もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2020年 4月 2日 第201国会 総務委員会

衆議院総務委員会質問 コロナ問題・税の減免へ踏み切れ

しんぶん赤旗 2020年4月6日

共産党議員の国会質問/コロナ問題で要求/税の減免へ踏み切れ/本村氏、中小業者の声紹介

 本村伸子議員は2日の衆院総務委員会で、新型コロナウイルス感染症対策について、「自粛と補償はセットにしなければいけない」と強調し、直接支援や税の減免などを求めました。
 本村氏は、新型コロナウイルスによって打撃を受けている観光業などの声を具体的に紹介。「切迫した状況の観光業、中小・小規模事業者、フリーランス、労働者を支援すべきだ」とのべ、家賃や通信費などへの直接支援、所得補償を求めました。経済産業省の宮本周司政務官は「中小企業・小規模事業者、フリーランスの方々にも迅速に届くような給付金を検討し、一日も早く具現化できるよう努力していきたい」と述べました。
 また、本村氏は「固定資産税は自治体の基幹税だが、国が財政支援をして減免に踏み切れるようにすべきだ」と主張。温泉やホテル・旅館からは上下水道、NHK受信料の負担軽減を訴える声があがっていることを紹介し、財政支援や緊急の減免を求めました。
 高市早苗総務相は「固定資産税の減免は与党の税制改正プロセスで検討中。減免といった場合にも、地方団体の財政運営に支障が生じないよう適切に対応する」と答弁。NHKの松原洋一理事は「旅館やホテルなどの中小事業者向けの受信料負担(減免)は前向きに検討したい」と述べました。 


しんぶん赤旗 2020年4月23日

日本共産党議員の国会質問/「患者負担をゼロに」/本村氏、一時生活施設で

 政府が7日に発表した新型コロナウイルス感染症緊急経済対策には、感染拡大防止策や医療提供体制の整備について地域の実情に応じて各都道府県が必要な対応をとれる緊急包括支援交付金(仮称)が盛り込まれました。
 同交付金制度は、自治体による一時生活施設の費用と患者負担ゼロにも使えることになります。
 本村伸子議員は2日の衆院総務委員会で、愛知県が県有施設に用意したコロナウイルスの軽症患者のための一時生活施設について、必要経費への措置と、「患者負担はゼロにするべきだ」と要求。橋本岳厚生労働副大臣も「しっかり考える」と答弁していました。

 

議事録

201-衆-総務委員会-12号 2020年4月2日

○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 まず、地域経済について大臣の認識を伺いたいというふうに思います。
 全国知事会会長、全国市長会会長、全国町村会会長の皆様方が、新型コロナウイルス感染症の影響について、以下のように述べられておられます。
 国内に目を向けると、イベントの自粛要請等に伴う消費の落ち込みや国内外の観光客の減少、従業員等の休業に伴う工場の操業停止、サプライチェーンへの影響による生産や工事のおくれなどにより、特に、中小企業、小規模企業者や農林漁業者にとっては、事業存続にもかかわる重大な事態が生じ、実体経済への影響も深刻化しており、さらに日経平均株価もリーマン・ショック以来の下落率を記録するなど、経済を取り巻く環境は、急激に悪化をしている状況である。国外においても、中国や韓国に加え、欧米における新型コロナウイルス感染症の急激な拡大、アメリカ合衆国やヨーロッパ諸国の入国規制などに伴う人や物流の停滞が避けられず、株価が乱高下を繰り返すなど、世界経済は混迷の度合いを深めている状況にあるというふうにおっしゃられております。
 こうした地方三団体の会長の皆様方の現状認識、地域経済への危機意識、総務大臣も共有されていると思いますけれども、御見解を伺いたいと思います。

