日本共産党の国会議員団でつくる「旧優生保護法問題の全面解決」推進本部は11日、会合を国会内で開き、優生保護法被害全国弁護団の方々からご意見を伺いました。
最高裁は7月、旧優生保護法下で、不妊手術を強制したのは違憲とし、国に賠償を命令しました。
これを受け、現在、超党派の議員連盟が立ち上げた被害者への補償法をつくるプロジェクトチーム(PT)がつくられています。党を代表してPTに参加している高橋千鶴子衆院議員が報告しました。
PTでは、立法を損害賠償的な性格とし、不妊手術を受けた本人への支給金額を1500万円とすることなどで、おおむね一致する一方、本人以外の支給対象者の範囲や支給額が論点になっていると説明。
高橋議員は、日本共産党として不妊手術を受けた人の配偶者と中絶手術を受けた人の補償額は750万円を主張しているが、弁護団が求めている補償額より少ない額を示す党も他党の中にいると報告しました。
弁護団の大槻倫子弁護士は、「配偶者は子どもを持てない苦しい人生を(不妊手術を受けた)本人と一緒に歩み、同じ被害を受けている」と強調。弁護団が求めている配偶者への補償額500万円は最低ラインで「絶対死守したい」と訴えました。中絶手術については、被害に見合った補償をしてほしいと要望。弁護団が提示している補償額200万円は「最低限の抑え過ぎた金額」だと主張しました。
推進本部の議員からは、補償立法の課題を社会的にアピールすることが必要だとの声が多数あがり、「(対象者の範囲について)細かい規定を条文に設けず、優生思想による被害者を救済するという趣旨を書き込み、それに基づいて審査することが大事だ」、「国と国会は加害者であり、全被害者を探しだして、皆が納得できる補償を届けなければならない」といった意見が出されました。