もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

原発より太陽光発電の方が安くて発電量も多い

カテゴリー:

 私が、大変勉強になった国会質疑ですので、皆さんにも紹介したいと思います。

 日本共産党の吉井英勝衆院議員は2009年11月20日、衆議院経済産業委員会で全国の原発56基が20年の稼働で年間約3000億キロワット時を発電するのに32兆円のコストがかかると指摘。「メガソーラー(太陽光)発電所なら30兆円で同じ発電量を確保できる。放射性廃棄物などの問題がゆきづまっている原発に頼るのではなく、再生可能エネルギーこそ推進すべきだ」と質問しました。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  

衆議院 経済産業委員会 2009年11月20日

○吉井委員 
 次に、COP15が目前ですが、ロシアがマイナス二五%にするという話が出てくるとか、これはどこまで本当かどうかというのは、諸外国の問題についてはいろいろな情報が飛び交ったりしていますからあれですけれども、一応そういう話が出てきていますし、途上国も主要排出国も積極的な目標を掲げてやろうとしているときですから、何としてもCOP15で新しい展開をしていかなきゃいけない。その点では、鳩山さんがマイナス二五%を国連で演説されたのは非常に大事なことだ。その発言を私は評価しますし、産業革命の時期に比べて地球の平均気温の上昇を二度C以内に抑えるというIPCC、AR4の考え方に沿って進めるという、これは国民的に取り組まなきゃいけないと思っているんです。
 それで、前政権は、二酸化炭素排出削減の切り札の一つとして非化石エネルギー法案というのを出してその利用の促進を挙げましたが、その非化石の多くを、原発を新たに十四基建設するなど原発推進、これが中心的な計画でした。
 私たち日本共産党は、再生可能エネルギーの開発普及に重点を置いて、原発からの段階的撤退を図るという基本的な考え方を持っております。今直ちに全部ゼロにしろとかとめろと言っているわけではありませんが、しかし、既に小沢環境大臣は原発推進を明言もしておられますし、鳩山内閣の二五%削減の考え方の中には原発の新増設を行うということも入っているのかどうか、入っているとすると、何基の増設で何万トンの二酸化炭素排出削減を考えているのか、こういうことを最初に大臣に伺っておきたいと思います。

○直嶋国務大臣 先生から今御指摘があったように、COP15はぜひ成功させたいと思っています。
 もう御承知のとおり、日本の排出量の世界に占める比率はわずか四%ですから、日本単独ではとても温暖化対策にはならないわけでして、特に、米国と中国を合わせますと世界の排出量の四割以上を排出していまして、こうした米国や中国を含めて、国際協調の枠組みをぜひつくっていきたいと思っています。
 したがいまして、COP15も、議定書まではいきませんが、何とか今、政治合意をしてさらに先に取り組みを深めていこうということで、鳩山内閣を挙げて外交努力をさせていただいています。私自身も中国、米国等のカウンターパートと何度も話をさせていただいていますが、彼らに私が言っているのは、自分たちが目標を掲げて約束するだけではだめですよ、お互いに、両方とも大国なので、きちっと枠組みをつくる努力をしてほしい、もちろん日本も一生懸命やります、こういうことを今申し上げているところでございます。
 それから、その場合に原発がどういう位置を占めるかということでございますが、先日、IEAで、いわゆる四五〇ppm対応で二〇二〇年から三〇年までの目標を出しました。それで、やはりこの中で言われていますことは、できるだけ化石燃料の使用量を減らすといってもやはり五割以上を占めるだろう、したがって省エネ努力が大事だ。それから二つ目に、CCSと言っていますが炭酸ガスを地中に抑える、この技術がやはり重要だ。それとあわせて言っていますことが、やはり当面原発を重視していかなきゃいけないということでございまして、世界でいいますと年間三十とか四十ぐらいの原発を増設しなければいけないのではないか。こういうレポートが出ています。
 日本は、そういう中で申し上げますと、まだ、では二五%のために将来的に原子力発電所が何基必要かということは、今環境の検討チームをつくっていまして議論をしているところでございます。当面で申し上げると、二〇一八年度までに九基の新増設を計画されていまして、この九基の原子力発電所によってCO2の削減効果が大体五千三百万トンぐらいというふうに試算をさせていただいていまして、当面予定されていますこの九基の着実な新増設が重要であるというふうに思っております。

○吉井委員 そこで、エネ庁の方に二つ聞いておきますが、廃炉コスト、それからもう一つは、東海一号を含む五十七基の建設費、それぞれ総額幾らになるのか。これは数字だけのことですから、伺っておきます。

