なす英二弥富市議、板倉克典弥富市副委員長を先頭に国土交通省中部地方整備局に行き、気候変動のもと災害激甚化に備え、尾張大橋の架けかえ促進、河川堤防強化、住民避難計画拡充を求める申し入れを行いました。
この間、ずっと求め続けてきた三宮十五郎弥富市議、すやま初美さん、伊藤恵子津島市議、河合かっぺい愛西市議、板倉浩幸蟹江町議、松崎省三地区委員長もご一緒です。
弥富市をふくむ愛知県南西部の海部地域はほとんどが海抜ゼロメートルであり、伊勢湾台風で甚大な被害を受けました。
当時よりさらに1~1.5メートルの地盤沈下が進んだ60年後の今日、南海トラフ巨大地震の発生が予測され、地球温暖化・気象非常事態のもとで台風や豪雨の頻発と被害の激甚化に住民の不安が高まっています。日本共産党弥富市委員会が昨年来実施している住民アンケートには、防災・減災の強い要望が寄せられています。
2004年度の国土交通省中部地方整備局による木曽川下流の重要水防箇所位置図は、尾張大橋とその周辺堤防を「重要度A」の水防箇所としています。
弥富市側の尾張大橋の路面高は標高5メートル、桁下高3.9メートルであり、高潮計画潮位4.52メートル、計画洪水水位5.25メートル、堤防計画高7.5メートルのいずれにも及んでおりません。
また、川底に土砂が堆積し、河川容量が減少しています。
日本共産党愛知県委員会は、以前から国土交通省や中部地方整備局に尾張大橋の早期架けかえと周辺堤防の改修を求めましたが、その後も架けかえへの目立った動きはありません。
しかし、南海トラフ巨大地震や地球温暖化の影響とみられる災害の激甚化が予想されるもと、災害対策の遅延は許されません。昨年5月、中央防災会議と当地域の自治体首長による防災対策会議では、異常降雨時等には域外避難命令を考えているとの報告もありました。
こうした観点から、以下の3点を申し入れました。
1、尾張大橋の架けかえを促進し、堤防を前後と同じ高さ7.5メートルで完成させること
2、木曽川をはじめ河川堤防のかさ上げなど水害防止対策を強化すること
3、自治体による地域住民の避難施設・態勢の整備・拡充を支援すること
中部地方整備局は、重要度Aで、架けかえは必要との認識はしめしました(河川関係部局)。
しかし、国道1号線の橋の架けかえなので道路予算の箇所付けが必要で、現在はそこがネックになっているということがわかりました。
尾張大橋が低いが故に水の流れを阻害する要因になります。また、尾張大橋を高く架けかえなければ、堤防が高くできないのです。
不要不急の高速道路より、まずは命を守る方に予算を使うべきです。
今は、200個の土のうでしのぐ方策なのだそうです。
土のうでは、水の流れの力に勝てない、時間を少し引きのばすくらいの効果しかない、地盤沈下が進み、激甚化が進むなかで早急に橋の架けかえと堤防かさ上げ、強化を再度求めました。
中部地方整備局は、巨大地震時、堤防が沈下しないように液状化対策、地盤改良を行っていることや、今年度末には新たな避難計画が出される予定であることも述べました。
政府は「国土強靭化」「国土強靭化」と何度も言いますが、防災上重要な尾張大橋架けかえと堤防かさ上げもしっかりと位置付けるべきです❗