2月21日、東京へ行き、政府交渉を行いました。
井上さとし参院議員、佐々木憲昭衆院議員、現場の労働者が参加しました。
職場の「いじめ・嫌がらせ」(パワハラ)を根絶するための抜本対策を求める要請、中小企業関係の緊急支援要請、防災対策の抜本的強化に関する緊急要請、設楽ダムの中止を求める緊急要請を各大臣あてに行い、消防法にかかわる企業の安全問題のレクチャーを行いました。
職場の「いじめ・嫌がらせ」(パワハラ)を根絶するための抜本対策をもとめる要請書(厚生労働大臣あて)
厚生労働大臣 田村 憲久 様
2012年2月21日
日本共産党愛知県委員会 委員長 岩中 正巳
職場の「いじめ・嫌がらせ」(パワハラ)を根絶するための抜本対策をもとめる要請書
「愛知労働局における平成23年度個別労働紛争解決制度施行状況について」によると、「いじめ・嫌がらせの相談は毎年増加している。平成23年度は過去最高の2837件にのぼり、個別労働紛争相談の18%(制度開始当初の平成14年度は7.2%)を占め」、平成14年度308件であったいじめ・嫌がらせ相談件数が平成23年度には2837件と急増していると強調し、この対応のため「困難事案担当相談員3名を局企画室・栄コーナー・名古屋北コーナーに配置」したとしています。「職場のいじめ」(パワハラ)は、愛知県労働組合総連合が実施している労働相談でも急増しています。
昨年1月30日には、国から「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」が出され、それを受けて3月15日に「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」が公表され、さらに12月には「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」(以下、「実態調査報告書」)が出されました。こうしたなかで愛知県豊川市では、元市職員の自殺がパワハラによる公務災害であると認めた判決が確定したことを受け、「職場におけるパワーハラスメントの防止に関する基本方針」を定め、毎年、「パワハラ防止週間」を設定するなど市をあげて再発防止にとりくんでいます。また愛知県教育委員会も、2011年4月に「職場におけるパワーハラスメントの防止及び対応について」という「通知」を作成し、5月から適用しています。
職場のいじめ(パワハラ)の実際の事例では、酷いいじめを受けてうつ病などの精神疾患を発症したり、退職に追い込まれたり、自殺にまでいたる深刻な事例に発展する場合が多くみられます。電機産業での大リストラにともなう「追い出し部屋」や、「シテイバンク」における繰り返しの配転強要などの事例もその一つです。この10年、年々急速に増加している深刻な現実に対する実効性のある対策を抜本強化することが必要になっていることは明らかです。若者をパワハラで壊す「ブラック企業」が社会問題化し、「過労自殺」が増えている実態からも、職場パワハラの解決は急務です。
同時に、「実態調査報告書」で述べているように、職場パワハラ防止やその解決を経営上の重要な課題として認識している企業が約8割あり、企業の健全な発展にとっても欠かせない今日的な重要課題となっています。
実効性のある対策という点では、使用者の「職場のいじめ」防止義務を立法化し、直接、職場のパワーハラスメントを規制する法制化が必要です。また立法化されるまでは、指針や通知によって行政指導を強化したり、あるいは、労働協約や就業規則のなかに規定を定めるなどの措置を、とりわけ、公的な職場ではただちに実施していくことが必要です。民間企業でも研修の強化や相談窓口の設置なども必要ですが、「実態調査報告書」でも、過去3年間にパワーハラスメントを受けた経験者のうち、46.7%が「何もしなかった」と回答しており、「社内の相談窓口に相談した者の比率は1.8%と低い」と指摘しています。したがって、公的な相談窓口体制の強化が緊急の課題です。
日本共産党愛知県委員会は働くものの生活と人権を守るために、これまでも不払い残業の是正や非正規雇用の問題など時々の切実な社会問題にとりくんできました。今日的には、電機産業などのリストラ中止やこの「職場のいじめ」(パワハラ)根絶が働くものの権利を守るために焦眉の課題と考えます。
「職場のいじめ」(パワハラ)問題について、とくに以下の対策を求めます。
記
1、使用者に「職場のいじめ」防止義務を課するなど実効性のある職場におけるパワハラ防止の立法化をはかること。
2、「追い出し部屋」や繰り返しの面談による配転・退職強要など個別事例について使用者に厳格な行政指導を行うこと。
