5月3日、名古屋市公会堂で行われた憲法施行68周年・愛知憲法会議結成50周年記念 市民のつどい「歴史へのまなざしと憲法のこころ」に参加しました。ホールは満員で、4階の映像視聴での参加でした。
八田ひろ子元参院議員、西山あさみ名古屋市議、柴田たみお名古屋市議、江上ひろゆき名古屋市議、すやま初美さんはじめさまざまな皆さんともお会いでき、うれしかったです!!
愛知県弁護士会長の川上明彦さんの力強い来賓あいさつでは、集団的自衛権行使容認の閣議決定は立憲主義にまさに反すると明確に述べ、6月14日(日)10時から白川公園で「集団的自衛権行使のための法整備に反対する愛知大集会・パレード」を愛知県弁護士会として行うことも紹介されました!
高橋哲哉東京大学大学院教授の「戦後70年の日本と憲法」の講演では、安倍首相の「歴史認識」、「自衛隊活動 一挙に拡大」と書かれる安保法制の問題など語られました。
ドイツのヒトラ-がワイマール憲法を無力化した全権委任法(授権法)=「民族および国家の危機を除去するための法律」の条文では、「1、ドイツ国の法律は、憲法に規定されている手続き以外に、ドイツ政府によっても制定されうる。本条は、憲法85条第2項および第87条に対しても適用される。」「2、ドイツ政府によって制定された法律は、国会および第二院の制度そのものにかかわるものではない限り、憲法に違反することができる。ただし、大統領の権限はなんら変わることはない」と書かれています。
安倍政権の法律をつくって、憲法を無力化するのは、ヒトラー、ナチスドイツと完全に同じと高橋哲哉さんは指摘されました。
また、安倍首相の尊敬する人は、吉田松陰とのことで、吉田松陰の思想についてもお話してくださいました。
吉田松陰は、『幽囚録』のなかで、今、急いで軍備をして、北は満州、南は台湾、ルソンの諸島まで掌握し、オーストラリアも植民地に、と書いています。
吉田松陰は、戦前の尋常小学修身書に、松下村塾を開いて、弟子たちに「尊王愛国」の精神を養うために頑張った人物として子どもたちに教えられていたこと、そして、現代の新教材「私たちの道徳」のなかで誠実を教える偉人として吉田松陰が紹介されていることなどお話しくださいました。じわじわと戦前回帰がすすんでいる危惧をいだきます。
高橋哲哉さんは、平和的に世界に貢献する国に、世界の片隅でも輝いている国をつくるために力をあわせましょう!と呼び掛けられました。
その後、森英樹名古屋大学名誉教授、久野由詠弁護士、本秀紀愛知憲法会議事務局長の「これからの憲法運動を考える」トークがありました。
長谷川正安先生が、憲法を守りながら生かす運動を提唱され、愛知憲法会議結成のために尽力されたことが紹介されました。
ブラックバイトなどで苦しめられている若者にとって、憲法が必要なもので役に立つものだと実感できるようにしていくことが大事だとのお話もありました。
沖縄の島ぐるみの運動を普遍化していくことも大事であることが強調されました。
「沖縄のこころを歌う」古謝美佐子さんの素敵な歌とお話もありました。
毎年行われる愛知憲法会議の市民のつどいで、沖縄の問題に心を寄せた取り組みをしていること、今日もたくさんの人が集まったことをとても喜んでおられました。
数週間に辺野古基金に寄せられた募金が億を越えたことにも言及され、最初は小さな運動でも伝わっていくことを実感しているとはなされました。
最後の本秀紀先生の閉会の言葉では、自由にモノをいうことを皆が自粛し、空気を読んで、当たり障りのないことばかり言う世の中がどんなに恐ろしいことになるかを示唆する内容でした。本先生が歌をうたったり、自由に表現されているのは、自由にものが言える社会の構築のためなのだと改めて思いました。
明日からも頑張ろう!!と思える憲法記念日の集会でした。