もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

万博への遠足、修学旅行問題  宮本岳志衆議院議員が質問

カテゴリー:

 
愛知県内の学校でも来年の修学旅行は、大阪・関西万博(今年は東京)と検討が進んでおり、会場のメタンガス・爆発など不安の声が出されていると地方議員さんからの情報。
背景に、文部科学省からの文書が各地方自治体に届いているというのです。
そのことを宮本岳志衆議院議員にお伝えすると、すぐに国会質問で取り上げてくださいました。
冒頭だけですが、
動画🎥です。
 
 
 
================================
万博への遠足、修学旅行問題  宮本岳志衆議院議員が質問(書き起こし)
5月29日 衆議院文部科学委員会
================================
 
〇宮本岳志衆議院議員
日本共産党の宮本岳志です。
まず、大阪・関西万博について聞きたいと思います。
今年3月28日、大阪・関西万博の会場建設現場で、溶接作業中に火花がメタンガスに引火し、爆発、火災事故が発生いたしました。万博会場である夢洲は現役の廃棄物最終処分場で、埋め立てたものの分解に伴って可燃性のメタンガスが発生し続けております。
資料①を見ていただきたい。これは大阪市が公表している夢洲におけるガス調査結果の一部でありますけれども、2023年9月21日に調査を行いましたけれども、このときの夢洲一区におけるメタン発生量は、一日当たり1989キログラム、およそ2トンが毎日発生しているということであります。
この調査を2021年から遡って調べたものが、資料②につけた、私どもの「しんぶん赤旗」の記事でありますけれども、この経年調査を見ていただくと、メタンガスの発生量は年々増加しており、万博が開催される夏期でいえば、2022年の0.8トンから、2023年はその2倍以上の約2トンとなっております。今後も増え続けることが容易に想像されるわけですね。
まず、大臣に確認させていただきます。
遠足、集団宿泊的行事を行う際は事故の絶無を期する、これが重要だと思います。大臣、遠足や修学旅行をする際、安全確保が何より重要だと考えますが、これはよろしいですね。
○盛山文部科学大臣
宮本委員がおっしゃるとおり、修学旅行や遠足におきましては、事故防止や安全確保を徹底することが不可欠でございます。
修学旅行や遠足は、学校教育活動の一環として位置づけられているものであります。文部科学省としては、学習指導要領の解説や通知において、その実施に当たって、事故防止のための万全の配慮をすること等を求めております。
引き続き、こうした点に留意をした上で、各学校において適切に修学旅行や遠足が実施されることが重要であると考えています。
〇宮本岳志衆議院議員
大臣御指摘のとおり、学習指導要領の解説においてもそのことは明記をされております。
これは初中局長に確認いたしますが、小学校学習指導要領解説特別活動編、平成二十九年七月のものでありますが、「遠足・集団宿泊的行事」の「② 実施上の留意点」にはどのように書かれておりますか。
○矢野和彦初等中等教育局長
お答え申し上げます。
小学校学習指導要領解説におきましては、遠足、集団宿泊的行事の実施上の留意点といたしまして、あらかじめ、実地踏査を行い、現地の状況や安全の確認、地理的環境や所要時間などを把握するとともに、それらに基づいて現地施設の従業員や協力者等との事前打合せを十分に行うと記載されているところでございます。
〇宮本岳志衆議院議員
これが学習指導要領の中身なんですね。安全確保が何より大事という。
この万博への遠足について、私は、保護者や教員から、ガス爆発が起こる可能性のある危険な万博に学校行事として子供たちを連れていかないでください、学校は、遠足などを計画するとき、下見をして入念に安全を確認している、安全でなければ絶対に連れていけない等々の声を聞いてまいりました。また、昼食は団体休憩所で取ることとされておりますけれども、団体休憩所とされる場所は、今回の爆発事故の現場のすぐ近くでありまして、パビリオンの見学、昼食などの際、この事故現場を行き来することになります。しかも、避難計画はまだはっきりしておりません。教員、保護者、そして子供たちが不安に感じるのは私は当然だと思うんですね。
文部科学省は、万博のガス爆発の事故について状況を把握しておりますか、初中局長。
○矢野和彦初等中等教育局長
関係省庁の説明等により、また報道等により承知しているところでございます。
〇宮本岳志衆議院議員
ガス爆発については一応状況はつかんでいただいていると。
安全対策の取りまとめがどうなるかということにつきましては、今年の夏頃にはというふうにおっしゃっているわけですね。
