もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

公立・公的病院統合再編リスト問題を質問!!!(2月20日、総務委員会)

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 2月20日、安倍政権が財界と一緒になって、“病院へらせ、ベッドをへらせ”と公立・公的病院に圧力をかける病院名リストの問題、新型コロナウイルス感染症対策を質問しました。
 感染症対策については、前の投稿でレポートしましたので、ここでは病院再編統廃合問題の質問をご報告します。

 

 

 

 

 

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南海トラフ巨大地震など災害時に不足する医療体制
厚生労働副大臣「災害医療の提供体制の構築を議論していただくことが重要」と答弁
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最初に、以前、高知県に行った際の南海トラフ巨大地震があったときの医療体制について、高知県が真剣な検討をされていたことをお話しました。
 
高知県の想定負傷者4万7000人(想定死者数 2万5000人)のうち、
 重症・中等症者は約14100人。
 うち、重症者は、約4700人。←高知県の年間の3次救急患者数を超える
 災害拠点病院等での処置可能者数は、合計 約3840人
 すると、DMATが対応すべき重症・中等症者数は、約10200人。
 被災地外からの派遣DMAT(43チーム)による処置数、約2000人
 処置できずに残る重症・中等症者は、約8200人
  ↓
さらに170チーム以上のDMATが必要

全国では、2200チーム以上のDMATが必要。

東海エリアでいえば、
想定負傷者数は、
愛知県は、約10万人
静岡県は、約9万2000人
三重県は、約6万6000人

と言われています。

災害時の医療体制は全く足りなくなる懸念があるなかで、政府は、病院を減らせ、ベットを減らせと圧力をかけています。
全国的に平時に人員に余裕がなければ、災害時に広域派遣も難しくなります。
公立病院は、災害時に重要な機能を担うこととなります。
ところが、将来の医療体制をどうしていくかを議論している地域医療構想では災害の視点はないのが大問題だと指摘しました。
地域の医療体制をどうしていくかというときに、災害時、南海トラフ巨大地震、首都圏直下型地震などを想定した医療体制、病院、診療所、医師、看護師、医療スタッフなど議論が必要だと質問しました。

稲津厚生労働副大臣は、「今後、この当該分析結果も踏まえつつ、今回の分析だけでは判断し得ない地域の実情を補いながら、地域全体として不足のない災害医療の提供体制の構築を議論していただくことが重要なことである」と答弁しました。

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存在しない病院名まで載せた病院名リスト(怒)
地方から怒りの声噴出
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政府は、全国の公立・公的病院にたいし、入院の病床数を全体で5万床減らす「地域医療構想」にそくした「改革」プランを求めてきました。しかし、削減が思うようにすすまないことから、2019年9月26日、全国424病院を突然名指しして、プランを再検証して2020年9月までに再編統合、機能移転、ベッド数縮減などの計画を具体化するよう求めてきました。

そもそもこの424の病院名リスト、非常に乱暴なものです。
たとえば、三重県のリスト見てみますと、「桑名南医療センター」と載っています。

この「桑名南医療センター」は存在しておりません(怒)。

2017年のデータとか言っていますが、どれだけ現場をしらない、いい加減なものなのかがよくわかる実例で、こんなもので、地方自治体に圧力をかけていることに憤りを感じます。

厚労省のリスト公表にたいして名指しされたことに様々声があがっています。
例えば岐阜県内でも
 飛騨市長は、「山間地の公的医療機関の役割を無視した議論だ。元データの信ぴょう性もない。混乱が広がるのは当然のことで、極めて遺憾」

多治見市長も「さらに充実しようとしているところ、公表は寝耳に水で極めて遺憾」

多治見市民病院の院長は、「厚労省が分析したデータは直近の2、3年の経営努力を無視している。多治見市民病院を対象にした根拠も不明で名誉毀損に相当する。業務妨害であり厳重に謝罪を求める」

恵那市立恵那病院は、建替えて、産婦人科もつくって、250人近くの赤ちゃんがが生まれ、まちづくりの希望の星と言われています。
院長も「上から言ってくるのはおかしい」と言われています。

