6月9日、超党派「過労死等防止について考える議員連盟総会」に参加しました。
全国過労死を考える家族の会の皆様や過労死弁護団全国連絡会議の皆様のお声のなかつくられた「過労死等防止対策推進法」。
法をつくる時からがんばってきた高橋千鶴子衆議院議員と畑野君枝衆議院議員とともに参加しました。
その法に基づく「大綱」を見直そうというなかで、議員連盟の総会が開かれました。(参議院議員は本会議が入ってしまいました。)
厚生労働省からの説明の後、家族の会の寺西笑子さん、弁護団の川人博弁護士からご要望を受けました。
今年5月17日、WHO(世界保健機関)とILO(国際労働機関)は、週55時間以上の長時間労働のため心臓病や脳卒中などで死亡した人は、2016年の1年間で世界全体では74万5000人に上ったとの発表がありました。そして、WHOとILOは、週55時間以上働く人は、週40時間働く人に比べ、脳卒中のリスクは1.35倍に高まるとの長時間労働の健康リスクについて調査結果を発表しました。
労働時間が週55時間以上にならないよう対策が必要です。
過労死認定基準の時間外労働時間数を月80時間から月65時間へ改善することを強く求めておられました。
高橋議員からは、公務員の扱いに更に踏み込むことや、過労死の多い重点業種を除外したままでよいのか?との発言がありました。今後、労働組合や人事院にも意見を聞いて検討していく方向となりました。
私からは、写真の5枚目の『過労死等防止対策白書』の資料のなかでも、「過労死」(脳・心臓疾患)に係る労災請求件数は、増えているのに、支給決定(認定)件数は減っている問題を厚生労働省に質問しました。
また、会社で亡くなった人の警察庁の統計と労災請求件数との乖離の問題も質問しました。
厚生労働省は、労災認定率が減っていることを認めましたが、有効な対策については何も答えませんでした。また、労災申請の広報をすすめると言っていましたが・・・・具体的にすすめていかなければなりません。
会社で自死された方については、人間関係の問題もあり、単純に労災申請ということにならない問題なども指摘していました。
1人1人の事例をしっかりと分析し、二度と起きないように、起きてしまったら労災請求を希望する人が全員請求できるようにするべきです。
川人弁護士からは、労災の認定件数が3分の2になってしまったとのお話があり、実態にそくした柔軟な対応への要請がありました。
「命より大切な仕事はない」――過労死を考える家族の会の寺西笑子さんの重い言葉を受け止め、対策を強化しなければなりません。