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電話リレーサービス 来年度実施へ法制定
聴覚障害者の願い実る
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電話リレーサービスをご存じでしょうか。通訳オペレーターが「文字」や「手話」と、「音声」とを通訳することで、聞こえない人や聞こえにくい人と、聞こえる人を即時双方向につなぐサービスです。これを制度化した法律が6月に全会一致で成立。来年度から国の施策としてスタートします。(徳永慎二)
成立したのは、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律です。
電話リレーサービスは、日本財団が2013年9月からモデル事業として実施してきました。同法成立に伴い、来年3月31日に同事業は終了。利用登録者数は1万5000人です。
日本財団電話リレーサービス担当者は「利用は年間約30万回になり、多くの方のお役に立ててよかった」と言います。一方で「サービスの認知度が低く、セールスと間違えられて切られたり、受信拒否にあったりした。国の制度となることで、周知もすすみ、こうした課題が解決されると期待している」と話します。
このサービスは、「G7」の中で日本だけ制度化されていませんでした。同法では、身体障害者手帳所持者というこれまでの利用者の要件はなくなります。24時間365日、緊急時も使えます。
国は費用負担せず、NTTなど電気通信事業者が電話提供事業者として負担します。費用は開始年度年間10億円を見込んでおり、増やすことが求められています。しかし、政府は受益者負担をうたっており、最終的に利用者負担が想定されています。
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ろう者の社会参加進む
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全日本ろうあ連盟の小中栄一副理事長の話 電話というバリアーの解消がようやく、公共インフラとして整備されることになり、うれしいです。誰でも知っている制度にしなければなりません。電話は未体験のため不安が大きく、利用を遠慮し孤立しがちな、ろう者はまだ多くいます。いつでもどこでも使える電話リレーサービスを積極的に活用していくことが、ろう者の社会参加の進展につながります。ろう者が安心して電話をかけられるよう手話オペレーターの養成・確保に取り組んでいきたいです。
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電話リレーサービス
「当事者参加」を明記 全会一致で修正、成立
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野党で協力 修正案作成
電話リレーサービス円滑化法案について、全日本ろうあ連盟は、「当事者の意見を反映できる仕組みを明記してほしい」と、法案修正の要望書を法案を審議する衆院総務委員会に提出。各党委員にも要望しました。
この要望を正面から受けとめた日本共産党の本村伸子議員は、ただちに修正案の作成にとりくみました。同時に、立憲民主党の山花郁夫議員など野党委員に協力を呼びかけ協議。5項目の野党修正案がまとまりました。
野党は修正案を一致して与党に要求。与党との協議の中で、総務大臣が基本方針を定めるにあたって「聴覚障害者等その他関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない」と明記する修正で合意しました。
政府が閣議決定して提出した法案に対して、野党が提起した修正案に与党が賛成し、衆参両院で全会一致で可決、成立するのは、画期的です。
本村、伊藤両議員質問
本村議員は、5月26日の総務委員会で質問に立ち「私たちのことを私たち抜きで決めないで」という、障害者権利条約に盛り込まれた当事者参加の必要性を強調しました。
参院総務委員会の審議では、伊藤岳参院議員が修正を踏まえ、聴覚障害者の意見を反映させるための具体的な措置について質問。高市早苗総務相は「基本方針策定の際には、幅広く関係する多くの人にヒアリングを実施したい」と答えました。
本村議員は「日本に電話が生まれて150年、ついに! 法案成立後、お会いした当事者の方々の喜ぶお顔に涙が出てきました。尽力されてこられた皆様に、心からの敬意と感謝を申し上げます。電話料金、通信料金、通信機器などの負担が、利用の妨げになってはなりません。すべての当事者の方々が利用できる制度の構築のために、全力を尽くしたい」と話しています。