もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

2018年の議事録がいまだに出てこないNHK経営委員会

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2018年の議事録がいまだに出てこないNHK経営委員会
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 5月27日、衆議院総務委員会で、森下俊三NHK経営委員長に対し、かんぽ生命保険の不正販売を報じたNHK番組に抗議する日本郵政側に同調して上田良一会長(当時)を「厳重注意」したとされる2018年の経営委員会議事録を全面開示するよう強く求めました。
 この議事録については、NHKの情報公開・個人情報保護審議会が2度にわたり全面開示の答申を出しています。
 森下経営委員長は、開示について「慎重に幅広く検討している。できるだけ早い時期にまとめたい」とのべました。
 さらに3カ月以上かかっている理由として、コロナ禍でリモート会議になり“安全上問題のある文書”がインターネット上で共有できない、などと説明しました。
 私は「議事録の全面開示に機密文書が必要なのか。(議事録を)遅滞なく公開するという放送法に反している」と、重ねて全面公開を求めました。
 しかも、NHKの情報公開・個人情報保護審議会の2回目の答申後の経営委員会は、8回も行われているのに、当該議事録に関する逐語的議事録の部分は掲示されていないのです(怒)。方針が出た後に開示するといっていますが・・・。
 議事録をどのように開示するかを決めた「経営委員会議事運営規則」も制定から5回の改定がありますが、どの部分が改定されたのかも開示されておらず、「経営委員会議事運営規則」の改定に関する議事録も非開示です。(どこまで隠ぺい体質なのか・・・)
 NHKの常勤の監査委員である高橋正美氏に、「監査委員による役員の行為の差止め」が書かれた放送法第46条(※)に基づいて、議事録開示の(議事録非開示の行為をやめさせる)請求をおこなうことを求めましたが、いまだに経営委員会の動きを注視するだけです。
(※)放送法46条
「監査委員は、役員が協会の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によつて協会に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該役員に対し、当該行為をやめることを請求することができる。」
NHKの記者さんや現場の方々が頑張っていても、経営委員会はじめ幹部がゆがんでいるとNHKの信頼そのものが揺らいでしまいますし、今後、報道の自由を守ることができるのかもかなり心配になってきます。
受信料で成り立つNHKが皆様から信頼されるには、やはり情報開示は重要ですし、NHK経営委員会が、NHK会長を厳重注意するという異例な事件があったときの会議録の情報開示はなおさら重要です。

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受信料を集めたり、NHKを理解してもらうために頑張る
地域スタッフは、委託ではなく、NHKが直接雇用を!
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 NHKは受信料で成り立っていますが、その重要な受信料を集めてきた地域スタッフの方は、個人事業主のような形で、非常に不安定な身分になっています。
 私は、「2021年度から2023年度の経営計画では、訪問によらない営業へ転換する方針となっておりますけれども、これまで、契約の取次ぎですとか、受信料を集めたり、NHKに対する住民の皆様の声を生で聞いてこられた地域スタッフの方々を始め、貢献をされてきた方が使い捨てにされるようなことがあってはならないというふうに考えております。
本来、NHK本体、そしてNHKの100%子会社などが直接雇用して、NHKを理解してもらうために働いていただくべきだというふうに考えております。是非、この点、NHK会長に御答弁
いただきたい」と質問しました。
前田NHK会長は、「地域スタッフなど個人事業者との業務委託につきましては、現経営計画の期間中は継続していく考えでございます。」「コロナ禍を踏まえた地域スタッフの業績評価などの対応につきましては、六月、七月の第二期につきましても変わりはございません。八月以降につきましては、そのときの状況を踏まえて判断をしてまいります」と答弁しました。
これにたいし、2023年度以降も使い捨てることがないように、との要求したのにたいし、前田会長は、うなづいていました。