高市早苗総務大臣に、必死に地域医療を支えている方々の声、特に、市町村の声をどのようにうけとめているのか質しました。

高市早苗大臣は、「今後とも、協議の場を通じて地方の声はしっかりと受けとめてまいりたい」と答弁しました。

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経済財政諮問会議で、財務大臣、民間委員がベッドを減らす圧力(怒)
国と地方自治体は対等な関係 「骨太方針」で上から押し付けるな!
厚生労働省医政局長「「具体的なペナルティーは予定してございません」と答弁
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2019年5月の経済財政諮問会議では、財務大臣が、「地域医療構想は2025年に達成すべき病床数に沿ったものとなっておらず不十分。再合意に向けて適切な基準を設定することは重要」、「再合意の具体的期限の設定、見える化、知事の権限強化など、実効性を高める仕組みが必要」と言っています。
民間議員からも「公立病院等の見直しも、全体として2025年に達成すべき病床数等に沿ったものになっていない。適切な基準を新たに設定した上で、期限を区切って見直しを求めるべき」と一貫して病床数の削減・再編を迫っています。
「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太方針)を閣議決定して、その方針を地方自治体に押し付けています。

骨太方針をうけて、厚生労働省医政局長が、今年1月17日に各都道府県知事あてに「公立・公的医療機関等の具体的対応方針の再検証等について」という文書を出しています。

私は、国と地方自治体は対等な関係のはず、押し付けはおかしいと、この通知は、地方自治法第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言であって、これをやらなかったからといってペナルティーは当然ないですねと質問しました。

厚生労働省医政局長から「具体的なペナルティーは予定してございません」との答弁で確認しました。

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公立・公的病院、地域医療を考える際に患者・住民の皆様の声が何より大事!
高市大臣「地域住民の皆様の御理解を得るということが重要」
厚生労働副大臣は、「住民の皆様の声を含め多面的に意見を聞くことが必要」
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公立・公的病院のこと、地域の医療をどうしていくかを考える時、やはり大事なのは患者の皆様や住民の皆様の声です。

私は、愛知県の碧南市民病院と西尾市の西尾市民病院をどちらか廃止して1つの病院にしようとする動きに対し、住民の皆様、地域のお医者様のお声を聞いて、計画をストップさせたことを紹介しました。

高市総務大臣に、公立・公的病院のこと、地域の医療をどうしていくかを考える時、当然ながら、患者さんや住民の皆様の声を聞くことは大事だと質しました。

高市大臣は、「地域住民の皆様の御理解を得るということが重要」と答弁。

厚生労働副大臣は、「ご指摘のとおり、地域における医療供給体制の議論に当たっては、地域の置かれているさまざまな経緯ですとか実情、これを踏まえることが必要である、このように考えております。そのために、住民の皆様の声を含め多面的に意見を聞くことが必要である」と答弁しました。

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愛知県――精神科の「結核モデル病床」はゼロに
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国立病院の東尾張病院は、精神科のある病院です。
愛知県で唯一、精神疾患の方で結核を患わった時に入院する「結核モデル病床」4床ももっています。
ところが、ベッドの稼働率が悪い、8割をきっているということで、1病棟なくすということになっており、そうすると愛知県には、精神科の「結核モデル病床」はゼロになってしまいます。数字で機械的に、こんな乱暴なことをやるのか、国がこんなこと認めてしまっていいのか質しました。

稲津厚生労働副大臣は、「指摘の独立行政法人国立病院機構東尾張病院の病棟の廃止につきましては、精神科医師の確保が非常に厳しくなってきたことに伴い、結核モデル病床が含まれている病棟を閉鎖し、病棟集約を図るものであり、結核モデル病床の廃止については愛知県とも相談の上行うもの、このように聞いているところでございます。
一般に、精神疾患と結核を同時に患う患者さんに係る対応については、患者さんの病状を踏まえつつ、関連する診療科が連携をとりながら、医療機関において適切に判断されるもの、このように承知しております」と答弁。
独立行政法人とはいえ、国立病院でありながら、まったく他人ごとの答弁です。
国立病院が精神科の医師が足りないから縮小という長年の自民党の医療抑制政策の恥ずかしい結果がここにも表れています(怒)。

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病院名リストは撤回すべき!
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最後に、地域の実情を無視し、地方自治にも反する乱暴な病院名リストは撤回すべき!と加藤厚生労働大臣に迫るべきと高市大臣に質問しました。

高市早苗総務大臣は、「指摘のとおり、地域の住民ですとか地方団体のお声を丁寧に踏まえながら対応していかなければなりませんので、今後、各地域の地域医療構想調整会議で実効性のある議論が行われるということを期待したい」と答弁しました。

 
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