4月22日、地域交通活性化再生法等の改定案にかかわって、衆議院国土交通委員会で質問しました。
各地でバス・鉄道などの民間事業者が、不採算路線から撤退する事態があり、それは地域公共交通を民間事業者任せにしてきたことに根本原因があります。しかし、その根本原因を解決するどころか、また一層民間任せにしようとしています。
この法改定は、バスや鉄道などを運営管理する民間新会社に、独立行政法人「鉄道・運輸機構」が出資できるようにするものです。
しかも、その出資先としてまっさきに想定されるのが、宇都宮市のLRT事業です。
この宇都宮市のLRT事業は、事業費が、当初計画では206億円、それがどんどん膨らんで、現在は東側だけで412億円、西側は123億円と言われており、合わせて530億円にも膨れ上がっている杜撰な計画です。
だからこそ、住民の皆さんの合意もありません。
4月12日の栃木県県会議員選挙では、住民合意のないLRT計画を栃木県は支援すべきでない、と主張している日本共産党の野村せつ子さんがトップ当選をするくらい反対の声が根強いのです。
改正地域公共交通活性化再生法にもとづく地域公共交通の活性化及び再生の促進に関する基本方針(以下、「基本方針」)では、
「民間事業者の事業運営に任せきりであった従来の枠組みから脱却し、地域の総合行政を担う地方公共団体が先頭に立って、公共交通事業者、住民・利用者、学識経験者をはじめとする地域の関係者が知恵を出し合い、合意の下で、持続可能な地域公共交通網を構想し、その実現に向けて地域公共交通の活性化及び再生を図ることが重要である」と書かれており、住民の皆さんの合意形成を前提にしています。
地域住民の皆さんからは「巨額の事業費だ」、「住民の理解が得られていない」、「3000世帯もの住宅を抱える清原台団地をなぜ通さないのか」、「多額の税金を使うのであれば、もっとふさわしい交通対策を検討してほしい」との声があがっています。
私は、「改定案によって、基本方針に反する住民合意のない事業にまで出資してはならない」「住民の皆さんが合意できる計画になるように国は指導すべき」と質しました。
国土交通省の総合政策局長は、「基本方針の考え方に従い進めていただきたい」「必要な助言を行う」と答えました。
この宇都宮LRT計画は、民主党の栃木県連も反対しています。
質問後、民主党のある議員から「栃木県の県連も反対しています。この問題では一緒にやっていきましょう」と声をかけていただきました(法案については、日本共産党以外は全員賛成)。
一致する点で協力しあい、宇都宮の住民の皆さんにとってよりよい地域交通網が構築されるように頑張ります!!