土地規制法廃止アクション、土地規制法を廃止する全国自治体議員団、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックなどの皆様とともに「土地規制法に関する勉強会」に赤嶺政賢衆議院議員、山添拓参議院議員とともに参加しました。
立憲民主党、社会民主党議員も参加する超党派の取り組みです。
土地規制法は、米軍や自衛隊基地、原発などの周辺1キロ以内と国境離島を「注視区域」として監視対象とし、範囲も政府の一存で決められ、沖縄では全県民が監視対象になりかねない問題があります。
自衛隊の戦争参加反対や基地監視、騒音・基地被害に対する住民の皆様の運動を萎縮させるなど「安全保障」を口実にした私権制限と運動抑圧の危険性がある悪法です。
内閣官房重要土地等調査法施行準備室は、来年6月に「土地等利用状況審議会」が発足予定で、そこで来年9月までの間に基本方針の議論が開始されると述べました。
基本方針で「機能阻害行為」などを規定することになるため、非常に重要な審議会になります。
この審議会について内閣官房は、10人以下の委員で、衆議院の附帯決議でもあるような多様な主体となるように検討中と述べました。
土地所有者、当事者の参加なしに勝手に決めないでほしいと一坪反戦地主の方々からの声が出されました。
審議会の公開と議事録作成公開が要請されました。
土地規制法に反対をし続けている赤嶺政賢衆議院議員は、そもそも基地周辺の被害者が加害者であるかのように扱われるのが土地規制法であり、その審議会について、誰一人基地問題の実態を知らない中で決めることが許されないと発言しました。
私も土地規制法は当然廃止を求める立場ですが、少なくともということで、土地所有者の方々はじめ審議会でヒアリングを行うことなど必要で、そのことを考えているのか質問しました。回答は、審議会のあり方は検討中とのことでした。
基本方針案をパブリックコメントかけるように求められ、内閣官房は、「実施を含めて検討している」と回答しました。
「機能阻害行為」とはないかをフルリストで示すのか問われ、「累計的、網羅的に観ことはできない。例示する」と回答。その理由は、「安全保障上の脆弱性を明らかにすることはできない。類似行為を誘発することがないように」と答えました。
山添議員からは、フルリストもない中で、一体どのように施行していくのか質問がありましたが、明確な回答はありませんでした。
土地規制法の運用は、日本国憲法第31条には、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」とあること、また、国際人権規約・自由権規約第九条(※)にも反しているとの指摘がありました。
さらには、6日の国会で議論される補正予算には、土地規制法の施行に関わる予算が9.7億円ついていますが、それは、注視区域、特別注視区域を定めるための測量関係で使い、技術を持つ業者に委託する費用だとの回答がありました。
また、2022年度予算概算要求にも区域を決めるための予算や不動産購入のための予算9.2億円が入っているとのこと。
それとは別にデジタル庁の予算の中に施行のための重要なシステムの費用が補正予算案に入っているとのことでした。
注視区域や特別注視区域の指定については、当該区域を地図で示すべきとの要請に、ドローン規制法で示された地図も参考になるとしながらも「検討中」と答えました。
土地規制法は廃止に!引き続き、皆様と声をあげていきます。
「※自由権規約第9条
「1 すべての者は、身体の自由及び安全についての権利を有する。何人も、恣意的に逮捕され又は抑留されない。何人も、法律で定める理由及び手続によらない限り、その自由を奪われない。
2 逮捕される者は、逮捕の時にその理由を告げられるものとし、自己に対する被疑事実を速やかに告げられる。
3 刑事上の罪に問われて逮捕され又は抑留された者は、裁判官又は司法権を行使することが法律によって認められている他の官憲の面前に速やかに連れて行かれるものとし、妥当な期間内に裁判を受ける権利又は釈放される権利を有する。裁判に付される者を抑留することが原則であってはならず、釈放に当たっては、裁判その他の司法上の手続のすべての段階における出頭及び必要な場合における判決の執行のための出頭が保証されることを条件とすることができる。
4 逮捕又は抑留によって自由を奪われた者は、裁判所がその抑留が合法的であるかどうかを遅滞なく決定すること及びその抑留が合法的でない場合にはその釈放を命ずることができるように、裁判所において手続をとる権利を有する。
5 違法に逮捕され又は抑留された者は、賠償を受ける権利を有する。」