3月29日、原発に翻弄された福島県双葉町の前町長の井戸川克隆さんの講演をお聞きしました。
主催は、井戸川克隆講演会実行委員会(西英子さん)の皆様。
昭和区役所講堂にはたくさんの人。
「千年の歴史ある土地が、たった40数年原発とつき合っただけで、もう住めなくなってしまった」という井戸川さんは、放射能でふるさとを追い出されてしまった人たちのために全国を訪問しているそうです。
マチルダマーチさんのミニライブもありました。
井戸川前双葉町長のお話のなかでいくつかご紹介いたします。
◆安倍政権の原発推進政策。円高誘導の掛け声は、原発再稼働の掛け声になるのではないかと思ったが、その通りになった。
◆再稼働を阻止するために。人権の問題としてたたかう。
1、個人の尊厳
2、幸福追求権
3、環境権
◆内容証明で通知書を送る。内容証明文例
◆双葉町では放射能からの避難と考え、埼玉県まで避難した。ふりかえったら、そこまでしたのは双葉町だけだった。
◆福島県民は棄民扱い。
◆1営利企業が自治体を崩壊させる前代未聞の事件。
◆拒絶する旨を通知する。
1、伊方原発の再稼働
2、防災計画
3、2に基づく避難計画
◆原発事故の際にどう償わせるかの計画をつくらなければならない。
◆憲法13条は、国政上で最大の尊重されることになっているが、それが剥奪されている。13条、25条、22条。
◆国民に除染の責務が書かれている。
◆事故前の避難訓練は、放射能が出そうだが、出なかったという想定だった。
◆事故時に、福島県と双葉町の連絡網は切れていた。3月15日5:35以降も国も県も東電も連絡途絶え、町がいくらさけんでも届かない状況だった。菅が一番悪いと考えている。被曝検査するようにしょっちゅういっていたが、菅グループに一切おさえられてしまった。官房副長官、目もあわさない。
◆早期帰還は賠償を少なくするため。
◆20キロ、30キロという線引きは菅直人氏が俺が決めると決めた。
◆再稼働に同意した首長の責任は大きい。
◆原発があるがゆえに、町財政は困難で貧乏だった。箱モノをつくらされて、維持費、経費がかかった。借金を重ねる町財政。
◆前の町長の時から避難用道路をつくってくれと要望していたが、無視された。
◆避難区域の決定は、自己責任者を除外すべき。
◆東電は、年間20ミリシーベルト未満は責任持てないといった。これを前例にさせるわけにはいかない。
◆東電は、賠償金を値切るなどしている。これを国と県が許している。本当に悪いのはだれか。
◆双葉町民には、「生き延びてくれ」といっている。
◆双葉町では、雪のように爆発物が降ってきた。
◆双葉町のようになりたくないと声をあげてほしい。
◆原発と正面から立ち向かってください。
◆「ふるさと」をうたわれるのが一番嫌だ。泣けて仕方がない。
◆そういう人生を送ってほしくない。
◆原発立地自治体では、東海村村長と私以外は、ほとんど再稼働容認。東日本大震災では、東海村ではあと60センチのところで事故が起きなかった、福島第二も女川もギリギリのところで事故にならなかった。
◆内部被ばく、蓄積された積算で把握する必要がある。(双葉町放射線アドバイザーである松井英介氏)