○高市国務大臣 今般の新型コロナウイルス感染症に係る国内外の経済の状況、また影響というものについては、地方三団体の長のお考えと私も認識を一にいたします。

○本村委員 そこで、新型コロナウイルス感染症の影響で、観光業への打撃というのが相当なものになっております。政府はどのようにつかんでいるのかということ、そして、今後の見通しを考えているのであれば、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 今般の新型コロナウイルスの影響で、世界じゅうで旅行控えが発生しており、本年二月の訪日外国人旅行者数は対前年同月比マイナス五八・三%となり、さらに、今般の水際対策の強化もございまして、世界各国からの訪日旅行者数は大幅に減少しております。また、国内におきましても旅行のキャンセルや予約控えが生じておりまして、全国の観光産業は大変厳しい状況に置かれているものと認識しております。
 また、観光産業は、旅行業や宿泊業のほか、貸切りバス、ハイヤー・タクシー業や、飲食業、物品販売業など裾野が広く、地域経済全体に深刻な影響が出ているものと認識しております。

○本村委員 旅行会社の方から次のようなお声をいただきました。九・一一、リーマン・ショック、SARSのときと比べても本当に深刻なんだ、海外旅行の予約は全てキャンセル、国内旅行も九割がキャンセル、小さな会社だが、人件費や家賃、車、リースなど、ランニングコストは月二百五十万は必要だ、雇用調整助成金も申請するが、実際にお金が来るのは二カ月後という、今後経済がよくなる見通しもないのに借金は難しいというお声です。
 また、日本共産党の地方議員団、聞き取りをさせていただいておりますけれども、三重県の地方議員団からは、バスの会社からも、インバウンド向け、国内向けの貸しバス、夜行の深夜バスでやっているが、インバウンドは中国の出国規制後利用者はなし、国内向けも自粛要請以来キャンセルで、四月は全くなくなった、夜行バスもイベントの自粛で利用者が激減した、無利子無担保融資について、融資まで時間がかかるので早くできるようにしてほしいというお声等、また、動いていないのにバスのリース代が多額にかかるというお声でございました。
 また、三重県の別のバス会社は、二月下旬から仕事がなくなり、キャンセルで四月末まで仕事がない、五月からキャンセルが出始めている、このままではバス会社の半分は潰れるのではないか、キャンセル料への補填を行ってほしい、仕事の再開が予想されるので、従業員は解雇せずに雇用を維持している、休業手当の助成は平均賃金の六〇%とされているが、助成率を引き上げてほしいというお声でした。
 また、岐阜県の観光協会では、ホテルの宿泊者数は十分の一に減っている、観光客、特に外国人が減っている、外国に頼っていたところは悲惨な状況だ、利子補給などもあるが、借りてもどこまで払えるのかわからない、四月、五月でおさまるのかが一つの山場、仕事をやめるかどうかの瀬戸際だというお声です。
 観光協会では、来てくださいというふうに言っていましたけれども、言えなくなった、来てくださいと言うといろんなところから抗議に遭う、消費税を五%、ゼロ%、早くやってもらいたい、消費税を下げれば回り出すというお声でした。
 また、雇用調整助成金、十割にしてほしい、そうしないと、特にホテル、旅館はパートが多い、首を切ったとき、回復したときに人がおらぬようになってしまう、首は切れぬ、全部自分らの資金で出すのは無理だ、十分の十の補償をしてほしいというお声でございました。
 また、商工会議所でも、先行き不安で困っている、飲食やお土産屋、四月、五月が乗り越えられなければ廃業、倒産、この際早くという声も出ているということでございました。既に、愛知県、静岡県、岐阜県では、ホテル、旅館の廃業、閉館が出ております。一刻も早く対策をとらなければならないというふうに思います。
 先ほど来御議論がありましたけれども、大変な産業は観光業だけではございません。廃業の危機にあるのは、ライブハウスですとか、カラオケですとか、バー、ナイトクラブ、飲食など、イベント関連ですとか、名指しをされたところも大変な状況になっております。フリーランスの方々も大変な状況になっております。これは皆様方と共通認識をしているというふうに思います。
 やはり、感染拡大防止のためにも、要請、自粛と補償はセットでなければならないというふうに思います。
 一刻も早く支援をしなければいけないということで、家賃とか、地代とか、水光熱費、リース代、通信費などの固定費、観光にかかわる中小企業を始め、中小・小規模企業者の方々への支援、フリーランスの方々への直接支援、ぜひこの声に早急に応えていくべきだというのをまず経産省にお伺いしたいのと、あと、厚生労働省にも、雇用調整助成金を十分の十にすること、二カ月も待たなくてもいいように早急に支給することと体制強化、また、フリーランス、雇用保険未加入の非正規労働者も一般労働者と同程度の所得補償を行うこと、社会保険料の減免を行うこと。
 こういう切迫した状況の観光業、中小・小規模事業者、フリーランス、労働者を一刻も早く支援するべきだというふうに思いますけれども、御答弁をいただきたいと思います。

