もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

【16.02.25】衆議院予算委員会分科会で、障がいをもった子どもたちが通う特別支援学校の教室、体育館、保健室不足、老朽化の実態をしめしながら、馳浩文部科学大臣に質問しました。

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2月25日、衆議院予算委員会分科会で、障がいをもった子どもたちが通う特別支援学校の教室、体育館、保健室不足、老朽化の実態をしめしながら、障がい者権利条約の「児童の最善の利益が主として考慮されるものとする」との条文に反している!と馳浩文部科学大臣に質問しました。

 馳文部科学大臣からは、「愛知県、名古屋市に大規模な学校が9つもある。正直、愛知県教育委員会は今まで何をやってきたのかと思わざるを得ません。愛知県教育委員会にはがんばってもらわなければならない。障がい者権利条約、差別禁止、我が国もようやくこの政策にたいして括目をする状況に入っている。財源確保、専門的な教員の配置、障がい者を取り巻く環境の整備について、教育の観点からよりいっそうとりくんでいかなければならないと思います」、「地方自治体において事業計画をたてていただくこと。それを文部科学省として協力する。ひどいですよね。愛知県の大村知事はよく存じております。一度この学校に私がいって、大村知事に文句をいいたいと思います。意識を向けていただかないと。愛知県が財政が厳しいとは言えないと思う。視察に行くときには委員もついてきてください」とのかなり力強い答弁がありました。
 愛知県の特別支援学校の現状は、それくらいひどいものなのだということだと思います。

今年4月から障がい者差別解消法が施行されること、障がい者差別解消法は、障がい者権利条約を批准するためにつくられたことなどを議論の土台にして質問をすすめました。

障がい者権利条約第七条には、「1 締約国は、障害のある児童が他の児童との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を完全に享有することを確保するための全ての必要な措置をとる。」「2 障害のある児童に関する全ての措置をとるに当たっては、児童の最善の利益が主として考慮されるものとする。」とあり、外務省に示してもらいました。
 
 愛知県立三好特別支援学校は、豊田市、みよし市、日進市、豊明市、長久手市、東郷町の5市1町の障がいをもった子どもたちが通う学校ですが(刈谷市からも1人)、小学校の数で言うと113校と1分校のものすごい広範囲にもかかわらず知的障がいにたいする専門性をもった特別支援学校は、この三好特別支援学校ただ1校しかありません。
そうしたなかで、全国でも4番目に子どもたちの数の多い大規模な特別支援学校となり、教室、体育館、保健室などが足りないなどの問題を抱えています。
また、施設・設備の老朽化で、暖房もきかず、外がマイナス5度のときに教室の中がマイナス4度であったり、壁にヒビが入っていたり、廊下もつぎはぎだらけ、雨漏りもあると劣悪な教育環境となっています。
また、春日台特別支援学校でも教室・施設不足、老朽化が著しい問題を取り上げました。
また、本来、重複・重度の子は、認定されれば、教員1人にたいして3人の生徒さんというより手厚い教育を受けられるのに、教室が足りなくて、認定されない事態も起きていることを示しました。

 馳大臣の前向きな答弁が、現場の改善につながるように私もいっそう頑張る決意です。

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