ところが、一方で、大阪府は、万博への遠足について、学校の意向調査を五月末までに回答するよう求めてまいりました。昨日もニュースが流れておりましたが、ひとまず意向調査を取ったら、半数以上が万博に行くという意向を示したというニュースが流れておりましたけれども、それはいかがですかと聞いたら、まずは検討のまないたにはのせるということになるんでしょう。
これはしかし、大阪だけの問題じゃありません。
文科省は、今年4月8日付で「、修学旅行等における2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の活用について」という事務連絡を出しております。今日は資料③で配付をしております。この事務連絡では、「今般、内閣官房国際博覧会推進本部事務局及び経済産業省商務・サービスグループ博覧会推進室から、別紙のとおり依頼がありました。」とあります。
初等中等教育局長名の通知ですから、これを受け取ると、みんな、文科省が行きなさいよということを通知で出していると受け止めるのでしょうが、よくよく読むと、この事務連絡のタイトルの「日本国際博覧会の活用について」というのは、まさに同一タイトルの内閣官房及び経産省の依頼を知らせるものであって、文科省が各学校の設置者に修学旅行は万博に行きなさいよと指示するようなものではないと私は読んだんですが、初中局長、あなたの名前ですけれども、間違いないですね。
○矢野和彦初等中等教育局長
お答え申し上げます。
文部科学省におきましては、国際博覧会推進本部決定等を踏まえ、内閣官房国際博覧会推進本部事務局、経済産業省の依頼を受けまして、修学旅行等における大阪・関西万博の活用につきまして、都道府県教育委員会等に通知を行ってきたところでございます。今委員の御指摘のとおりです。
会場の安全については、三月の事故を踏まえ、現在、博覧会協会において、専門家の意見を聞きながら、会期中の安全確保の対策を取りまとめている、こういうふうに伺っております。
文部科学省といたしましては、当該対応策も踏まえ、引き続き、関係省庁と連携しながら、修学旅行等の実施について適切に対応してまいりたいと考えております。
〇宮本岳志衆議院議員
安全対策の取りまとめは今年の夏頃にはと、これは明確におっしゃっていることなんですね。
安全対策が先ですか、それとも意向調査が先ですか。初中局、どう思います。
○矢野和彦初等中等教育局長
お答え申し上げます。
意向調査は、これは自治体の御判断でございますので、自治体の御判断に任せたいと思います。
〇宮本岳志衆議院議員
それは自治体の判断でしょうけれどもね。しかし、安全対策はまだできていないんです。明らかになっていないんです。あなた方の説明もそうなっているんです。順序が逆だと私は思いますね。
同時に、あなたの立場で万博修学旅行というものを推進する、そのことを通知したものではないですね。
○矢野和彦初等中等教育局長
お答え申し上げます。
本通知の趣旨を踏まえつつ、修学旅行の行き先等については各学校において決定していただくものと承知しております。
〇宮本岳志衆議院議員
当然です。各学校で判断するものだ、このことは確認されました。
これだけ不安の声が寄せられる中で、不安だから欠席させたいが内申書に影響するのではないかという声も届いておりまして、たとえ学校が遠足で万博に行くことを決めたとしても、子供や家庭の判断で行かせない、あるいは行けないという場合もあります。
資料④は、1968年10月21日の文部省初等中等教育局長通知、当時は通達ですね、通達、「小学校、中学校、高等学校等の遠足・修学旅行について」というものであります。ここには、「原則としてすべての児童生徒が参加できるように計画すること。なお、参加できない児童生徒がある場合には、その指導についても遺憾のないよう配慮すること。」とありますけれども、これも初中局長、間違いないですね。
○矢野和彦初等中等教育局長
お答え申し上げます。
文部科学省といたしましては、これまでも、修学旅行、遠足に関し、原則として全ての児童生徒が参加できるように計画すること、参加できない児童生徒がある場合には、その指導についても遺憾なきように配慮すること、こういったことを通知で示してきたところでございまして、これを踏まえた対応が各学校でなされているものと認識しております。
〇宮本岳志衆議院議員
毎日2万トンものメタンガスが発生し続けている夢洲での万博開催は、私は直ちに中止すべきだと考えます。そして、子どもたちや保護者や学校関係者の不安の声をちゃんと尊重すべきだ、このことをはっきりと申し上げておきたいと思います。学校はそういう判断をすべきだと考えます。
© 2010 - 2024 もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)