○宮本大臣政務官 本村委員から今御指摘ございました。
 委員の御発言の中にもございましたが、さまざまな業種、またさまざまな規模、中小、小規模、また個人事業者やフリーランスの方々から多くの声が寄せられているのは経産省としても把握をしております。
 そして、先ほど西岡委員からの御質問に対して中小企業庁からも類似の御答弁があったかとは思いますが、今回、無利子無担保、これを政府系、金融公庫等でやっておりますが、更に民間にも延ばしていく。ただし、これから先の見通しが立たない中で、借りたくても、そこはやはりちゅうちょする、これが本音の声だとも認識をしております。
 これから、しっかりと事業を持続、継続させる、そして雇用も維持をしていただくために、中小企業、小規模事業者、フリーランスの方々にも迅速に届くような給付金、これを検討しておりますので、一日も早く具現化できるように、鋭意専心努力をしてまいりたいと思います。

○橋本副大臣 お答えをいたします。
 厚生労働省といたしましても、雇用を守っていくということは大きな課題だ、そして果たさなければならないことだというふうに思っております。
 その上で、委員から御指摘をいただきました雇用調整助成金につきましてですけれども、本来は中小企業三分の二、大企業二分の一という助成率でございますが、これにつきまして、四月から、雇用調整助成金の助成率について、解雇等を行わず雇用を維持する企業に対して、正規雇用、非正規雇用にかかわらず、中小企業では九〇%、大企業でも七五%に引き上げるというところにしたところでございます。
 また、二カ月もかからないようにというお話がございましたが、その事務処理体制の強化、手続のさらなる簡素化などを進めるということで、迅速にできるように、そうしたことを取り組んでいきたいというふうに思っております。
 また、フリーランスの方などへの支援ということでございますけれども、小学校などの臨時休業などに伴いまして、子供の世話を行うために仕事を休まざるを得ない保護者を支援するため、正規雇用、非正規雇用の方だけではなく、個人で委託を受けて仕事をする予定であった方、これは個人事業主あるいはフリーランスと呼ばれる方も当たる方はおられると思いますが、そうした方々に対しても支援を広げるということにしておりまして、申請の受け付けを開始しております。
 今後、対象となる休暇取得の期限を延長いたしまして、令和二年六月三十日までの間に取得した休暇等についても支援をしていくということを考えております。
 また、収入の減少等によりまして当面の生活費が必要な方については、生活福祉資金貸付制度に特例を設けまして、従来の低所得世帯の要件を緩和し、償還時に所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができる、このようにしております。
 また、厚生年金保険料等の納付を猶予する仕組みにつきましてですけれども、これは現場で柔軟かつ適切な対応が行われるように、原則として一年は納付を猶予するとともに、担保を提供できることが明らかな場合を除き担保を不要とするなど、審査の簡素化、迅速化などを行っているところでございます。
 こうした支援によりまして、国民生活にとって最も重要な雇用をしっかり守ってまいりたいと考えております。

○本村委員 ぜひ、力強く一層支援を強めていただきたい、そして早急に出していただきたいということを強く求めておきたいというふうに思います。
 観光業でいろんな声を聞いているんですけれども、先ほど挙げましたところとは別の県なんですけれども、あるホテルでは、客室九〇%から二〇%台になってしまった、レストランは一日平均百二十人だったのが十人になってしまった、会場、会議室はゼロになってしまった、ゴールデンウイークもほとんど予約はないと。
 あるホテル旅館生活衛生同業組合さんがアンケートをとられたんですけれども、昨年三月と比べ、売上げが六〇%以上減少、ここには八〇%以上減少のホテル、旅館も入っているんですけれども、そこが七三・九%にも上っております。先が見えない中で、売上げがないのに固定資産税などを払わないといけない、やってほしいのは固定資産税の減免だ、猶予ではなく減免だというお声でございます。
 固定資産税というのは自治体の基幹税でございますので、判断は自治体ということになってまいりますけれども、固定資産税の減免に踏み切れるように、国が税収の大穴があかないように財政措置、財政支援をして、固定資産税の減免に踏み切れるようにするべきだというふうに思います。
 補正予算などにも盛り込んで、ぜひ早急にやっていただきたいと思いますけれども、総務大臣、お願いしたいと思います。

