2月20日、衆議院総務委員会で、藤田医科大学岡崎医療センターで、新型コロナウイルス感染症の患者さんを受入れることに関わる問題を質問しました。
以下は、その部分の書き起こしの抜粋です。
ご高覧いただければ幸いです<(_ _)><(_ _)><(_ _)>
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藤田医科大学岡崎医療センターでの
新型コロナウイルス感染症患者受入れに関わる質疑
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(2020年2月20日 衆議院総務委員会質問の書き起こしより抜粋)
○本村伸子
新型コロナウイルスの問題で、地元の愛知県にあります藤田医科大学岡崎医療センターは、横浜港で検疫中のクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号によって、陽性反応は出ているけれども発症がない乗客乗員の方を受け入れるということで、受入れを始めております。ただ、発症のないということでしたけれども、肺炎の疑いがある方がおられ、そして、愛知県内の医療機関へ搬送されるというふうになっております。
藤田医科大学の皆様方の決断というのは非常に大変なものだというふうに思います。この藤田医科大学の方からはこういう声明も出されております、経過説明がされております。
船内感染者が四百五十人を超え、感染者の受入先確保が急がれる中、厚生労働省により要請をいただきました、さまざまな困難が予想されますが、医療機関として、日本のため、乗客乗員のためにできることを考えたとき、このような結論にいたしましたという経過が説明をされております。大変な御決断だというふうに思います。
この受入れの数時間前ですけれども、岡崎市内で住民の皆様方への説明会がございました。説明が遅くなったということに対して謝ってみえたのは、藤田医科大学の方が謝ってみえたということでございます。そもそも、この週末に藤田医科大学に来た話だというふうに聞いておりますし、岡崎市へも、決まってから厚生労働省から聞くというような事後報告だったのではないかというふうにも皆様方から言われております。岡崎市としては、住民の皆さんの不安に対して応えなければいけないし、さまざまな問合せについても答えなければいけないということでございます。
もともと、この問題は二月上旬から乗客乗員の方を一体どうするのかということが問われてきたのに、なぜこんなぎりぎりになったのか。事前に岡崎市の方に、あるいは住民の方々の方に話があってしかるべきなのではないかというふうに思いますけれども、対応はどうだったのかということをお答えいただきたいと思います。
○稲津厚生労働副大臣
お答えいたします。
まず、今回のこの藤田医科大学岡崎医療センターの御協力に対して、心からお礼を申し上げさせていただきたいと思います。また、愛知県、岡崎市、関係自治体、さまざまな行政機関にも、大変な、また地域住民の皆さんにも御協力いただきましたことに、重ねてお礼を申し上げたいと思います。
確かに、今回のこの藤田医科大学岡崎医療センターへの患者の搬送は、これは急を要する状況の中でとり行う、そういう準備で進めたものでございます。移送決定前の段階で愛知県や岡崎市に対しては、国として受入れを要請していること、センター内で行われる支援の内容、自治体やセンターと連携して対応していくことなどを御説明しておりまして、いわゆる一方的な事後報告であるということではございません。
また、この周辺地域にお住まいの方々の抱える不安をできるだけ解消するために、岡崎市からの要請を受けて住民説明会を開催させていただきました。今回の受入れは厚生労働省からの要請に基づくものであること、これは厚生労働省側から説明をさせていただいています。また、新型コロナウイルスは飛沫・接触感染をするものであること、そして、センター職員の万全な防護策や動線管理等により、職員や市内への感染防止に全力で取り組むこと、これは医療機関の方から御説明をいただきました。こうしたことをお住まいの地域住民の方々にお伝えさせていただいたところでございます。
