
9月22日、竜巻被害の被災者や自治体の方々から求められていることを伺うため、再び静岡県牧之原市と菊川市に行きました。
被災されたお一人お一人に心からお見舞いを申し上げます。
被災者支援、復旧にご尽力いただいている皆様に心からの敬意を申し上げます。
【菊川市】
菊川市では、奥野としお菊川市議、田島ちかお元菊川市議とともに訪問しました。
被災された方のお宅では「一部損壊」と認定されるのではないかと思われますが、さまざまな箇所、ものが壊れており、かなりの損害額になるのではないかと痛感しました。
大きな木が倒れそうになっていたり、今後、倒れないようにするために伐採を考えているそうですが、それにもかなりのお金が必要とのお話がありました。
近所の家の小屋の基礎などがとんできて破損したケースもありました。
竜巻という自然災害の中で起きたことであり、「一部損壊」でも公的支援が必要だと痛感しました。
道中、菊川市長が浸水被害にあった地域を回っておられましたので、お見舞いを申し上げよう伺うと、お忙しい中でしたが、お話くださいました。1時間127mm(1978年統計開始以来の最大の雨量)という猛烈な雨の中で、車の走行によって、溜まっていく水に波がおき、いっそう住家に被害をもたらしてしまうことを防ぐために通行止めをする措置の対応の難しさのことや、治水対策強化のご要望をいただきました。
市役所では、菊川市内の竜巻等の被害の状況とで住家の被害認定が低く出る傾向にあるのではないか(屋根が飛んだケースで住家全体の損害割合15%の被害とみる?)という問題意識も伺いました。床上浸水の場合、「準半壊」と判断しているそうです。
国へは手厚い支援のご要望を伺いました。
【牧之原市】
牧之原市では、藤野守元牧之原市議とともに伺いました。
牧之原市では、1000軒以上の住家被害がありました。当初よりも全壊と認定されている軒数も増えています。
竜巻被害があった9月5日から17日がたっていますが、避難所では22日現在、5世帯6人が避難所で過ごしておられます。市役所としても、すぐにでも借り上げた民間アパート(みなし仮設)などに移っていただきたいとの思いはあるそうですが、罹災証明書が発行されるまでは移行できないそうです。
避難所の状況も見させていただきました。エアコンのある文化センターの部屋の中にパーテーションで区切って利用し、皆様から寄せられた飲み物や食べ物(カップラーメンやレトルトなどの食べ物がありました。冷蔵庫には寄附で寄せられた果物も)があるお部屋もありました。
高年齢の方々が多いとのことで、健康的な食事について伺うと、夜のお弁当は、野菜を多いものを発注しているそうです。
ご自宅の電気、ガスなどは使えるようで、ご自宅などで食事をする方々の方が多いそうです。
昼間は、ご自宅の片付けなどに行かれ、夜に戻ってくる方が多いそうです。
保健師さんも入って、健康チェックをしていただいています。
身近な体育館では、エアコンがないため榛原文化センターを避難所として使っているそうです。身近な公的施設、学校の体育館にエアコンがつけられるように国の支援の強化のご要望を伺いました。
災害救助法でみてもらえない部分もあるのではないかとのご示唆をいただいたので、引き続き調査しなければなりません。
住家の被害認定は、他の自治体の皆様の応援を受けながら15班で行っているそうで、1軒2時間かかるお宅もあるそうです。
IDで誰が入力したかわかるタブレットを持って行って、入力していく方式とのことで、そうしたタブレットは25台あるそうです。
住家の被害認定ができる人を育成していくことの必要性についてもご指摘がありました。
竜巻に屋根が持っていかれ、雨が部屋に入り込んでいる場合は、中規模半壊と判断しているそうです。
牧之原市のお見舞い金は、全壊で10万円、半壊で5万円とのこと。
まだ国の被災者生活再建支援法の適用にはなっていませんが、静岡県の制度として国レベルの全壊で最大300万円の住宅再建の支援制度はあります。
(国の被災者生活再建支援法の全壊で最大300万円では全く不十分です。)
また、農業被害に関し、9月10日に農林水産省に要請をしていますが、今回、お話を伺う中で、小泉農水大臣が19日に記者会見で述べた現行制度の優先採択の支援をしたとしても被災した農家の方々にとっては全く不十分であると痛感しました。
さらには中小企業・小規模事業者への支援の強化、激甚災害指定などのご要望も伺いました。
問題は山積みです。引き続き、被災者の方々のご要望、被災自治体のご要望を届ける活動をしていかなければと痛感しています。