8月6日、愛知県設楽町へ行き、愛知県森林組合連合会の村松幹彦会長、伊藤郁生専務と懇談しました。
安間ひろ子愛知14区予定候補(豊川市議)、田中くにとし設楽町議、愛知県委員会の末永さん、加能記者と伺いました。
世界的な木材価格の高騰=「ウッドショック」のこと、輸入材依存ではなく、本格的に国産材へと切り替えていく問題など話し合いました。
村松会長は、2020年、新型コロナの影響で、住宅建設が一時期落ち込みましたが、その後、アメリカや中国の住宅建設需要が増加し、世界的に建築用木材価格が高騰している状況だと話してくださいました。
すぐに木材を出してくれと言われ、努力をされているそうですが、すでに1年間の施業のスケジュールは組まれており、労働災害が多い中で、林業に携わる人を育成するためには3年半〜4年かかることなど実情を語ってくださいました。
ちゃんと国産材に切り替えるという先々までの見通しがあり、価格が安定するという保障がなければ、人を増やすことも増産するために設備投資をしていくということも難しいというのは当然だと思います。
国がしっかりと支援することを約束しなければ、急な増産は難しいのではと感じました。
また、村松会長は、「循環型林業」の推進に取り組んでいることもお話してくださいました。「循環型林業」とは、木材として伐って使った後、再び植え育て、森林を世代交代させて将来の木材資源を確保しながら、多様な森林を維持し保全していこうというもので、長期的な視点に立った林業本来の役割を示しています。
植える時は、花粉症対策の苗木を植える、広葉樹林にかえる森もつくるなどに取り組んでいるそうです。山主にも利益を還元することにも努力されておられます。
私も国会質問で村松会長の言葉を紹介させていただきましたが、杉の木を60年間育てて500立方メートルの木を切ったとしても、山主の手元に残るのは平均で29万円しかありません。
山主に利益が還元しなければうまくいかないことも強調されていました。
さらに、村松会長は、年間70万戸の住宅建設も2040年には40万戸になると言われており、今後の国産材の需要拡大(集成材、耐震性能、防耐火性能なども向上しているので、中高層建築物もできるようになっているなど)についてももっと力を入れていかなければならないことも指摘されました。
1709年に再建された東大寺大仏殿は、修理しながらずっと保っています。さまざまな再評価や技術革新で健康にも良い国産材を使ったものが色々と増えるといいなとすごく思います。
日本の木材の自給率は一時期、18%台に落ち込みましたが、2019年には、37.8%となっています。
輸入材に頼っていることで、日本は、何かあったら供給できないという脆弱性を抱えています。
また、外国から木材を日本に輸入するときの輸送時のエネルギー消費・CO2排出を削減するためにも、地球温暖化対策としても国産材を使うことが合理的です。
もっともっと木材の自給率をあげていきたいと痛感します。
国産材をもっと普及させ、自給率をあげていくためにも林業予算の抜本的な増額は欠かせません。
質問でも取り上げましたが、1993年並みに林業予算を確保すればプラス6000億円の財源が確保できるのです。
森林環境贈与税の使い方なども伺いましたが、山主の利益確保のためにも、安定的に国産材の需要を確保するためにも、労働条件の改善で人手不足を解消するためにも林業予算そのものを増やすことが必要だと痛感しています。
お忙しい中、さまざまご教示いただき、有意義な時間を本当にありがとうございました。
地元材で作った表彰状などもみせていただきました。本当に素敵で日本共産党100周年の記念品など作りたいね!と参加者の皆様と盛り上がりました。