今後、厚生労働省といたしましても、説明会でいただいた御意見、これを踏まえて、県そして市の御支援もいただきながら、全面的に、今回の藤田医科大学における受入れの取組をバックアップをさせていただきたいと考えております。
○本村伸子
岡崎医療センターは、岡崎市も財政支出をしている、大きな額を出している病院で、それなのに、決まってから、本当に直前に住民説明会とかいうことで、地元の方々はそういうことを問題だというふうに受けとめております。
岡崎市では、発症のない方を受け入れるということでございましたけれども、既に四名の方、また出たということもあるかもしれませんけれども、肺炎の症状があった方を岡崎市の消防本部の救急車で県外の医療機関へ搬送したということがございまして、その搬送の際に使用した二台の救急車は、感染拡大予防のために、新型コロナウイルスの患者の皆様の専属の救急車として、岡崎医療センター内で待機をするというような対応もとってくださっております。
そうした自治体の努力、そして、医療機関、地元の皆様の努力、困難をぜひ支援していただきたいというふうに思います。
昨日、十九日ですけれども、岡崎市長から加藤厚生労働大臣宛てに、藤田医科大学岡崎医療センターでの新型コロナウイルス感染症患者受入れに係る支援について、依頼という文書が出されております。
御要望、御依頼の一枚目の依頼文ですけれども、
一、救急隊員用の資材等ということで、感染予防キット、防護服等八百セット、出動二百回分、搬送の重複が予想されるため、県内消防、DMATの派遣一隊、消毒用アルコール千本。
二つ目、小学校、岡崎医療センターの隣接校への支援について、児童にわかりやすい感染症の説明と予防の指導、保健師相当職員六名、各学年一名の派遣。
三つ目、民生用資材の優先確保について、アルコール、マスク、ハンドソープの優先的確保ということが言われ、
二つ目の依頼文では、
一つ目、症状が急変した乗客の受入れ医療機関の確保、陽性で無症状の乗客が最初の受入れで早くも四名が救急搬送された、この状況が続くと岡崎市だけでは対応しきれない、愛知県近隣県等広域での対応をお願いしたい、この体制ができないと岡崎医療センターでは受入れができなくなる。
二つ目、リエゾンとして県職員の岡崎医療センターへの派遣、岡崎市職員だけでは対応できないので県職員の派遣をお願いしたい。
この岡崎市からの依頼には確実に応えていただけますね。副大臣、お願いしたいと思います。
○稲津厚生労働副大臣
お答えいたします。
岡崎市長から厚生労働大臣に出された要請に対しての対応についてでございますが、今回の岡崎市から厚生労働省に対しての、この受入れに関して、今御説明もいただきまして、一部重複しますけれども、もう一度整理してお答えしたいと思いますが。
まず、患者の救急搬送業務を行う救急隊員用の防護服の確保、また、周辺地域におけるマスク等の優先的な確保、隣接する小学校の児童に対する感染症の説明への支援、それから、受入れ患者の容体急変に備えた広域的な医療提供体制の構築、こうした御要望をいただいたところでございます。
厚生労働省として、今回御協力をいただいている岡崎市の要望をしっかりと受けとめて、愛知県とも連携をしながら、医療体制の確保、また住民の安全の確保に全力を挙げてまいる所存でございます。
○本村伸子
岡崎市長から厚生労働大臣に出されておりますこの依頼については確実に対応していただきたいというふうに思います。
患者の皆様の健康を守ると同時に、やはり住民の皆様は本当にさまざまな不安がございます。風評被害への不安が大変大きい状況にもう既になっております。
受け入れた自治体、地域の皆様、そして御商売をされている皆様が損害が出ることがないように、風評被害の防止の対策ですとか、もう既にキャンセルですとか、あるいは小売販売についての影響、損害が出ております。
こうした、ほかの自治体のところでもそうなんですけれども、もし損失が出たときの損失補償をしっかりとしていただきたいということ。
先ほども、マスクの件を市長が御要望されておりましたけれども、マスクや消毒液が手に入らないという問題がございますので、地域に届くように、そして、保育園、学校、子どもたちが過ごすところにしっかりと、マスクとか消毒とか、そういったものを配置できるように、また、持病を持った方ですとかお年寄りですとか、そうした方々への配慮もぜひしていただきたいというふうに思います。
