11月10日、愛知県立大学長久手キャンパスで行われた益川敏英さんの講演会に八田ひろ子元参院議員と参加しました。
益川さんは、「科学とはなにか」という問題で、“科学とは必然性を明らかにすること。そのことはより多くの自由を準備している”、と語られました。また、より自由を与えるものは、基礎科学で、原理がわかると応用もきくことも指摘されました。
ヘーゲルが『法哲学』のなかで自由について哲学的な考察をして、そのことについてマルクスが、「自由とは必然性の洞察」とヘーゲルが言っていることを紹介していることも話されました。
昆虫のことをよくわかっているファーブルが、フランスのアルビニオン地方で発生した蚕の大量死に対応ができず、蚕のことを知らない細菌学者のバスツール氏が病気のメカニズムがわかっていたために3ヵ月で病気を鎮めることができたことなどの例で話されました。
大学のあり方についても言及がありました。益川先生は、競争的資金を獲得することですごく忙しくなっており、失っているものが余りにも多すぎると指摘されました。
科学とは何かという問題について、益川先生のお考えを聞くことができてよかったです。