3、とくに公務員職場、学校や大企業などで、使用者トップによる職場いじめ根絶の方針を表明し、指針や労使協定、職場いじめ相談体制の確立強化もとめる通知を出すなど、行政指導を抜本的に強化すること。
4、許されない職場いじめ事例を掲載した就業規則やパンフの全社員への配布、教育の徹底、苦情処理委員会や苦情処理窓口の設置など予防策を徹底すること。
5、リストラ目的のパワハラは職場相談では処理できないので公的な体制強化が必要である。労働局などの公的な相談体制を強化するとともに、行政機関や司法機関のパワハラ防止や解決へのバックアップ体制を強化すること。
6、精神疾患を持った労働者の病状を悪化させる「嫌がらせ配転」はやめさせ、「労働者の安全と健康を確保する」こと。
以上
職場の「いじめ・嫌がらせ」(パワハラ)を根絶するための抜本対策を求める要請(総務大臣、文部科学大臣)
総務大臣 新藤 義孝 様
文部科学大臣 下村 博文 様
2012年2月21日
日本共産党愛知県委員会 委員長 岩中 正巳
職場の「いじめ・嫌がらせ」(パワハラ)を根絶するための抜本対策を求める要請書
「愛知労働局における平成23年度個別労働紛争解決制度施行状況について」によると、「いじめ・嫌がらせの相談は毎年増加している。平成23年度は過去最高の2837件にのぼり、個別労働紛争相談の18%(制度開始当初の平成14年度は7.2%)を占め」、平成14年度308件であったいじめ・嫌がらせ相談件数が平成23年度には2837件と急増していると強調し、この対応のため「困難事案担当相談員3名を局企画室・栄コーナー・名古屋北コーナーに配置」したとしています。「職場のいじめ」(パワハラ)は、愛知県労働組合総連合が実施している労働相談でも急増しています。
昨年1月30日には、国から「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」が出され、それを受けて3月15日に「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」が公表され、さらに12月には「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」(以下、「実態調査報告書」)が出されました。こうしたなかで愛知県豊川市では、元市職員の自殺がパワハラによる公務災害であると認めた判決が確定したことを受け、「職場におけるパワーハラスメントの防止に関する基本方針」を定め、毎年、「パワハラ防止週間」を設定するなど市をあげて再発防止にとりくんでいます。また愛知県教育委員会も、2011年4月に「職場におけるパワーハラスメントの防止及び対応について」という「通知」を作成し、5月から適用しています。
職場のいじめ(パワハラ)の実際の事例では、酷いいじめを受けてうつ病などの精神疾患を発症したり、退職に追い込まれたり、自殺にまでいたる深刻な事例に発展する場合が多くみられます。電機産業での大リストラにともなう「追い出し部屋」や、「シテイバンク」における繰り返しの配転強要などの事例もその一つです。この10年、年々急速に増加している深刻な現実に対する実効性のある対策を抜本強化することが必要になっていることは明らかです。若者をパワハラで壊す「ブラック企業」が社会問題化し、「過労自殺」が増えている実態からも、職場パワハラの解決は急務です。
同時に、「実態調査報告書」で述べているように、職場パワハラ防止やその解決を経営上の重要な課題として認識している企業が約8割あり、企業の健全な発展にとっても欠かせない今日的な重要課題となっています。
実効性のある対策という点では、使用者の「職場のいじめ」防止義務を立法化し、直接、職場のパワーハラスメントを規制する法制化が必要です。また立法化されるまでは、指針や通知によって行政指導を強化したり、あるいは、労働協約や就業規則のなかに規定を定めるなどの措置を、とりわけ、公的な職場ではただちに実施していくことが必要です。民間企業でも研修の強化や相談窓口の設置なども必要ですが、「実態調査報告書」でも、過去3年間にパワーハラスメントを受けた経験者のうち、46.7%が「何もしなかった」と回答しており、「社内の相談窓口に相談した者の比率は1.8%と低い」と指摘しています。したがって、公的な相談窓口体制の強化が緊急の課題です。
日本共産党愛知県委員会は働くものの生活と人権を守るために、これまでも不払い残業の是正や非正規雇用の問題など時々の切実な社会問題にとりくんできました。今日的には、電機産業などのリストラ中止やこの「職場のいじめ」(パワハラ)根絶が働くものの権利を守るために焦眉の課題と考えます。
「職場のいじめ」(パワハラ)問題について、とくに以下の対策を求めます。
