「再審(裁判のやり直し)を!生あるうちにえん罪を晴らそう」
静岡県で1966年に起きた強盗殺人事件で死刑判決が確定した袴田巌さん(86)の再審(裁判のやり直し)をただちに始め、生あるうちにえん罪を晴らそうと12月12日、集会がありました。
「袴田事件」をめぐっては、2014年に静岡地裁が再審開始と死刑・拘置の停止を命じました。袴田さんは約48年ぶりに釈放されましたが、まだ再審は始まっておらず、今年度中に予定されている東京高裁の判断が注目されます。検察は袴田さんの再収監を求めています。
犯行につかわれたズボンははけない、DNA鑑定も一致しない、そして、新たな争点でも検察が不利なのに・・・。
集会で弁護団事務局長の小川秀世弁護士は、現場近くのみそタンクで見つかった鮮明な赤い血の色がついた衣類をめぐる弁護団のたたかいを報告。
小川弁護士は、実験で、みそにつかると衣類に着いた血痕が短時間で変色することを指摘。「検察の実験でも全て黒褐色化している。見つかった衣類は、確定判決が言うように1年余もみそ漬けだったと考えられない」とのべました。
袴田さんの姉、秀子さん(89)は「声を大にして、真の自由をお与えください」と訴えました。
布川事件の桜井昌司さんらえん罪被害者や映画監督の周防正行さん、漫画家のやくみつるさん、プロボクシング関係者も訴えました。
袴田巌死刑囚救援議員連盟に所属する与野党の国会議員が参加しました。
日本共産党からは私が連帯あいさつをし、仁比聡平参院議員がメッセージを寄せました。