8月21日、トヨタ自動車などの土曜・日曜出勤に対応するための7~9月の土日保育についての実態を調査するために、日本共産党の高橋ちづ子衆院議員とともに豊田市と名古屋市の保育園を訪問させていただきました。
中央委員会から女性委員会の米沢玲子さん、国会秘書の児玉義彦さんも参加。
愛知県からは、八田ひろ子元参院議員、大村よしのり豊田市議、根本みはる豊田市議、山本シモ子刈谷市議、新村健治刈谷市議、わしの恵子名古屋市議、岡田ゆき子名古屋市議、さいとう愛子県常任委員、高橋真生子子ども・教育委員会事務局長が参加しました。
豊田市では、休日保育を従来の5園から24園に拡大して対応し、利用料は取らない方針です(土曜日は有料)。
これは、日本共産党豊田市会議員団の働きかけで一歩前進した成果です。
当初、豊田市は、休日保育は有料との方針を出していました。
豊田市議団は、日本共産党国会議員団とともに当初から無料を求め(日本共産党山下よしき参院議員の国会質問で、厚生労働省から無料にした場合2分の1補助をするという通知が出される)、厚生労働省まで一緒にいき、豊田市に働きかけてきました。
そのなかで、豊田市は7月14日、「休日保育等の利用制度の変更について」を発表し、休日保育(日曜日、祝日)を利用した児童が、平日(原則、翌日の月曜日~金曜日)に振替えて休んだ場合は、利用料は徴収しない、と変更しました。
その休日保育について市立園の園長さんは、「保育士のシフト、子どもの特徴や状況の伝達だけで大変です。親も子も疲れてきたという印象です」と語りました。
土日操業の影響で月曜日から日曜日まで毎日休みなく子ども園に通う子どもたちもいるとのこと。大人の都合、企業のもうけのために子どもたちが犠牲になっていると痛感しました。
豊田市子ども部の藤村信治部長は「3カ月という期間限定で頑張っていただいています。10月以降は電力需給に手を打っていただき、今年限りとしてほしい」と要望しました。
名古屋市では公立、私立の保育園を訪問させていただきました。
名古屋市立東保育園の塚本豊子園長は「休日保育の要望は前からあり、地域の方に喜んでいただいています。今後も、よりよい休日保育になるよう相談しながらやっていきたい」と言われました。
名古屋市の場合は、土日操業に伴って必要になった休日保育も従来からの休日保育も有料になっています。その理由は、自動車産業に勤めている方と美容師さんや看護師さんなど従来から休日保育が必要だった方と差別するわけにはいかない、というものです。
子どもさんが保育園に週5日通う場合、親御さんが土日休みの場合は、保育は平日のみなので通常の保育料のみですみます。
しかし、親御さんが月火休みの場合は、保育園を月火と休んで週5日の保育にもかかわらず、通常の保育料+休日保育利用料が必要となってしまいます。今までがおかしかったといわざるをえません。
子どもたちが、「保育にかける」状態があるなら曜日に関係なく保育し、料金もオプションのような扱いをするべきではないと思います。
こうした問題もはっきりみえてきました。
また、懇談のなかで名古屋市子ども青少年局の小沢良行課長は「待機児が増えているなか、待機児ゼロへ公立保育所の新設や改築にも、国の補助をいただきたい」と要望されました。
名古屋市は、待機児童日本一だと言われています。
待機児童を解消するためにも、公立をふくめ公的な保育園をたくさんつくる必要があります。国は、公立保育園をつくったときに補助金をださないというしくみに後退させてしみましたが、そんなしくみはやめるべきです。国の制度改悪が、名古屋市の待機児童を解消する足を引っ張っていると感じました。
かわらまち夜間保育園も訪問させていただきました。
今回の土日操業にともなって日曜日や祝日の保育の枠を10人から15人に拡大したそうです。もともと日曜日や祝日の保育のニーズは高く、キャンセル待ちになっている親御さんも何人もおり、以前から名古屋市に枠の拡大を要望していたそうです。
今回は、急な対応をしいられ、保育士の確保、人の配置など本当に大変になっているとのことです。
日曜日や祝日の保育にかんして名古屋市からくる補助金では、障がいをもった子どもさんの対応をするための加算もついていないそうです。かわらまち夜間保育園では、平等に対応するとのことで、さすが!、と思いましたが、名古屋市は、障がい児は、“断ってもいい”と言っているそうです。
障がいを持つ子どもさんや親御さんを排除する態度は、絶対にやめさせなければなりません。国の制度が不十分なためにこうした事態もおきてくると思います。国に改善させなければなりません。
1週間休みなく、保育園にくる子どもさんや、親御さんが生活のためにダブルワークをしているために、朝9時~夜中までのかなりの長時間保育になっている子どもさんがいることもわかりました。
親御さんはじめ働く皆さんの労働条件の改善のために、くらしていける賃金と長時間労働の規制など働くルールを作っていくことは、子どもたちとゆっくり向き合う時間をもつことができる豊かな社会の前提です。
どの園の子どもさんもとてもかわいく、とても癒されました。
子どもたちの輝かしい未来のためにがんばります!!
【参考】浜岡原発がなくても、土日操業しなくても中部電力管内は、電力供給に余力がある