もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

地方鉄道、「四国新幹線」計画、港湾の問題を調べるために四国にいってまいりました!!!

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 8月28日~8月30日、地方鉄道、「四国新幹線」計画、港湾の問題を調べるために四国にいってまいりました!!!

 清水ただし衆議院議員、山添拓参議院議員、そして白川よう子香川県議(衆院四国ブロック比例予定候補)、穀田恵二国対委員長の秘書さんはじめ各議員の秘書さん、四国ブロック事務所の笹岡優さん、西森政夫さん、しんぶん赤旗記者の丹田さん、私もとむら伸子が各地に伺いました。

 この3日間で、香川県、愛媛県、徳島県、高知県すべての県に行くことができました。

 現地で頑張っている地方議員、予定候補の皆様ともお会いできました。

お会いできたのは、松本けんじ高知1区予定候補、島﨑やすおみ高知2区予定候補、吉良富彦高知県議(吉良よし子参議院議員のお父様)、つかじさち高知県議、中根さち高知県議、米田稔高知県議、飛鷹裕輔四国中央市議、青木永六四国中央市議、三好平四国中央市議、川島憲彦安芸市議、土井篤男南国市議、村田あつこ南国市議、坂本幸義田野町議です(もし記載されていない方がいたら、ご教示ください)。

港湾に関しては、全日本港湾労働組合四国地方本部の皆様、四国港運協会の皆様、国土交通省四国地方整備局の皆様に現地調査や懇談などでお話を伺いました。

地方鉄道、「四国新幹線」計画に関しては、四国経済連合会の皆様、JR四国の皆様、国鉄労働組合四国本部の皆様、土佐くろしお鉄道沿線の地方議員、予定候補の皆様と懇談、土佐くろしお鉄道株式会社の皆様と懇談し、お話を伺いました。
また、建交労の方やJR四国の運転手の方に現地を案内いただきました。

各地で皆様にお世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

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「四国新幹線」については、現在、302km、1.57兆円(車両含む)、費用便益比(B/C)1.03と試算されていますが、
過去の事例をみると
◆上越新幹線 303.6km、1.686兆円(70~80年代に建設)
◆九州新幹線 288.9km、1.521兆円
などと比較すると安いように感じるが、どうかと伺うと、ラフな計算であり、増える可能性があることも明らかになりました。
自治体負担もあり、慎重に考えていかなければならない問題です。

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JR四国では、長戸正二取締役はじめ対応していただきました。

JR四国の鉄道運輸収入は、高速道路の延伸に伴い落ち込んでいます。

在来線は当面維持するということですが、「鉄道事業者の自助努力のみでは現在の鉄道ネットワーク維持することが将来的に困難になることが想定されています」ということで、将来を見据えてどうするかを現在、有識者や4県や4県の市町村、国土交通省、経済界などで構成される「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会Ⅱ」を開催して議論しています。
 来年夏には、「中間とりまとめ」を行うことをめざし、各県ごとに議論の場を設置し、維持方策に関する具体的な瀬策について検討・実施するそうです。

 日本共産党の鉄道政策「鉄道路線廃止に歯止めをかけ、住民の足と地方再生の基盤を守るために――国が全国の鉄道網を維持し、未来に引き継ぐために責任を果たす」( http://www.jcp.or.jp/web_policy/2017/04/post-744.html )を手渡し、清水議員があいさつとともに中身を説明しました。

 私は、2月の予算委員会での質問で、安倍首相が、「JR北海道、四国、貨物等々に対する支援はしっかりと行っていかなければならない」と答弁したことも紹介しながら、そもそも国鉄分割民営化で採算がとれないと分かっているのに切り離し、それで赤字だから自治体負担というやり方は、大都市部と地方との格差があるなかで、条件不利地の財政力も大都市部ほどない自治体・住民の皆さんの負担になりおかしい。そもそも国の政策がおかしかったわけですから、国に支援を求める声をもっと上げてほしいと強調しました。

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国鉄労働組合四国本部の皆様との懇談では、どこでも人手不足で、運転手の方が3時間しか眠ることができないなかで、運転していることもあることや、観光列車も超過勤務で運転していること、新規採用しなかった時期があり、30代、40代の社員が少なく技術の継承も難しくなっていること(ただし、技術力は高く評価されている。下請けに出す時期が遅れたからと言われていました)、線路の点検・整備も見張りがいないなかで、行わなければならず身の危険を感じながら仕事をしているというお話もありました。

人員的にも限界になっていることを痛感しました。

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徳島県三好市で、建交労の方やJR四国の運転手の方に土讃線の現地を案内いただき、落石や動物をひいてしまうなど危険と隣り合わせで運転している状況をうかがいました。
運転手の方々の過酷な勤務実態のお話も伺い、安全運行のためにも改善が必要と思いました。

