政府が外国人技能実習制度などの見直しを検討していることを受けて、外国人労働者受け入れ制度について考えるシンポジウムが開催され、参加しました。
主催は、連合や移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)、日本労働弁護団などでつくる実行委員会の皆様です。
政府の有識者会議は5月、人権侵害や労働問題が発生し、国際社会からも批判を浴びている同制度を廃止して新たな制度の創設を検討するなどとした中間報告書を発表しました。
シンポでは、移住連の鳥井一平代表理事をはじめ、3氏がパネルディスカッションで発言。同制度の廃止は大きな前進としながらも、「新たな制度」でも課題や懸念が残ると指摘しました。
日本労働弁護団の佐々木亮幹事長は、現状より緩和するとしながらも「転籍制限」は残されていると語り、「転籍の自由がない労働者は奴隷に他ならない」と述べました。
連合総合政策推進局労働法制局の漆原肇局長は、監理団体など従来の仕組みは残されていると指摘。「人権保護や処遇改善などの実効性が上がらなければ、『看板の掛け替え』にすぎなくなる」と語りました。
指宿昭一弁護士は、技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議の中間報告書が出されたが、有識者会議任せにしてはならないことを強調され、声を上げて、「看板のかけかえ」ではなく、権利を保障をしていく制度に変えようと呼びかけられました。