インターネット上に誹謗中傷、人権侵害、性暴力などを発信した人の情報を開示し、特定しやすくする法案(プロバイダ責任制限法案)の衆議院総務委員会での質問に4月8日、立ちました。
インターネット上の人権侵害などをした発信者の情報開示について、訴訟以外での裁判手続き(非訟手続)を創設するもの。従来は発信者の特定には裁判手続きが2回必要でしたが、1回で可能となります。
私は、「人権侵害、デジタル性暴力、ヘイトスピーチ、ハラスメント、深刻な人権侵害は、法務省の人権相談で、無料で削除要請もできる」と述べ、相談窓口の周知をネットCMや、駅や公共施設へのポスター掲示、教職員や児童・生徒全員へのリーフレット配布などで強化するよう求めました。相談窓口を知らせることで守れる命があるかもしれないからです。
武田良太総務大臣は「積極的に周知していきたい」と述べました。
また、出演を強要されたアダルトビデオ(AV)がネットで拡散されるなど深刻な性暴力被害が起きます。
AV出演強要問題など、性暴力被害者支援に大変御尽力をされておられるNPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)の皆様の海外プロバイダとのやり取りの実例をあげながら、海外を含め、深刻な性暴力被害の画像の削除ができるように、被害者を救済できる仕組みをつくっていただきたいと要求。
総務省の竹内芳明総合通信基盤局長は「様々な権利侵害についての事案が出てきてございます。サービスも多様化しておりますし、サービスを提供する側のネットワーク、サービスも多様化してきております。そうした被害の実態というものも把握をいたしながら、どういった対応が効果的であるのか、どのように対応していくかということについては、引き続き、有識者会合の場において、関係者の英知を結集して議論を進めてまいりたい」と答弁しました。
さらに、AVが削除されても繰り返し投稿され、被害が長期化していると指摘。被害者が金銭的負担なく救済される仕組みを求めました。
法務省の菊池浩人権擁護局長は無料相談の中で「速やかに対応できるようにしたい」と答弁しました。
詳しくは、こちらの答弁です。
「法務省の人権擁護機関が扱う人権侵犯事件の中には、過去に私事性的画像記録に関する被害申告をした被害者から、再度、同様の投稿について被害申告がされることがあります。このような場合には、過去の事案の調査結果をも活用することによりまして効率的に調査を行い、迅速に違法性の判断を行うことができるものと認識しております。
法務省の人権擁護機関といたしましては、このような調査の効率化等により、私事性的画像記録に関する被害の申告に対し、速やかに対応できるようにしてまいりたいと考えております。」
質問で紹介した数字をご覧ください。
総務省所管の違法・有害情報センターに寄せられたAV出演強要に関する相談者の数
◆2018年度 4人
◆2019年度 4人
◆2020年4~12月 2人
しかし、2018年4月から2021年3月29日までに削除が確認された(仁比聡平さんの質問を受けて私も質問して削除が確認されるようになりました)URLの数は
1万1331件。
1人の被害がどれだけ拡散されるか、おわかりだと思います。
こんな深刻な被害をなくしたいと尽力されているぱっぷすの皆様に心からの敬意を申し上げたいです。
池内さおり前衆議院議員が質問でとりあげ、前進させてきました。
引き続き、力を合わせて被害をなくすために全力をつくします。