もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

日本共産党静岡県委員会の皆様と政府交渉を行いました。

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 11月21日、日本共産党静岡県委員会の皆様と国土交通大臣・環境大臣あての「リニア新幹線の建設にあたりJR東海にたいし、環境保全の指導を求める要請書」で政府交渉を行いました。

 要請には、平賀たかしげ静岡県議、酒井政男元静岡県議、高木理文御殿場市議、高畑博行小山町議、藤野守牧之原市議、服部正平三島市議、西谷博子静岡市議、河瀬幸代静岡地区副委員長はじめ静岡の皆さんが参加されました。
 島津ゆきひろ衆議院議員、武田良介参議院議員、私もとむらが同席しました。

 静岡県内では、南アルプストンネル(静岡工区)の工事が行われようとしていますが、トンネルを掘った発生土の捨て場所として燕沢(つばくろさわ)に、高さ約60~70メートル、幅300メートル、長さ600メートルの盛土をする計画がありますが、この場所は南アルプスエコパーク内にあり、燕沢に360万㎥の発生土が積み上げられることになる計画です。

 南海トラフ巨大地震などが起これば、大災害になるのではないかとの懸念が大きく広がっています。発生土の捨て場所を燕沢にする計画の見直しを求めました。

 JR東海は、トンネル掘削により大井川の水が毎秒2トン減水すると試算していますが、これは大井川流域住民63万人の上水道として取水するのに匹敵する量が減少することになります。
 
 JR東海は対策として、毎秒2トンのうち、1.3トンは導水路トンネルを設けて自然流下させ、残りの0.7トンはポンプアップするとしていますが、具体的内容が示されていないため、下流域の利水者への正確な影響を客観的には評価できない状況となっています。具体的計画を明らかにするよう迫りました。
 大井川に水を戻すためのJR東海による新たな導水路トンネル(直径3・5メートル、長さ12キロメートル)建設は、比較的浅い部分を通ることから水脈を断ち切り、沢枯れを起こし貴重な動植物が絶滅する可能性が指摘されています。
 

 静岡市では基本的に5~10月の毎月調査を行い、その中で、7月27日の調査では、JR東海の調査では発見できなかったチチブコウモリやヤマトイワナなど12種は発見されています。静岡県は本年2月24日に導水路トンネル建設にあたり、JR東海に要望書を提出し、JR東海との間で「環境保全協定」を結ぶことによって貴重な動植物を守ろうとしていますが、JR東海側からは何の返事もない、とのことです。
 JR東海にたいし、静岡市が行っているような、毎月定期的な「環境影響調査」を行うように指導を行い、関係自治体と「環境保全協定」を結ぶように指導することを求めました。
 環境省は、不十分だったことが露呈しているJR東海の環境影響評価について「制度的にアセスの再実施を求めることは難しいが、再度やっていただくというのはあるのかな」と回答しました。

 

 さらには、中部横断道で、トンネルの崩壊・湧水・自然由来の重金属含有問題で工事が遅延していますが、同じ南アルプスのリニアトンネル工事でも同様の事象が考えられることから、安全性、環境影響、有害物質などの再調査、検証を行うことを求めました。
 国土交通省鉄道局は「中部横断道で起こった問題について参考にするようにJR東海に伝えたい」と言いましたが、国交省鉄道局自身が問題をつかんで、検証し、危険性の認識をしっかりもつべきです。

 また、南アルプスは、水を多く含んでおり、薬液注入の量も膨大な量になることは避けられません。
 トンネルの薬液注入によって、水質が汚染されるのではないかとの声について、どこで水質検査するのか問うたところ、決まっていないとの無責任な回答でした。

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