記
1、とくに公務員職場や、学校などで、使用者トップによる職場いじめ根絶の方針を表明し、指針や労使協定、職場いじめ相談体制の確立強化もとめる通知を出すなど、行政指導を抜本的に強化すること。
2、許されない職場いじめ事例を掲載した就業規則やパンフの全公務職員や全教職員への配布、教育の徹底、苦情処理委員会や苦情処理窓口の設置など予防策を徹底すること。
以上
中小企業関係の緊急支援要請書(金融担当大臣、経済産業大臣、 総務大臣、 厚生労働大臣、 文部科学大臣あて)
金融担当大臣 麻生太郎 様
経済産業大臣 茂木敏充 様
総務大臣 新藤義孝 様
厚生労働大臣 田村憲久 様
文部科学大臣 下村博文 様
2013年2月21日
日本共産党愛知県委員会
委員長 岩中 正巳
中小企業関係の緊急支援要請書
「失われた20年」と呼ばれる長期のデフレ不況の中、中小企業の営業が極めて困難に陥っています。昨年12月25日に発表した、愛知中小企業家同友会の景況調査(11月調査)によると、業況が「よい」と回答した企業から「悪い」と回答した企業を差し引いた業況判断DIが前回(8月調査)より8ポイント悪化して1となり、東日本大震災の影響の時の調査(2011年5月)を除けば、約4年ぶりの悪化となり、「愛知経済はいよいよ景気後退期に突入したよう」と分析しています。
このような経済状況のもとで、政府はこの3月末にも、中小企業の金融を支えてきた「中小企業金融円滑化法」を終了しようとしています。帝国データバンクが1月21日発表した「金融円滑化法に対する企業の意識調査」によると、貸し付け条件の変更の申し入れに対する金融機関の姿勢が「厳しくなる」と回答した企業は同法を利用した企業の51・6%に上っています。愛知中小企業家同友会の調査でも、約3割近い企業が、影響が「あると思う」と答え、予想される影響は「取引先の倒産」「景気低迷による受注減少」「資金繰り困難」「新規融資不可」「貸し渋り」と考えています。
同法による、金融の貸出条件の緩和が経営改善につながらなかったかのような議論がありますが、問題は経営改善にあるのではなく、景気回復と抜本的な中小企業支援こそ求められています。
景気回復と中小企業支援に逆行する消費税増税や税や保険料の強制的な徴収は改めるべきです。
そこで、以下の中小企業関係の緊急支援を要請します。
記
1、中小企業金融円滑化法を3月末で打ち切りとせず、景気回復によって、中小企業の健全な発展が多数となるまで延長すること。(金融庁)
中小企業金融の恒久的で抜本的な強化をはかる第1歩として、地域と中小企業への資金供給、仕事づくり支援などについての金融機関の取り組みを評価する金融アセスメントを行う「地域金融活性化法」(仮称)を制定すること。(経済産業省)
2、「地方税滞納整理機構」が納税者の生活実態や分納の意思を無視して強権的に税金の取り立てを行っている。憲法擁護と法律順守を徹底し、自治体の監督責任を明確にすること。(総務省)
「地方税滞納整理機構」扱いの滞納者であっても、市町村の窓口で徴収猶予申請書を受理するなど滞納者の実情に応じた徴収業務に徹するように助言すること。(総務省)
国保料の滞納徴収にあたり、分納・減免を含め、誠実に相談・対応するよう市町村を指導すること。(厚生労働省)
経営困難な事業所の社会保険料の猶予・軽減制度を整備し、公的支援制度を利用できる環境をつくること。また、社会保険料の滞納徴収にあたり、納税猶予や執行停止などの制度の活用を年金事務所に周知徹底し、納税猶予等の相談に誠実にのること。(厚生労働省)
3、下請けに対する「単価たたき」など不公正な取り引きをやめさせ、適正化するために、下請け振興法による「振興基準」に照らした取引の実態調査を行い、是正を図ること。(経済産業省)
下請け代金の支払いに当たって、長期間の手形決済は下請けの資金繰りの困難を生み出す。業界ごとの実態調査を行い、現金払いを基本としながら、適正な支払いに是正させること。(経済産業省)
4、新規開業者が利用でき、利用しやすいように起業支援制度を拡充し、低利で返済猶予期間を備えた開業資金融資制度を創設すること。(経済産業省)
被災地で行われている中小企業再建支援のためのグループ補助金の制度を全国に広げ、恒常的な支援制度として、小企業や商店がグループで行う活性化のための企画にグループ補助金を出すこと。(経済産業省)
5、閣議決定された中小企業憲章は、「中小企業は経済をけん引する力であり、社会の主役である」とし、中小企業は「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」する存在と明確にした。この中小企業の役割を国民に周知し、青年が積極的に中小企業に参加するように、学校教育の中で、中小企業の役割を教えることを重視すること。具体的には、中小企業の値打ちを明らかにした副読本を作成し、学校で活用すること。(文部科学省)
