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NHK「事件の涙 姉 ウィシュマをたどって〜名古屋入管収容女性の死から2年〜」を視聴

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NHK「事件の涙 姉 ウィシュマをたどって〜名古屋入管収容女性の死から2年〜」を視聴
 
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「病院もっていって きょう お願い」「長い時間食べてない」
亡くなる11日前の名古屋入管の監視カメラのウィシュマさんの訴えが映し出されました。
「体調不良を訴えてから点滴や入院などの措置は一度も取られていませんでした」とのナレーション。「亡くなるもっと前から姉は死にそうな状況だった」と映像を視聴した妹さんの筆舌に尽くしがたい悲しみ。
 心から哀悼の意を申し上げます。
 
 番組では、ウィシュマさんがスリランカに帰ることができなくなった理由をDVを受けていた男性から「あなた 探して 罰やる」と脅す手紙が収容中のウィシュマさんに届いたことがきっかけであることをしっかりと伝えていました。
 妹さんたちに「なぜ収容されたのか」「なぜ祖国に帰らなかったのか」などウィシュマさんの自己責任であるかのような言葉を投げる人がいますが、帰国できなかった理由があるのです。
 同棲していた元パートナーからのDVがあったとウィシュマさんの直筆のメモが映し出されました。子どもを妊娠し、中絶させられたことも言及しています。
 
 番組では紹介されませんでしたが、DVで支配、被支配の関係の中で、日本語学校にも通うことができない状況になってしまったのではないか、とも考えられるのです。
 
 支援団体の方々(※)が、出入国在留管理庁調査チームの「『報告書』は、明らかにDV被害に関する知見のないまま作成されており、このまま容認することはできません。DV被害に関する専門家が関与し、本件のDV被害者対応の問題点を改めて検証することを求めます。」と政府に要請しましたが、いまだにやられていません。
 
 番組では、ウィシュマさんが自分を責めている文言が紹介されていましたが、本来は保護対象者だったのではないかと悲しい気持ちでいっぱいになりました。
 愛知県津島市で、ウィシュマさんを受け入れることを表明していた真野明美さんが準備していたお部屋、ウィシュマさんの手紙も放映されました。
 
 収容ではなく、仮放免をしていれば、ウィシュマさんの命は確実に守ることができました。全ての映像記録、資料を出させ、真相解明をすること、命と尊厳を奪ったことを真に反省していない入管庁の権限を強化する入管法改悪法案を廃案にするために全力を尽くす決意です。
 
(※)政府に要請された支援団体
NPO 法人 移住者と連帯する全国ネットワーク、 人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)、 NPO 法人 全国女性シェルターネット、 公益財団法人 日本キリスト教婦人矯風会、 認定 NPO 法人 ヒューマンライツナウ
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