総務省の2020年度予算概算要求、マイナンバーカード普及・利活用の予算を今年度予算と比べ、6.9倍の1801.5億円(今年度260.8億円)に!!!!!!
これが政府の進める「Society5.0」
(※)?????
こんなに増えている概算要求は、なかなかみられません。
この間、総務省の来年度予算の概算要求に関する聞き取りをやっていますが、地方交付税以外の総務省の概算要求で一番多いのがマイナンバーカードに関わる要求です。
9月17日付「しんぶん赤旗」に、マイナンバーカードの危険性を指摘する自治体情報政策研究所・黒田充代表のインタビュー記事が載っています。
黒田さんが指摘されていますが、
「マイナンバーカードの交付開始から3年半たってもなお普及率が13.9%(8月末現在。約1772万枚)にとどまっています。個人情報の漏えいやプライバシーを侵害する危険を抱えている一方で、国民にとっては必要性が感じられないからです。」
マイナンバーカードを何としても普及したい政府は、
マイナンバーカード機能付き健康保険証や、1801.5億円以外の要求で(まだ概算要求の時点では事項要求)消費税増税対策で一般のポイント還元が終わった時点で、マイナンバーカードを利用したポイント付与(税金?)を行おうとしています。
総務省のマイナンバーカード普及の策の説明では、
① マイナンバーカード機能付き健康保険証、
② マイナンバーカードを利用したポイント付与
とのこと。
限りある予算のなかで、これは、本当に再優先課題なのでしょうか?
例えば、千葉県の台風被害で、大規模な通信障害が起きました。
総務省の携帯基地局の電源確保に動かせる電源車は、2、3台しかないそうです。
9月11日7時ごろの情報では、止まっていた基地局は、
◆NTTドコモ 1117局
◆KDDI 738局
◆ソフトバンク 641局
民間の電気通信事業者の電源車は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク合わせて100台くらいが千葉県内で動き、可搬式発電機はKDDIで200台くらいとのことでした(9月11日時点)。
総務省で、基地局対応できる電源車は2、3台で本当にいいのか・・・。
日本語で話すと英語、中国語、フランス語、ドイツ語、韓国語などに翻訳して音声も発してくれるボイストラ(スマホの無料のアプリで使えます)などを開発してきた国が運営費交付金を出している情報通信研究機構は、正規が4割で非正規が6割。サイバーセキュリティ研究所の研究者や技術者というのは、2017年4月1日の段階で47人しかいませんでした。
これを改善し、人の育成を真剣にやらなければならないのではないか・・・。
情報通信分野でも、さまざまやるべき課題は多いと思います。
限りある予算のなかで、マイナンバーカード普及・利活用が最優先の概算要求。
私には、非常にゆがんだ概算要求にしかみえません。