また、医療従事者に対する対策を万全にしていただきたい。防護マニュアルを徹底して、病院内外での動線を明らかにするということ。医療従事者以外にも出入りする方々、お弁当ですとか清掃ですとか、派遣の方もいらっしゃるそうなんですけれども、そういう方にはなかなか感染に関する情報が伝わっていないということも聞いておりますので、そういった方々についてもマニュアルを徹底して、病院内外での動線を明らかにしていただくということ。また、患者さんのプライバシーに配慮をしながら、院内の情報をできる限り周辺の住民の方々に提供していただくということ。
そして、住民の皆様の不安にしっかりと応える、要望にしっかりと応える窓口を国としてつくっていただくということなど必要だというふうに思います。住民の方々の不安にしっかりと応えていく、御要望にもしっかりと応えていく。これは、厚生労働省とそして総務大臣にお願いしたいと思います。
○稲津厚生労働副大臣
お答えをさせていただきます。
今回の国内における新型コロナウイルス感染症に対する不安が高まる中で、状況に応じて国民の皆様の不安をしっかり解消していく、その対応をとることは極めて重要であると考えております。
今、議員から御指摘のございました風評被害等につきまして答弁をさせていただきたいと思います。
まずは、風評被害の損失防止、補償等についてですが、このことについては、まずはこの新型コロナウイルス感染症に対する緊急対応策、これにおきまして、国民及び外国人旅行者への迅速かつ適切な情報提供、観光業等への中小企業、小規模事業者対策等、あるいはまた雇用対策、これらの対応を行うこととしているところでございます。
マスク、消毒液等につきましては、この物資は、関係団体を通じまして、製造販売業者の方々や卸売業者の方々に、増産体制あるいは分割納入などを既に要請させていただいているところでございます。
引き続き、生産、流通、その動向を把握しまして、物資をしっかり供給できるように取り組んでまいります。
それから、子どもさんたちへのわかりやすい情報提供についてのお話もございました。
これは、文部科学省にも協力をいただきまして、各学校に対して、いわゆる手洗いやせきエチケットなど、感染症対策のそうした指導、アドバイスできるように要請しているところでございます。
それから、医療関係者の方々への情報提供についてのお問合せもありました。
この感染症の基本的な知識と同時に、予防策、これは今、新型コロナウイルスに関するQアンドAを作成いたしまして、患者の発生状況ですとか感染予防、あるいはまた潜伏期間などの基本的情報について、厚生労働省のウエブサイト等さまざまな媒体、また、自治体、関係機関等に周知をさせていただいているところでございます。
それから、住民の皆様の不安の声に応える窓口の設置等について御質問がございました。
国民の皆様の不安の声に応えるために、既に厚生労働省内にコールセンターを設置いたしておりまして、あわせて全都道府県においても相談窓口を整備していただいて、相談体制の整備強化を行っているところでございます。
引き続き、国民の皆様の不安を解消するために必要な対応をとってまいります。
○高市早苗総務大臣
総務省消防庁からは、全国の地方公共団体及び消防本部に対しまして継続的に情報提供を行っております。
それから、十三日に決定しました緊急対応策のうち、一部事業につきましては、地方負担が見込まれます。これは、もう災害並みの措置を講ずる必要があるということで、例えば、有症患者が入院することができる病床整備に係る備品購入等の支援、また地方自治体の相談窓口設置の支援、こういったことに対して補助を実施する場合に手厚い地方交付税措置を講じることといたしました。
今後も、地方団体の声をしっかり聞きながら、必要な対応を行ってまいります。
○本村伸子
今申し上げましたことを含めて、さまざま御地元には住民の皆様の御要望がございますので、ぜひ、そのお声を聞いていただいて、対応していただきたいというふうに思います。
(以下、省略。)