと懇談→支援団体と懇談→クルド人の方々と懇談などかなりハードスケジュールでまわりました。
まず、地域に在日クルド人の方々が住んでいる埼玉協同病院の皆様からお話を伺いました。
日本の在留資格を持たない外国人(非正規滞在外国人)は、仮放免などで入管には収容されていないものの就労が禁止されており、健康保険加入など日本の社会保障制度が使えません。
「(非正規滞在の方々への)医療提供は無料低額診療事業で限られた民間病院の倫理観にのみ支えられている」「必要な時に必要な医療が受けられないという非人間的な扱いを受けていて、近代以前の状況」だと語られました。
お金がないために払えない方々がおられ、病院の負担も大きくなっています。
「無保険者の診療を受け入れた際は、国が補てんするなど公助の仕組みをつくってほしい」と訴えました。
妊娠、出産、健診など周産期の母子支援の必要性も痛感しました。
非正規滞在の方々や外国人労働者の支援を続ける首都圏移住労働者ユニオンの松澤秀延執行委員長は、現在は、埼玉協同病院と松澤さんたち支援者、NPO法人北関東医療相談会の方々などがお金を出し合っていること、大きな手術などでは、200万円集めるなどご苦労があることをお話しくださいました。
学校関係者との懇談では、現場で働く教員が「毎日1時間でも教えたいのに、現状では(クルド人の子どもたちの)学習権が保障できていない」と語りました。
「国は、18人につき1人の教員を配置するとしているが、現場はどう思っていますか」と質問。
現場で頑張っていただいている先生は、「18人に1人では、教えるのが難しい。それでは(教員が)全然足りない。日本語教育が必要な子どもたちの数が多いので、十分教えることができないまま通級は終わりになってします。それではきっと、通常のクラスで授業の内容がわからないまま学校で過ごすことになってしまうと思います」と語られました。
学校の授業がわからず、学ぶことをあきらめてしまう子どもたちも多くいます。
国は、すべての子どもたちの学ぶ権利を保障し、発達を保障するべきです!
川口市では、小学校では、3校に1校くらいは、通級制の日本語クラスがあるそうです。
通常の時間割の中で、国語の授業の時に日本語教育が必要な子どもたちは、日本語クラスに通うイメージです。
日本語クラスがある学校でも教員が足りませんし、日本語クラスがない学校の子どもたちはどうしているのかも心配です。
母語も大事にしながら、もっともっと手厚い日本語教育が必要です。