3月15日、中部電力本社に浜岡原発の運転をただちに停止することを求める申し入れを行いました。
東海・東南海・南海大地震がいつ起きてもおかしくないといわれているのに、まさにその震源地域の真上に建設されている浜岡原子力発電所。
愛知県や静岡県はじめ周辺地域にすむ皆さんの命と健康を守るためにも、原子力発電所で働く皆さんの命と健康を守るためにも、ただちに運転を停止させなければなりません。
そんな思いで申し入れを行いました。
原発問題愛知県連絡センターから代表委員の澤田昭二先生(名大名誉教授)はじめ4人の方が参加。日本共産党愛知県委員会からは、八田ひろ子元参院議員、河江明美さん、大野宙光さん、斉藤愛子さん、もとむらが参加しました。
回答の概要は、以下の通り。
●今回の福島第一原発の事故の問題は、なかなか情報が伝わってこない、とのこと。
●東京電力、東北電力の要請で、中電からも労働者が派遣されている。どこの部署にいっているか、詳しくわからないが、原子力の部署と配電部署に行っていると思われる。
●(福島第一原発は、冷却するシステムの電力が2系統で2系統とも機能不全になったが、浜岡はいくつ系統をつくっているのか)→担当者がいないので、今はわからない。
●福島第一原発と浜岡原発との共通性は、沸騰水型ということ。関西電力などは、加圧水型。(ある方のお話では、既にみんなの運動で、2009年に停止させましたが、浜岡原発1号機と2号機の形式が、福島第一原発の形式と同じだそうです。浜岡原発は、運動で1号機と2号機は止めさせたが、福島第一原発は、無理に古いものを使っていたことも問題。)
●浜岡原発を止めても、夏と比べると今は余裕がある。
●現在、福島第一原発に派遣されている労働者の内部被爆の対策を伝えてほしい、との話には、そうするとのこと。(澤田昭二先生は、原爆被爆者集団訴訟で明らかになったことだが、内部被爆は、すぐに影響しないが、あとになって影響が出てくる。内部被爆を軽視する対策になっているが、もっと内部被爆対策をとらなければならないことを強調されました。テレビで放射能をあびた場合の対応として、「服についたものを払って」などの表現があるが、払うと舞うために吸ってしまい、内部被爆する危険性があるため、静かに洋服をぬいでビニールか何かにいれて捨てる方がよい、とのこと)
●今後、質疑応答ができる機会を設定することも要請。
●浜岡原発の1機(130キロワット)=武豊のメガソーラー発電所(7000キロw×10%)×約200機
※武豊のメガソーラー発電所 開発敷地面積 約12万m2
●浜岡原発を停止して、冷却するのに10年よりもっとながい、30年はかかる。
【要請書】
中部電力株式会社
代表取締役社長 水野明久 様
東日本大地震による福島第一原発の大事故の教訓をいかし、浜岡原発の運転をただちに停止することを求める申し入れ
日本共産党愛知県委員会
岩中正巳
原発問題愛知県連絡センター
代表委員 澤田昭二
東日本大震災による福島第一原発の事故は、日本の原発史上最悪の事態となっています。
日本の原発安全対策は、国際的な基準を軽視し、今回のような過酷事故がおこることを想定した対策をまったく行っていませんでした。また、2007年の中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発の事故の教訓もいかされていません。今回の震災を通じて、従来の日本の原発政策が安全を確保するうえでふさわしいものとなっていないことがあらためて明らかになりました。
名古屋から100km程度の距離にある中部電力浜岡原発は、予想される東海地震の震源域の真上にあり、今回と同じような規模の巨大地震に襲われる可能性が高いと指摘されています。日本共産党愛知県委員会と原発問題愛知県連絡センターは、浜岡原子力発電所の安全対策にかかわって、巨大地震発生時に原子炉が緊急停止した場合でも、崩壊熱を除去するための機器冷却系のトラブルによって、炉心溶融などの重大事故が発生する可能性が大きいことを指摘し、東海地震の予想震源域に立地する浜岡原発は一刻も早く運転を停止することを繰り返し求めてきました。
今回の福島第一原発で発生した重大事故は、私たちが危惧してきたことが不幸にも現実となったものです。貴社が、この事故の教訓を生かし、ただちに浜岡原発の運転を停止することを強く求めます。
以上