もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

11月7日、衆議院総務委員会で、かんぽ不正・NHKの問題を質問しました。

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11月7日、衆議院総務委員会で、かんぽ不正・NHKの問題を質問しました。

 かんぽ生命の不正販売問題は、国民、住民の皆様に不利益をもたらし、信頼を失墜させた重大な問題で、9月30日、「日本郵政グループにおける御契約調査の中間報告」が出されました。不正販売の被害の可能性がある人は15万6000人、件数では18万3000件を調査をし、まだ37%しか当たれ切れていないという中で、わかっているだけでも6327件に法令違反又は社内ルール違反の可能性があるという重大な状況です。

 この問題は、NHKが昨年4月24日、「クローズアップ現代+」で「郵便局が保険を“押し売り”!? ~郵便局員たちの告白~」というタイトルで放送をし、大きな反響がありました。

 日本郵便は、改善しているというふうに言っていますけれども、現場が、変わっていない、こういう告発の声を受けて、このままではいけないということで第二弾をNHKは企画しました。
 NHKは、第二弾の放送のために、昨年7月7日、7月10日に、情報を集めるための、ツイッター、ホームページに動画を掲載しました。それに対して日本郵政の3社から、内容が一方的で事実誤認があるなど削除の要求がありました。
NHKは、事実誤認がないか改めて内容を精査した上で、7月13日、2本の動画を改めて掲載をしています。
何か事実誤認があったのかNHKに問うと、木田NHK理事(放送総局長)は、「取材対象となる当事者からの指摘でもあり、担当部局で事実誤認がないか改めて内容を精査しました。その結果、訂正すべき事実の誤りはなかったが、字幕によって、情報提供を呼びかけるものであるということをより明確にした上で、情報の客観性を高めた更新版を掲載いたしました。」と事実誤認はなかったと答えました。

 私は、「(日本郵政は)NHKに動画削除の圧力をかける前に、第三者の調査委員会をつくって、事実を究明して、謝罪をし、被害を回復し、再発防止策を徹底的にやることこそ必要だった」と述べました。

質疑のなかでは、かんぽ生命保険の不正販売を暴露したNHK「クローズアップ現代+」(2018年4月放送)に対し日本郵政グループが抗議し続報中止を謀ったとされる問題で、NHKの大型企画開発センター長が同年8月に「2回目の放送はしない」と日本郵政に伝えていたことが日本郵政の長門正貢社長の答弁で明らかになりました。

 番組の事実関係は正しかったのにNHK幹部が率先して郵政側の圧力に屈した形で、自主自律が問われます。

 日本郵政の長門社長は、NHKからの連絡について「8月3日、NHK大型企画開発センター長から日本郵政広報担当者にあった。私自身は同日、その部下から報告を受けた」と答えました。

 私は、郵政側がNHKに圧力をかけた理由について「放送後、かんぽ生命株が値下がりした。さらなる値下がりを恐れたのではないか」と追及。
長門社長は「クレームが減っている手ごたえを感じているときに(動画で)詐欺とか押し売りとか元本割れとか、聞き捨てならない言葉があった。これは問題だと協議をして、NHKにクレームをした」と説明しました。

 さらに、質疑のなかで、日本郵政がもっている かんぽ生命の株は今年4月に売却され、日本郵政が手にした売却総額は約4170億円だったことも明らかになりました。

 高市早苗総務大臣にも、昨年4月にNHKがかんぽ不正の問題を放送したのに、日本郵便株式会社法に基づく総務大臣の報告徴収命令の発出は今年6月19日、日本郵政株式会社法に基づく総務大臣の報告徴収命令の発出は今年8月8日、監督官庁として対応が余りにも遅過ぎたのではないかと問いました。

 高市総務大臣は、「番組の放送の翌日であります昨年の4月25日に、高齢者募集における不適切な営業に関する報道や、それまでのヒアリングから、高齢者に対する営業活動について適切な対応を要請する必要があるという判断があり、日本郵便株式会社に対して、利用者目線に立った適正な営業を行うよう行政指導を行っております。それとともに、改善策などについて定期的な報告を求めております。その結果、今年の6月13日、顧客に不利益な可能性のある契約乗りかえが多数発生しているという報告がありましたため、6月19日には、日本郵政株式会社に対して、コンプライアンス遵守と営業活動の適正化について行政指導を行うとともに、日本郵便株式会社に対して、日本郵便株式会社法に基づき、改善策などについての報告を求めました」と答えました。

 日本郵便は、なぜ6月13日に不利益契約が多数発生を報告したのか・・・結局、総務省が報告待ちだったことも明らかです。

私は、「結局、かんぽ生命の株を売却してからNHKは第2弾を放送し、総務省も郵政に本格的な指導をした。NHKも総務省も忖度(そんたく)したと言われても仕方ないのではないか」と疑問を呈しました。

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