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放送バリアフリーの目標が低すぎる
解説放送、字幕・手話付き放送など放送バリアフリー予算の抜本拡充を!
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また、解説放送、字幕・手話付き放送など放送バリアフリー予算の抜本拡充を求めました。
ここでは、書き起こしを掲載します。
◆もとむら伸子
「放送バリアフリーの問題なんですけれども、解説放送、字幕放送、自ら定めた計画値を達成しているというふうに今日いただいた資料の中でも書かれているわけですけれども、このそもそもの計画値がかなり低いわけでございます。毎年毎年、本当に右肩上がっているかというぐらいの計画でございまして、予算もかなり少ないと言わざるを得ません。
視覚障害者の方々や聴覚障害者の方々の声をしっかりと聞いていただき、当事者も雇用していただき、そして解説放送も一〇〇%行くように、外国人の声を聞かせたい場合はその後に日本語の翻
訳の音声が入るというようなことを進めていただくということや、字幕放送、手話つきの番組を抜本的に増やしていただきたい、予算も抜本的に増やしていただきたい、そして、技術開発もNHKならではのことだというふうに思いますので、技術的な研究開発にももっともっと力を入れていただきたい、放送バリアフリーを進めていただきたいと思いますけれども、会長の御答弁をお願いしたいと思います。」
◆前田NHK会長
「お答え申し上げます。
総務省が2018年に策定いたしました放送分野における情報アクセシビリティに関する指針を踏まえ、NHKは、2027年度までの新たな長期計画を策定し、字幕、解説、手話放送の拡充に
取り組んでおります。
計画を進めるに当たりまして、NHKでは、年に数回程度、視覚障害者の方の団体や聴覚障害者の方の団体と意見交換会を実施して、御意見を承っております。
NHKの2020年度の障害者雇用率は2・28%で、法定雇用率2・2%を上回っており(※)、手話番組や解説放送などの制作に当たりましては、障がいのある職員、スタッフの意見も参考にしております。
副音声で情景描写などをコメントする解説放送では、2019年度、普及目標の対象となる放送番組に占める解説番組の割合は、総合テレビで17・9%、教育テレビで20%となりまして、前
年度実績を上回っております。
また、外国人のインタビューにつきまして、多くの番組で吹き替えを行っているほか、外国人の会見などを中継で伝える場合には同時通訳をつけて補足をいたしております。
字幕放送につきましては、2019年度、総合テレビにおきまして、普及目標の対象となる番組では97・6%の番組(※すべての番組が分母になっていない・・・注釈は本村)に字幕を付与いたしました。
前年度の実績を上回っておりまして、着実に字幕の付与時間を増やしてまいっております。
手話番組では、『おはなしのくに』『ダーウィンが来た!』といった人気番組に手話をつけて放送する手話放送プロジェクトを『ハートネットTV』の中でこれまで6本放送しております。この番組は、当事者の方の意見を尊重し、聾者の方に監修や出演の形で御協力をいただき、手話表現で制作をいたしました。
技術開発では、CGやアニメーションによる手話サービスの研究や、自動音声認識装置による字幕付与の実験を一部の地域放送局で行うなど取組を進めておりまして、引き続き、人に優しい放送
・サービスの拡充に努めてまいりたいと思います。」
◆もとむら伸子
「 放送バリアフリーの予算は本当にまだ少ないわけですから、抜本的に拡充を求めて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。」

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(※)障がい者の法定雇用率については、2018年11月29の衆議院総務委員会で、私は、当時の上田NHK会長に以下の質問をしました。その後、NHKは、法定雇用率をクリアしました。
◆もとむら伸子
「障がい者雇用について伺いたいと思いますけれども、NHKの障がい者雇用の実態は2・13%で、法定雇用率を達成しておりません。一方で、BBCですけれども、10・4%。管理職の方も9・5%いらっしゃるということで、ここでも格差が、差が出ているわけでございます。早急に障がい者雇用の法定雇用率の達成をしていただくというのは当然でございます。
 そして、障がい者の方々が非正規ではなく正規で働ける職場環境をつくっていくこと、そして、障がいを持った方々が生き生きと働けるサポート体制、合理的配慮を含めた職場環境をつくっていく決意、会長にお伺いをしたいと思います。
◆NHK上田会長(当時)
「お答えいたします。
 BBCの障がい者雇用率の詳細については承知いたしておりませんけれども、NHKといたしましては、今後も、働きやすい環境の整備を進め、障がい者の雇用をふやす努力を引き続き努めてまいりたいと考えております。」

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今回の議題は、2016年度、2017年度決算でした。
日本共産党は、2016年度決算の承認に反対、2017年度決算の承認に賛成しました。
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参考までに私が行いました討論も掲載します。
【討論】
私は、日本共産党を代表して、NHKの2016年度決算に反対、2017年度決算には賛成の立場から討論を行います。
2016年度予算について、日本共産党は、次の点から反対をいたしました。
当時の籾井勝人会長は、2014年1月の会長就任以来、日本軍慰安婦被害者に関わる問題で歴史の事実を歪曲する発言を行い、放送法への著しい不理解を露呈する発言を繰り返し、公共放送の
会長としての資質が深刻に問われました。視聴者・国民の皆様の信頼は大きく損なわれました。
また、NHKやNHK子会社で、職員のタクシー券の不正利用や子会社職員の着服問題など不祥事が相次ぎ、会計上の信頼も大きく揺らぎました。
さらに、株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構に対する二億円の出資は、リスクの高い営利目的の活動です。受信料収入で成り立つNHKは本来できないものであり、容認できません。
これらの問題は、決算期においても解決されるとは言えません。
以上の点から、2016年度の決算については反対といたします。
以上申し述べ、討論といたします。
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他の党は、2016年度は、日本共産党とともに立憲民主党、国民民主党が反対、自民党、公明党、維新が賛成しました。17年度は全会一致で承認されました。

 

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