8月8日、日本赤十字社長崎原爆病院に伺いました。
大平よしのぶ衆議院議員、田村たかあき衆議院議員、はたの君枝衆議院議員、真島省三衆議院議員、堀江ひとみ長崎県議、私もとむら伸子が訪問しました。
お忙しい中、平野明喜院長、立石一弘事務部長、中村清美看護部長はじめ皆様が応対してくださいました。
入院されている方のお見舞いもさせていただきました。
院長はじめ皆さんとの懇談では、
2016年4月1日~2017年3月31日までの原爆被爆者の診察についてお話くださいました。
【外来・新規】
◆被爆者の新患者数は、2708人(全新外来患者に占める被爆者の割合は、13.1%)
◆被爆二世の新患者数は、3308人(全新外来患者に占める被爆者二世の割合は、16.0%)
◆新外来受診者は、20631人
【外来・再来】
◆被爆者再来患者数(延数)は、29225人(全再来患者に占める被爆者の割合は、24.2%)
◆被爆二世の再来患者数(延数)は、21430人(全再来患者に占める被爆者二世の割合は、17.8%)
◆再来患者数(延数)は、120491人
【入院】
◆入院被爆者数は、1783人 ◆被爆入院患者1783人の疾患分類では、悪性新生物が706人(39.6%)で一番多かった。そのなかで、肺がん217人(29.5%)、悪政リンパ腫89人(12.1%)、大腸がん79人(10.7%)、前立線がん49人(6.7%)胃がん41人(5.6%)、肝がん38人(5.2%)、膀胱がん30人(4.1%)、乳がん21人(2.9%)の順。706人中、21人が2重複がん、4人が3重複がん
◆入院被爆者の平均年齢は、男性が79.6歳、女性が81.1歳、全体80.4歳
長崎原爆病院では、建て替え移転事業が進められています。
昨年2月に起工式が行われ、来年5月に移転し、現在の建物を取り壊し、別館がつくられる予定で、2020年3月にすべてが完成するそうです。
この移転に伴って、これまで原爆の被害にあった方々の膨大なカルテ(約6万6000冊)をどうするかが問題になっていました。
カルテを保存することができないのではないかと一時は心配されましたが、国の方で、研究調査費ということで1000万円の予算がついて、電子化して残す方向となりました。
カルテに様々な検査データも張り付けられているため、カルテの電子化は、簡単ではありません。前処理など多くの人と時間を要します。1000万円で人件費のことなど考えるとどれだけ進むのかと思ってしまいます。
本当に貴重なカルテをしっかりと残すために、そして、被爆の実相をいっそう具体的に明らかにさせるために、国にもっともっと力を尽くさせなければなりません。
私たちも頑張らなければならないと痛感した訪問でした。
お忙しいなか、また病気で大変ななか、本当にありがとうございました。