もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

志位委員長、北朝鮮との対話をトランプ米大統領に提起するよう安倍晋三首相に要請

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日本共産党の志位和夫委員長は11月2日、北朝鮮との対話をトランプ米大統領に提起するよう安倍晋三首相に要請しました。日本共産党の穀田恵二国対委員長が自民党の森山裕国対委員長に志位氏の首相あて要請文を手渡し、森山氏は「重く受け止め、ただちに総理に手渡します」と応じました。要請文は以下の通りです。 要請書は、同日、北朝鮮の核問題に関する6カ国協議の参加国である、米、韓、中、ロの在京大使館および北朝鮮に送られました。

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トランプ米大統領の来日と、日米首脳会談が予定されている。北朝鮮問題への対応が重要な焦点になる。

 北朝鮮による核・ミサイル開発はもとより断じて容認できない。同時に、破滅をもたらす戦争だけは絶対に引き起こしてはならない。経済制裁強化と一体に「対話による平和的解決」をはかることこそ、唯一の解決の道である。

 安倍首相が、これまでの対応を抜本的に再検討し、以下の2点をトランプ大統領に提起することを要請する。

(1)

 第一は、現在の危機を打開するために、米朝が直接対話に踏み切ることである。

 米国政府のなかで、ティラーソン国務長官などを中心に、北朝鮮との対話を模索する動きが起こっていることに、私たちは注目してきた。同時に、トランプ大統領自身が、ティラーソン氏に対し、北朝鮮との対話の試みは「時間の無駄」とのべるなど、政権内での矛盾も露呈している。

 こういう状況のもとで、安倍首相が、昨日の会見でも、「対話のための対話は意味がない」など、「対話否定論」を繰り返しのべていることは、大きな問題である。

 今日の最大の危険は、米朝両国の軍事的緊張が高まるもとで、偶発的な事態や誤算から軍事衝突が起こり、それが戦争に発展することである。わが国にとっても破滅的事態をもたらす戦争を回避することは、政治に課せられた最大の責務である。

 安倍首相が、「対話否定論」をあらため、トランプ大統領に対し、北朝鮮との対話に踏み切り、対話を通じて現在の危機を打開し、北朝鮮に核開発の放棄を求める道を選択することを提起することを、要請する。

(2)

 第二に、先制的な軍事力行使は絶対にやってはならないということである。

 トランプ大統領が、北朝鮮問題について、「すべての選択肢はテーブルの上にある」と繰り返すもとで、米国による先制的な軍事力行使への懸念が、広がっている。

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、11月1日の演説で、北朝鮮問題を平和的に解決する方針をあらためて提示し、「いかなる場合にも朝鮮半島で武力衝突はいけません。朝鮮半島で韓国の事前同意のない軍事的行動はありえません」と表明した。米国内でも、民主党は、10月31日、トランプ大統領が議会の承認なしに北朝鮮を先制攻撃することを阻止する法案を提示した。

 こういう状況のもとで、安倍首相が、昨日の会見でも、「すべての選択肢はテーブルの上にあるというトランプ大統領の立場を支持する」と繰り返していることは、きわめて重大である。「すべての選択肢」のなかに、米国による先制的な軍事力行使が含まれていることは明白である。世界の首脳のなかで、安倍首相のような態度をとっている首脳は、他にみあたらない。

 安倍首相が、こうした態度をあらため、トランプ大統領に対し、先制的な軍事力行使は絶対にやるべきではないと提起することを、強く要請する。

「しんぶん赤旗」記事→ http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-11-03/2017110301_01_1.html

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