もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
環境

【11・02・09】名古屋高等裁判所で設楽ダム公金差し止め訴訟を傍聴

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 2月9日、「設楽ダムの建設に関する公金支出等差止め請求事件」の名古屋高等裁判所での控訴審第2回口頭弁論を傍聴しました。

 設楽ダムの建設中止を求める会の代表である市野和夫さんが意見陳述をおこないました。

 市野先生は、豊川の中流域の農村地帯で生まれ育ち、生き物で満ちていた過去と比べ、現在の豊川や三河湾の環境、生物の状況が惨憺たるものであること、劣化した環境をこのまま次の世代に引き継いではならない、設楽ダムによってさらに悪化させてはならない、と訴訟に参加している思いを語られました。

 一審では、環境への影響や保全について真剣に検討、判断をしていない全く不十分な判決が出されました。
 市野先生は、環境基本法、生物多様性基本法の趣旨からしても、国や地方自治体の環境保全、生物多様性保全の責務があり、その判決の不当性を訴えました。
 環境保全の課題が、健康で文化的な生活を保障する憲法25条に基礎を置く国民の基本的な生存権にかかわる重要課題という指摘に感銘を受けました。

 国や地方自治体が長年開発事業を続けてきた結果が「山川海の崩壊」につながったこと、ハマグリは絶滅し、アサリの稚貝は毎年発生するけれども成貝まで育たないこと、2008年9月の苦潮で六条潟の約5000トンのアサリの稚貝が全滅したことなど「瀕死の海」になっていることが指摘され、設楽ダム建設は、一層の破壊を引き起こすと語られました。

 最後に市野先生は、名古屋高等裁判所が、奥三河の建設予定地はじめ現地を実際に訪問し、検証したうえで判断することを要望されました。

 いつも誠実に設楽ダム問題に向き合い、中止をもとめてたたかい続けている市野先生。市野先生がたたかい続けるその理由を少し学ばせていただいた気がしました。

 私のお腹にもよくそのことを入れて、ますますがんばらなくては、とあらためて思いました。

 裁判後の集会では、弁護団から訴訟内容に新しく、設楽ダム建設予定地の地盤が弱い問題が追加されたことが報告されました。
 設楽町の伊奈紘先生から建設予定地周辺の地盤の問題点について、わかりやすいお話がありました。

 新しい知事が誕生しましたが、いっそう設楽ダム建設中止の世論を広げて、愛知県の態度を変えさせるために頑張りたいと思います。
 そして、ゼネコンや建設業界から政治献金を一円も受け取っていない日本共産党の県議を絶対にとって、県議会でガンガン質問すること、その質問内容もお知らせし、一層中止の世論を広げ、中止に追い込みたいと思います。
 さあ!がんばるぞー!!

 
 写真は、昨年10月、生物多様性条約締約国会議が開催されていた時期にみんなで設楽ダム建設予定地から豊川の川岸を歩いてくだった時のものです(いまじんウォーク)

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