もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

名古屋入管で亡くなられたウィシュマさんの事件について

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名古屋入管で亡くなられたウィシュマさんの事件について、名古屋入管の監視カメラの録画のうち、亡くなった3月6日までの2週間分(2021年2月22日から3月6日)から切り取った約6時間30分の映像を法務委員会の理事・オブザーバー、希望する法務委員で観ました。
非常につらい視聴となりました。
 
2月22日、「自分で飲むのできない」「食べるのできない」とウィシュマさん。2月22日の段階でウィシュマさんの体の調子はかなり弱っており、明らかに体調が悪いことが映像でもはっきりと観てとれました。下半身はほとんど動かず、力を入れることができないような状態で、ベッドでの足の移動も職員にやってもらっていました。
 
そもそも2月3日、支援者の方が、立会職員に対して「なぜこのような状態になるまで放置していたのか。点滴等然るべき処置はきちんとしたのか」など申し立てをしていました。
 
そして、2月15日の尿検査の結果も腎臓、肝臓の病気が心配される数値で、「生体が飢餓状態」と総合診療科の医師が判断するような状況が今年8月の「令和3年3月6日の名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する調査報告書」(以下「報告書」)の中でも書かれています。
それなのになぜ適切な医療が、ずっと提供されなかったのか!
 
2月3日のウィシュマさんの状況、2月15日の状況がわかる映像を提出して欲しかったのですが、名古屋入管の録画の映像は2週間で上書き保存されるのでないとのこと(怒)
うなだれ、苦しみ続けているウィシュマさんの姿、最後は反応することもできなかったウィシュマさんの姿を観て本当に悔しく思いました。
 
与党は、8月の「報告書」と映像に齟齬はないと言いますが、例えば、2月24日の映像には、「口から血」と述べ、繰り返し繰り返し「あぅぅ」「ああぁ」「あぅぅ」と苦しみ続けている状況があったのに、「報告書」ではものすごくあっさりと書かれています。
この日のことを野党筆頭は、「断末魔」のような状況と表現していました。
 
また、3月3日の夕食も「食べた」と書いていましたが、映像では、口に運んで、吐くという状態でした。正確に書くべきです。
 
さらに、今回観た映像には、たとえば、2月27日にウィシュマさんが「床に落ちた」ことも「点滴だけお願い」と言った時の映像もないようにみえました。ウィシュマさんの個人の尊厳、センシティブなプライバシーに配慮しながら映像の全面開示が必要です!
 
亡くなる最後の3日間の「血圧等測定表」には、血圧も脈拍も「脱力して測定できず」と書かれています。それほどまでにうなだれて弱っているウィシュマさんに救急車をなぜ呼ばなかったのか!本当に憤りでいっぱいです。
 
この問題で集中審議すべきと臨時国会でも求めましたが、時間をとって議事録が残る法務委員会で、大臣所信や一般質疑とは別枠で時間をとって集中審議をやるべきです。
 
他にも「報告書」はウィシュマさんが受けたと言われるDVに関する分析が全く不十分で、被害者支援の専門家を含めた再検証も必要です。
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