○高市国務大臣 まずは、三月十八日に、地方税法に基づく徴収猶予などの措置を、納税者の置かれた状況に十分配慮して、適切に対応していただくよう、通知を発出して各地方団体に要請をいたしました。
 それから、固定資産税の減免については、これも官邸で業種別にヒアリングをずっと続けておりました中で、特に旅館、ホテル業の皆様から強い御要望がございました。この事業継続支援などの観点からの御要望でございますが、現在、与党の税制改正プロセスにおいて検討中であるという状況でございます。
 総務省としましては、この固定資産税は、おっしゃるとおり地方の基幹税でございますので、仮に減免といった場合にも、地方団体の財政運営には支障が生じないように、適切に対応させていただきます。

○本村委員 ぜひこれも早急に減免できるように支援をしていただきたいというふうに思います。
 沖縄県でも、平均稼働率三〇%以下にまで落ち込んでしまった、今までにこんなことはなかったという宿泊業の方のお声も出ております。猶予はいいのですけれども、その先の見通しが本当に見えない中で、払えていない、猶予してもらっても払えていないということは大変重い気持ちになるというふうに思いますので、負担を軽くして、応援をしていただきたいというふうに思います。ぜひとも観光業の損失に対する支援をするべきだというふうに思います。
 温泉関係の方からは、上下水道の料金の減免を求める声も出ております。
 災害の被災者の方の減免をできるようにということで、私は従来も求めておりましたけれども、そのときは、水道事業者の判断という冷たい答弁でございました。
 やはりこういう危機ですから、水道事業者が減免に踏み切れるように、温泉関係の方々を含め、事業継続できるように財政支援をするべきだというふうに思います。これは、厚生労働省と国土交通省、お願いしたいと思います。副大臣、お願いいたします。

○橋本副大臣 お答えをいたします。
 今、水道事業についてのお尋ねでございますけれども、水道事業というのは、地方公営企業として、独立採算で経営されているものでございます。そのため、先ほどの、以前のお尋ねについても、それを前提としたお答えをしましたが、今回もそれを前提とした答弁をせざるを得ません。
 厚生労働省としては、今般の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえまして、水道事業者に対して、水道料金の支払いが困難な事情がある方に対して支払い猶予等、柔軟な対応をするように要請をしているところでございます。水道事業者ごとに、その必要性と内容を判断した上で対応いただいておるわけであります。
 厚生労働省として、経常的経費に対する財政的支援はこれまでも実施をしていないところでございまして、今後、ただ、支払い猶予等に関する各水道事業者における取組の実施状況を把握し、情報共有を図るなどの技術的支援につきましてしっかり行って、対応を働きかけてまいりたい、このように考えておるところでございます。

○植松政府参考人 お答えいたします。
 今般の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて、国土交通省では、下水道管理者に対して、下水道使用料の支払いが困難な事情がある方に対しては支払い猶予等、柔軟な対応をしていただくよう要請しておりまして、各下水道管理者が、その必要性と内容を判断した上で対応いただいているところでございます。
 また、下水道事業の費用負担については、下水道法では、下水道の設置、改築、修繕、維持管理のうち、設置又は改築に対して国が補助できるとされております。
 このため、下水道管理者が使用料を減免した場合の補填については国の補助対象となっていないところでございますが、下水道管理者による支払い猶予や減免の状況などを踏まえて、引き続き注視し、適切な対応に努めてまいりたいと思っております。