○石田政府参考人 二点、御質問がございました。
 一つは、一般電気事業者九社と日本原子力発電のいわゆる廃炉コスト、これは原子力発電施設の解体と解体廃棄物の処分費用でございますが、これは現在、二十年度時点で見込まれております廃炉コスト総額といたしましては、約三・一兆円でございます。
 それから、建設コストについてもお尋ねがございました。現在、営業運転にこれまで入りました原子力発電施設、延べ五十六基になりますけれども、古いものは昭和三十年代に建設された原子力発電所もございまして、そのデータを今直ちにお示しすることはちょっと難しい状況でございます。また、そういった古いものと現在の新しいものとを単純に足すことが果たして適切かという問題もあろうかというふうに考えます。

○吉井委員 「常陽」、「もんじゅ」、その他含めてと言ったんですが、文科省の分はつかんでいらっしゃらないようですが、十社五十六基で三兆三百八十七億円と、あなたのところから資料をいただいていますから、いや、もういいです。それから、建設費は約十兆円、五十七基でかかっているわけですね。それに、さらにランニングコストが要りますね。稼働コストは、現在の設備容量三千二百八十万キロワットで約九千七百億円、年間約一兆円。ですから、二十年運転すると、原発の場合、大体、概略三十二兆円ぐらいかかるわけですね。それで生み出す電力は三千億キロワット時ですから、それに見合うものをメガソーラー発電所で計算した場合に、パネルコストの半減と効率アップなどで、大体三十兆円で三百億キロワット時の発電電力量が生まれる。
 ですから、原発に頼らなくても日本の電力を生み出すことはできるし、そしてそのことは、原発の場合はもう一つ、プルサーマルという厄介なもの、核兵器拡散の問題とか廃棄物処分の問題とかさまざまな問題、今行き詰まっていますから、やはり再生可能エネルギーへの道を考えるべきであるというふうに思います。
 それで、最後に大臣に伺っておきますが、これは、今度大臣の方でも、再生可能エネルギー利用促進ということで、全量買い取りということを打ち出されたわけです。そこは旧政権の余剰電力買い取りより前進だと思うんですが、国と自治体などの補助金等により、どれぐらいの初期投資で、ソーラーパネルについていえば平均的な一戸当たり設置費がどれぐらいになるのか。これは、前政権時代の試算の数字を読売新聞などが一つ参考例にして出したものなんかありますが、要するに、それを余剰電力じゃなくて全量買い取りにしたときに、買い取り価格を幾らに設定するかということによりますが、どれぐらいの期間で初期投資が回収できるようにするという制度設計をお考えなのか。
 つまり、再生可能エネルギーを爆発的に普及させるということは、やはり制度設計にかかわるわけですね。せめて小型乗用車並みぐらいで民家に設置できて、五年や十年で初期投資が回収できれば、爆発的に進むわけですね。その考え方について、どういうことを展望して、そしてCOP15に対応する国内での、ほかの議論は、時間が来ましたから、もう一度ゆっくりやりたいところですが、とりあえずきょうはできませんが、制度設計についての考えだけ伺っておきたいと思います。

○直嶋国務大臣 現在、まだ全量買い取り制度のプロジェクトを立ち上げたばかりでして、今先生が御指摘のようなことも含めて、これから詰めていかなければいけないというふうに思っております。
 今の余剰電力の買い取り制度でいいますと十年で大体回収できる、こういう制度設計で行っておりまして、それも参考にしながら、今後どういう制度をつくっていくかということで申し上げますと、今の御指摘の点は大変重要な検討項目の一つだというふうに思っております。
 それから、鳩山政権として、やはり再生可能エネルギーをできるだけ普及させていこうというのが基本的な方針でございまして、しかし、日本の電力消費量とかCO2対策全般のことを考えると、さっき申し上げたように、原子力発電というのもやはり必要であるということでございます。できるだけ再生可能エネルギーの比率を高めていく、このことは私ども基本的な考え方として持っておりますことを申し上げたいと思います。

○吉井委員 きょうはもう時間が来ましたから、ここでとどめておきますけれども、もともと電力というのは総括原価方式で計算するんです。原発は資本費とか稼働費とか、ずっと項目並びますけれども、再生可能エネルギーの場合は燃料費がただなんです。仮に、各民家に補助金を出して設置してもらうと、資本費はただなんです。
 ですから、それを買い取るにしても、それをまたそのまま売るわけですから、電力にとっては決してマイナスにはならないので、問題は、とりあえず電力アップ分については、電源開発促進税の三千五百億円とか、それから石油石炭税とか民主党でお考えの地球温暖化対策税とか、環境税に当たるものですね、そういうもので措置するならば、爆発的普及というのは可能な道ですから、本格的にそれに取り組まないと、日本の比率が少ないということだけでやっていますと、COP15で、前政権のように化石賞をたくさんもらうことはないにしても、熱意が少ないというふうに見られることにもなりますから、私はこの点についてはうんと力を入れてもらいたい、このことを申し上げて、質問を終わります。

© 2010 - 2021 もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)