衆議院予算委員会で、男女賃金格差の具体策について質問しました。国税庁資料では、42年間働くと男女の賃金格差は、単純計算で1億円。
この男女賃金格差是正は喫緊の課題。
世界でジェンダー平等が一番進んでいると言われるアイスランドでは、今年2022年が男女賃金格差ゼロの目標年。
野田聖子男女共同参画担当大臣に日本はいつまでに男女賃金格差ゼロにしようとしているのか問いましたが、「にわかにお答えできない」とのこと。
遅れた日本のなかでも、一番遅れているのが、金融業・保険業、とりわけ大企業です。
フルタイム同士で比べても女性は男性の55%。
なぜ、こんなことになっているのか聞いても内閣府がまだ十分分析できていないということで、政府系金融機関を調べてみました。
政府が半分弱の株を持っている「商工中金」。
なんと2019年、2020年、2021年、女性の新卒採用をガクッと激減させていたのです
今なおある就職差別。
「就職差別は許されない」
と「商工中金」担当の萩生田経済産業大臣に質問。
萩生田大臣は、“ 一般職の採用を減らしたんです。”
とあたかもそれで合理化されると思っているかのような答弁でした
これがジェンダーギャップ指数120位の現実なのだとあきれました。
その上に「商工中金」は、
より賃金が高い総合職は男性中心、より賃金が低い担当職(一般職)は女性が99・7%とコース別雇用管理を行っています。
まさに女性差別撤廃条約第一条の「『女子に対する差別』とは,性に基づく区別,排除又は制限」そのものです。
男女雇用機会均等法29条に基づき、是正のための指導を求めました。
後藤茂之厚生労働大臣は「事実上の男女別雇用管理とならないよう、しっかりと男女雇用機会均等法に照らして、問題がある場合には対処しなければならない」と述べました。
コース別雇用管理制度で差別に苦しんできた女性たちは声をあげてきました。
〝企業は、女性差別を正当化する手段として雇用管理区分を使っている、雇用管理区分を廃止してほしい。〟
〝事務職は、全員女性、ほぼ女性は、間接差別だ。〟
私は、限定列挙だけでなく、全ての間接差別の禁止、ポジティブアクションの義務化、立証を事業主の責任とする男女雇用機会均等法の抜本改正を求めました。
後藤氏は、「間接差別については、企業の雇用管理が実質的に性別を理由とした差別にならないよう、しっかりと助言・指導を行っていかなければならない」と答えました。
ポジティブアクションについても前向きな答弁がありました。
最後に、男女賃金格差を是正するためには、均等法の抜本改正とともに、中小小規模事業者への本気の応援とともに最低賃金1500円を目指すこと、女性が多く働くケア労働者全員の賃上げを求めました。