○本村委員 もう既に温泉の旅館などが潰れておりますので、ぜひこうした点も、早急な対応をとっていただいて、支援をしていただきたいというふうに思います。
 ホテルや旅館の客室にはテレビがあり、受信料の負担も大変でございます。NHKの受信料も緊急に減免措置をとるべきだというふうに思います。
 NHKの免除基準の中に、「非常災害があった場合において、免除すべき放送受信契約の範囲および免除の期間につき、あらかじめ総務大臣の承認を受けたもの」とございます。ホテル、旅館は緊急事態だというふうに考えております。
 総務大臣そしてNHK、両方にお伺いをしたいんですけれども、お客さんが急減をし収入が激減をしているホテル、旅館業のNHKの受信料は減免するべきだと思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。

○高市国務大臣 三月三十日に、NHKの前田会長にお目にかかりまして、ホテル、旅館などの中小企業に関しまして受信料の減免を御検討いただけないかというお願いをいたしました。
 この受信料の減免につきましては、放送法の規定により、NHKが免除基準を定め、総務大臣の認可を受けることとされておりますので、NHKから変更認可申請がなされた場合には、迅速に対応したいと存じます。

○松原参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、多くの世帯や事業所が影響を受けていることは十分承知をしています。
 NHKでは、新型コロナウイルスにより影響を受けた皆様から受信料のお支払いに関する御相談を受け付ける窓口を開設し、支払い期限の延期などに関する御相談をお受けしているところであります。例えば、旅館、ホテルなどが結んでいる事業所契約については、一年間支払いがないと割引を受けられないというふうになっていますが、この割引の解除期間の緩和などはもう既に実施をしているところです。
 新型コロナウイルスの感染が急速に進み、未曽有の状況になっていることから、先ほど総務大臣から答弁ありましたけれども、三月三十日に要請がありました旅館やホテルなどの中小事業者向けの受信料の負担については、検討の要請がなされたことを踏まえて前向きに検討してまいりたいというふうに思います。

○本村委員 一刻も早く受信料の減免で事業が継続できるようにしていただきたい、そして働く人を守るようにしていただきたいというふうに思います。
 次に、学童保育なんですけれども、新型コロナウイルス感染症の関係で、学童保育の追加的経費の補助の申請で、申請できなかったという学童さんが出ております。
 そもそも、国の急な一斉休校の要請があり、学童さんは原則開くようにということで国の連絡があり、そして自治体も人が少ない中でばたばたして、そして周知が不十分であった。学童保育の現場では、事務の人もなかなかいないという中で、手いっぱいで子供たちを支援してきた。そういう状況が重なって、今回の補助の申請が間に合わない事態が発生をしております。
 三月十日の事務連絡には、事業者に過度の負担をかけないようにということが書かれております。人手がいない中で必死に子供たちを保育している学童保育さんの申請が間に合わなかった、そういう学童さんへの救済措置を国としてもとるべきだというふうに思います。
 少なくとも、自治体が交付申請をした中で救済するということは可能ですねということ、また、マスクや消毒液で申請したけれども人件費も必要だったという場合、交付された額の中で柔軟に運用して救済するということはできますねということを確認させていただきたいと思います。

○藤原政府参考人 お答え申し上げます。
 放課後児童クラブに係る今回の三月の特例措置でございますけれども、小学校の臨時休業によりまして、平日の午前中から開所いただいた場合の加算、それから、マスクや消毒液等の購入費用の助成について、子ども・子育て支援交付金のメニュー事業といたしまして措置をしたところでございます。
 今回の措置では、概算払いでの申請ができるということにしたとともに、申請期限をぎりぎりまでに延長するといった配慮をいたしまして、市町村等の事務負担の軽減を図りながら適切な申請を促してきたところでございます。あくまでも令和元年度予算の措置でございますので、年度内に交付決定、それから市町村への執行といったことを行うことが必要であるということでございます。
 一方、御指摘のございました、もう少し柔軟な運用ができるのかという御指摘でございますけれども、子ども・子育て支援交付金における今回の放課後児童クラブの特例措置につきましては、交付決定額の枠内で、先ほど申し上げました二つのメニューにつきまして、事業実績を踏まえて、当初の申請内容と異なる配分で事業所にお支払いをするということも可能となってございます。
 したがいまして、御質問にありましたようなケースにつきましても、交付決定額の枠内であれば、市町村の御判断によりまして、午前中から放課後児童クラブをあけていただいた場合の人件費等に充てるということは差し支えないというふうに考えております。