JR四国の土讃線の「大歩危駅」(徳島県)から「後免駅」(高知県)まで建交労の方や運転手の方にお話をうかがながら列車にも乗りました。

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「後免駅」で土佐くろしお鉄道に乗り換えました。

「後免駅」から「安芸駅」まで土佐くろしお鉄道に乗車しました。

 漫画家のやなせたかしさんの故郷でもあるそうで、各駅にかわいいキャラクターが設定されています。雄大な太平洋の海がみえました。

 観光としても素敵な列車だと思います。

 土佐くろしお鉄道株式会社は、高知県や沿線市町村が出資をして、赤字分も補てんして、支えています。

 地方議員、予定候補の皆様との懇談では、人口が減少するなかで、どんどん自治体負担が増えていく不安が出されました。
 私も質問しましたが、党の鉄道政策で、中小私鉄、三セク鉄道の赤字分は全国で100億円程度でできることであり、国が支援すべきとの提案は、住民の皆様の移動の権利を守るために奮闘している地方議員、予定候補の皆様の思いともぴったりくると言っていただきました。

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※(参考) 「(2)中小私鉄、三セク鉄道の経営基盤を強化する支援を行う

――車両や安全設備をはじめ鉄道事業の基盤強化と赤字分を補てんする支援制度を抜本的に拡充します。

――自治体が行う地方鉄道への経営支援に対する国のバックアップを強化します。

 現行でも、老朽化対策、安全対策への補助制度はありますが、国と地方あわせて年に150億円程度であり、補助対象も、補助率も、きわめて不十分です。中小私鉄、第三セクター鉄道すべてを対象に、車両、レール、信号装置など老朽設備の更新や必要な設備投資への支援を抜本的に強化します。また、地方バス路線を維持するため赤字の半分を補てんする国の補助制度(地域公共交通確保改善事業)がありますが、鉄道には適用されていません。赤字の中小私鉄や第三セクター鉄道も補助対象にします。

 経営規模が小さい地方鉄道の支援には、大きな予算は必要ありません。中小私鉄や第三セクター鉄道の赤字額は全体でも100億円程度です。当面、現行の3倍程度500億円の規模の支援制度にしたとしても、道路や港湾などの公共事業費(国費)の0.8%程度であり、公共事業の見直しなどをすすめれば必要な支援は可能です。

 地方自治体は、苦しい財政の中でも地方鉄道を存続させるために、国の補助制度の地方負担分だけでなく、通学定期への補助など独自の経営支援を行っています。国として、自治体の支援をバックアップする補助制度の創設や地方交付税措置の引き上げをはかります。

 なお、前述の公共交通基金が創設されれば、これらの補助制度もさらに拡充することができます。」

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 土佐くろしお鉄道株式会社では、大原充雄代表取締役社長、鈴木勝也安芸事務所長に対応していただきました。

 日本共産党の鉄道政策を手渡し、和やかに懇談しました。

 社長自身が、電車通勤するなかで、鉄道の必要性を実感しているそうです。

 懇談のなかでは、国の補助金(鉄道軌道安全輸送設備等整備事業等)が減らされ、土佐くろしお鉄道においても、車両検査等の修繕関連の補助事業で2年連続内示割れが発生しているとの実態もお示しいただきました。
 国の支援を抜本的に強めなければならないと痛感しました。

 住民の皆様の交通権、移動の権利を守るためにも、地域の活性化のためにも地方鉄道を維持、再生していくために引き続き全力をあげていく決意をいっそう強くしました。

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【高知駐屯地に配備されたPAC3、南国市の掩体壕】

安芸市から高知龍馬空港に行く途中、陸上自衛隊高知駐屯地に立ち寄り、PAC3が配備されてる様子もみてきました。

 北朝鮮が、アメリカのグァムにミサイルを撃つと警告したことを受け、コースがそれた場合を想定して配備されたと言われます。

 いま日本政府が一番やるべきは、破滅的な事態を招く米朝の軍事衝突を回避するために、米朝の直接対話を行わせるために力を尽くすことです。

 その後、高知龍馬空港のすぐ近くにある南国市の史跡にもなっている「掩体壕(えんたいごう)」と呼ばれる戦跡も訪ねました。

 平和資料館「草の家」の副館長で、戦争遺跡保存全国ネットワークの共同代表の出原恵三さんが案内してくださいました。
 
掩体とは、敵の攻撃から飛行機を守るための作られた、飛行機の格納庫のことです。

防衛庁(高知空港史)の資料によると、当時、中型15基、小型9基、W型17基あったと記されています。

現在残っている掩体は、高知龍馬空港近くの田園地帯に点在しているコンクリート製のもの7基だけです。

朝鮮半島の人々が強制的に働かされていたそうです。

そして、「白菊」という練習機で訓練していた若者は、特攻隊員として亡くなりました。

風化させないように、努力する人々がここにもいらっしゃることに敬意と感謝の気持ちでいっぱいです。

次の引き継ぎ者である私たちの世代の責任もひしひしと感じます。

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 8月28日~30日、大変充実した四国調査を行うことができました。

 お忙しい中、懇談、案内を受けてくださった皆様、準備をしてくださった皆様に心から感謝を申し上げます。

 皆様、本当にありがとうございました<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

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