日本共産党名古屋東・北・西・中地区委員会の皆さんと一緒に8月5日、愛知県環境調査センター(名古屋市北区)による環境放射能調査についての聞き取り調査を行いました。
同地区からわしの恵子名古屋市議、岡田ゆき子名古屋市議、大野宙光北西地区委員長が参加しました。
冨田孝子環境調査センター応用化学部長、大村啓環境部環境活動推進課主幹はじめ4人の県職員から現場で話を聞きました。
愛知県環境調査センターは、国(文部科学省)からの委託で環境放射能水準調査を行っている機関。
24時間365日継続的にはかるモニタリングポスト(地表から34メートル地点)による常時監視、地表から1mで測るなどのサーベイメータによる監視(測定)、雨水を濃縮した放射能測定、1ヵ月分の降下物(雨水とちり)を濃縮して行うガンマー線測定、牛肉など食品や水道水、海水、土壌、降下物などを検査するゲルマニウム半導体核種分析装置を使っての測定などを行っています。
冨田部長は、福島第一原発の事故の影響について、「モニタリングポストやサーベイメータでの調査では、今回の原発事故の前後で有意な差があるということは認められなかった。若干、降下物が増えた」と調査結果を示しながら述べました。
調査では、環境放射能調査を行ううえでの体制や機器の不足が明らかになりました。
サーベイメータは、現在愛知県として2台しかなく、きめ細かい調査には足りない状況があります。
モニタリングポストも豊橋と岡崎に2台あらたに設置することになっていますが、全国的に需要が集中し入荷が3月、4月になってしまう問題もあります。
食品や水などの汚染を検査するゲルマニウム半導体核種分析装置は、愛知県には、1台しかなく福島第一原発事故後は、毎日24時間動いており、新たにセンターに1台8月末に入荷する予定ですが、東三河に設置する予定の同装置は、需要の集中で3月末になってしまう状況が語られました。
原発事故後、センター、県庁の担当職員も夜遅くまで、土日も出勤して仕事にあたっており、県民の命と健康を守るためにも検査体制の強化、人員増が緊急に求められています。
また、文部科学省が、アメリカの協力を得て青森県から愛知県までの地表1mの放射線量を測定する航空機モニタリング(年内に実施)や、遅れているセンターの耐震化の問題、宮城県と岩手県のがれきを愛知県や県下の自治体が受け入れると表明している問題で放射能汚染があるものを持ち込まない安全性の確保などについても状況を聞きました。
↑屋上にあるモニタリングポスト
↑写真の左下にある金庫のようなものが、ゲルマニウム半導体核種分析装置
↑センター内でも説明をうけました。