6月13日、国会公共事業調査会(仮称)準備会に塩川鉄也衆議院議員とともに参加しました。
大阪大学大学院法学研究科の大久保規子教授から、オーフス条約(正式名称は「環境に関わる、情報へのアクセス、意思決定における市民参画、司法へのアクセス条約」)についてのお話を伺い、意見交換しました。
1998年に、デンマークのオーフス市で採択されたことから、「オーフス条約」と呼ばれています。
2001年に発行し、ドイツ、イギリス、フランスなどすべてのEU加盟国、旧東欧諸国など47の国と地域(EU)が批准しています。
情報公開、市民参加、司法アクセスなど環境を守ることにたいして民主主義が貫かれていると痛感しました。
日本は、やはりこの分野でも民主主義の途上国・・・。
一定の公益事業者も情報開示義務があります。
日本の場合は、リニアは今世紀最大の事業にもかかわらず、JR東海の事業だからと情報公開法の対象になっておらず、国会議員、住民の皆様に必要な情報が提供されません。
オーフス条約に批准している国々は、様々な説明の場に参加しない人にいかに情報を届けるかにも苦労しながら力を注いでいるそうです。
(日本は、知らせない方がよいとさえ考えているのではないかと疑われる状況。)
また、決定にいたるプロセスの早い段階から市民参加が貫かれています。
例えば、ドイツのバーデンビュルデンブルク州のライン川流域計画では、どのように市民参加を得るかということの「参加ガイドライン」を2年かけてつくったそうです。
環境アセスや事業に着手する前にこうしたプロセスがあること自体が日本では考えられないことです。
日本の場合、市民参加というと「パブリックコメント」ぐらいしかないわけですが、意見を出してもまともにとりあってもらえません。
ラテンアメリカ版オーフス条約です。 2018年、「ラテンアメリカ・カリブ諸国における環境事項に係る情報、参加および司法アクセスに関する地域協定」が成立したそうです。
とにかく、日本の民主主義はまだまだであることを、いっそう痛感する機会でした。
日本もこうした条約に批准できる国にしていきたいです。
皆様、本当にありがとうございました<(_ _)><(_ _)><(_ _)>