もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

11月1日は点字の日

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11月1日は点字の日
「障害者の要求実現交流集会2025」@名古屋市が行われ、私も1日、参加しました。
 
今年の集会も2日間にわたって行われますが、1日目のテーマは、点字。
梅尾朱美さんから日本点字の歴史、声をあげて勝ち取ってきたことなどお話を伺い、視覚障がいがある参加者の皆様から点字への熱い思いを伺うことができました。
 
日本点字は、「が」を表す点字の場合、最初に濁音がきますよと示した上で「か」の点字がくる構造になっており、当事者の立場にたったものとなっており、点字を作った学校の先生の「愛」がつまっていると梅尾さんは語られました。
 
梅尾さんは、点字で本人訴訟もおこなっためちゃくちゃすごい人です。
点字は、視覚障がいがある方々にとって、大事な言語。
自分の力で読み書きできることが、人生を切り拓く力になることも語られました。
手話言語法と同じように点字も言語として位置付ける必要があると痛感しました。
 
🔹本が大好きなある方は、『漱石の「猫」とニーチェ』を読みたいと思ったそうですが、点字図書がどこにもなくて、国立国会図書館に点字翻訳を頼んだそうですが、1年半かかると言われたそうです。
 幸いにもある方が読み上げた音声を録音して渡してくださったそうですが、点字で読みたいと思った時に、点字で読めるようにしていかなければなりません。
🔹ある方は、点字ではない方法(音声)で情報を得ていたそうですが、耳が聞こえづらくなるなかで、点字が必要になってきたことなど語っておられました。
🔹「点字があるのに、代筆を求められる。代筆ではなく、自分で書きたい。」との声もありました。
他にも
🔹子どもに絵本の読み聞かせもできる。点字をやっていて本当によかった。
🔹耳で聞いていたことについて点字で正確性を確認することもよくあるそうです。
🔹長島愛生園のハンセン病の元患者さんたちの中で視覚障がいがある方々もおられ、指の感覚がない方々は、唇や舌の感覚で点字を読んでいたとのお話を現地で伺いました。
🔹点字の音符もあり、楽器のレッスンもできた。
🔹漢点字も大事。漢点字との出会いは視力の回復と同じような力になった。脈診経絡治療を学ぶのにも役にたっている。
🔹「点字図書館などから寄附の依頼がくるが、国の予算が足りていないのだろうか・・・。運営が安定的にできるようにしてほしい。」とのお声もありました。
点字図書館の国の予算は、全国の分で13億円です。物価高騰などで影響が出ていないか心配です。ちゃんと予算を確保するようにしなければなりません。
というデジタルの点字図書館があります。デジタル化によって、手元の機器(BMS)に点字が出てきますが、1行40マスor32マスしかない。点字図書館と同じように、左右両開きで18行32マスの機器ができると文章の前後も確認できるのに・・・。
🔹「むしゃくしゃしているときに、点字の文章を読むことで心が晴れることがある。大事な点字を守り、発展させてほしい。」
🔹暗いところでも本が読める。子どもの頃も盲学校の寄宿舎の消灯後も本を読んでいた。
などなどたくさんの声が出されました。
 
点字についての熱い意見交換の他にも、
ガイドヘルパーさんの確保も不十分で外出をあきらめることがあること、
行動援護は、通勤には使えない、営業活動等には使えない、長期にわたる外出や社会通念上適当でない外出には使えない、通学に使えないなどの制約があります。
目が見える人と同じように行動するのに、なぜハードルを設けるのか、本当に理不尽です。
 
通勤の時に使える制度としては、事業主と自治体がやると言ったら使える「雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業」というものがありますが、非常に限定的です。
国が2分の1お金を出して、都道府県4分の1、市町村4分の1の負担割合ですが、この事業をやっている自治体は、愛知県内ですと名古屋市、小牧市、安城市のみです。
名古屋市では、この制度を使っている方は8人で、そのうち視覚障がいがある方は4人だそうです。
予算も全国で8億円弱でかなり少ないです。
移動の権利を保障する制度の拡充、さまざま必要だと痛感しています。
 
悲しくなるほど、まだ平等は実現できていません。
それでも視覚障がいがある方々自身が、支援者の方々とともに、いろんな分野で声を上げて道を拓いています。その姿は、美しく、力強く、めちゃくちゃリスペクトしています。
 
点字の日 たくさん学ばせていただき、本当に有意義でした。
国会で声を届けるために頑張らなければ!
皆様、本当にありがとうございました。
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