以上
防災対策の抜本的強化に関する緊急要請書(国土交通大臣、文部科学大臣、総務大臣、 防災担当大臣あて)
国土交通大臣 太田昭宏 様
文部科学大臣 下村博文 様
総務大臣 新藤義孝 様
防災担当大臣 古屋圭司 様
2013年2月21日
日本共産党愛知県委員会
委員長 岩中 正巳
防災対策の抜本的強化に関する緊急要請書
昨年2月に、党県委員会は県内沿岸部の防災対策の抜本的強化について要請しましたが、十分に防災対策がすすんでいるとはいえない状況にあります。愛知県内沿岸部の自治体は、東海、東南海、南海等の連動地震が想定されているだけに、東日本大震災の教訓をふまえ、防災に強い街づくりをすすめることが急務となっています。
昨年末に第2次安倍内閣が誕生し、政府として防災対策の強化を唱えている中、改めて、地域の防災対策を抜本的に強めるため、以下の内容を要請します。
記
1、名古屋港高潮防波堤について早急に機能強化をはかること。(国土交通省)
2、沿岸部での緊急避難場所となるような津波避難ビルや津波避難タワーを増やす施策を強化すること。(内閣府防災担当)
3、現在ある堤防内部の空洞化調査、高さの見直し、補強工事、位置の適正化などを国の責任ですすめること。(国土交通省)
4、佐久島、日間賀島、篠島などの離島への災害対策について、国は特段の支援策を講じ
ること。(内閣府防災担当、国土交通省)
5、国道一号の尾張大橋の架け替えと周辺堤防の早期整備を実施すること。(国土交通省)
6、日光川河川整備計画について、防災対策としての堤防強化、防災道路整備が、JR関西線交差点で遅れています。早急にJR東海に高架の防災対策を行うように指導すること。(国土交通省)
7、民間住宅耐震改修補助制度を増額し、耐震化達成率を高めることが必要であり、国の援助を強めること。(国土交通省)
8、津波対策のため学校の屋上の補強工事とともに頑丈な手すりを設置するなど、緊急時に備える国の援助を強めること。(文部科学省)
9、津波被害に備え、自治体がライフジャケットを各家庭に配布、または各家庭が装備することに対して助成する場合に、自治体の事業に補助制度を設けること。(総務省)
常備消防が国基準以下の自治体に対し、増員の援助と指導をすること。(総務省)
防潮扉開閉の電動化・自動化を支援をすること。(国土交通省)
津波危険地区の世帯に緊急情報防災ラジオを設置するための助成を行うこと。(総務省)
以上
設楽ダム関係の緊急要請書(国土交通大臣あて)
国土交通大臣 太田昭宏 様
2013年2月21日
日本共産党愛知県委員会
委員長 岩中 正巳
設楽ダム関係の緊急要請書
2013年度予算案で、設楽ダム関連予算87億円が計上されました。
設楽ダム建設の目的―(1)治水、(2)流水の正常な機能の維持、(3)利水―は、いずれも破綻しています。
治水については、「部分的河道改修のみで整備目標洪水の水位を計画高水以下にでき、設楽ダムよりも安い事業費でできる」と環境NGOの皆さんが指摘しているにもかかわらず、真剣な検討も行わない不誠実な態度をとっています。
流水の正常な機能の維持についても、ダムをつくって、流水を遮断することは河川が本来もっている「流水の正常な機能」を壊すことになるとの視点から、流水の正常な機能の維持のために6000万トンの容量が必要という異常な計画を見直すことが必要です。すでに環境が破壊された宇連川側の瀬切れについては、大野頭首工地点の維持流量の設定と森岡導水路の活用など設楽ダムにたよらない環境改善の努力を真剣に行うべきです。
利水については、2010年6月30日、名古屋地方裁判所における「設楽ダム公金支出差止請求事件」の判決のなかで、「豊川水系フルプランの基礎となった愛知県受給想定調査の水道用水及び工業用水の需要想定には、平成27年度における実際の需要量がその需要想定値に達しない可能性が相当高いという問題があることは確かである」と書かれているように、過大な水需要を見込んでいることははっきりしています。さらに最新の実績値で、ますます水需要予測が過大であることがはっきりしています。
農業用水の新規開発水量も既存の施設で開発されている水量を事実にそくして計算することが求められています。
以上の点にたって以下のことを緊急で要請いたします。
1、建設目的が破綻している無駄で環境破壊の設楽ダム事業は、一刻も早く中止すること。
2、現在行われている国土審議会豊川部会において「豊川水系における水資源開発基本計画」(豊川水系フルプラン)の実態に即した見直しを行うこと。
以上