○本村委員 改めて救済できることを周知するべきだということも申し述べておきたいというふうに思います。
 次に、名古屋市が、デイサービスをやっている方々に休業要請をいたしました。名古屋市からは、次のような緊急要望が来ております。厚生労働省の方にも届いているというふうに思いますけれども、次のように要望されております。
 通所介護事業所等は中小規模の事業所が多く、休業等に伴い事業の継続が困難となる事業所が出てくることが予見され、介護保険制度の安定的な運営に支障を来すのではないかと危惧するところです。国におかれましては、今回の本市における対応及び今後のほかの自治体による介護保険指定事業者の休業要請に対し、介護保険指定事業者への補償制度の創設とそれに必要な財政措置を講じていただきたく、特段の御高配をということで緊急要望が来ております。
 地域的には風評被害も出ており、利用者さんの減少ということも懸念をされる中で、ぜひ休業補償をしてデイサービスを守っていただきたいというふうに思いますけれども、副大臣、お願いしたいと思います。

○橋本副大臣 お答えをいたします。
 介護サービスの提供を継続をしていただくということは大事なことでございまして、そのための支援策としていろいろな取組は行っているところでございます。
 例えば、介護報酬の特例として、一時的に人員や運営の基準を満たすことができない場合にも介護報酬を減額しないという取扱い、あるいは、デイサービス事業所が利用者の希望に応じてその居宅を訪問してサービスを提供した場合における介護報酬の算定を可能にしているなど、あるいは、先ほど答弁申し上げました雇用調整助成金、あるいは、これは答弁ありました、無利子無担保を内容とする経営資金融資などの活用ということも可能ということではあります。
 こうした特例や支援も活用していただきつつ、さらなる支援策について、現場の御意見、あるいは先生の御意見等も踏まえながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。

○本村委員 ぜひ、現場で踏ん張っているデイサービスの皆さん方が潰れることのないように、事業が継続できるように、さらなる支援をしていただきたいというふうに思います。
 今度は愛知県の一時生活施設なんですけれども、新型コロナウイルスの患者さんで症状があらわれていない方、あるいは軽症の方向けのベッドを、県有の施設、医療機関ではない県有の施設で百床用意するという施策を愛知県は発表いたしました。ところが、そうしたものに対する財政支援は今のところないというふうに聞いております。
 感染拡大防止に有効な施策と厚労省も考えているというふうに聞いておりますので、財政措置をしていただくということと、こういう措置でやりますと、訪問診療ということになって、診療報酬となると、患者さんの負担が出てまいります。
 岡崎医療センターで受けたときは患者さんは無料だったわけで、当然ながら、感染防止のためにも患者さんの負担はゼロにするべきだというふうに思いますけれども、これもお願いしたいと思います。

○橋本副大臣 愛知県さんの方で、医療機関が重症患者を治療する機能を維持をするために、症状がない感染者、軽症者の方などを対象に、一時的に生活が可能な入所施設を開設する、こういう発表をされたことは承知をしております。
 そもそも、今は、感染症法によりまして、陽性であるということがあれば、症状が重かろうと、あるいは無症状の方もおられます、どの方も入院をするということになっております。これはなぜかというと、要するに、病院に入院していただくことで必要な医療を提供するとともに、医療が要らなくても、感染拡大を防ぐというためにやっている目的です。
 そういう意味で、入院は、しかし、重症の方がふえていけば、そちらの方を優先したい、なので、無症状の方は宿泊施設ということも私たちは考えているところでございますし、感染を拡大しないという目的に沿った話でございますので、それを地方自治体が行う場合について、どうそれについて支援をしていくのかということ。あるいは、その患者の方が、今の定義でいうと入院ではないので往診という話になる、そうすると診療報酬がかかるね、御指摘のとおりです。
 ただ、先ほど申しましたような目的に沿ってそうしたことを行うということですから、どう取扱いをするのかしっかり考えて、御指摘も踏まえて考えてまいりたいと思っております。

○本村委員 大臣に最後一問やりたいと思ったんですけれども、時間がございませんので、ぜひ地方のさまざまな財政需要に対して財政支援していただきますよう強く求めまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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