「園児死亡事件再発防止」に関する国対ヒアリングに参加しました。
内閣府、文部科学省、厚生労働省が参加。
静岡県牧之原市の幼保連携型認定こども園・川崎幼稚園で3歳の子どもさんが、送迎バス内に約5時間取り残され、亡くなられました。
心から哀悼の意を表します。
絶対にあってはならない事件です。
昨年7月も福岡県中間市で5歳の子どもさんが、送迎バス内に取り残され、亡くなられました。
2021年8月25日に厚生労働省、文部科学省、内閣府子ども・子育て本部連名で「保育所、幼稚園、認定こども園及び特別支援学校幼稚部における安全管理の徹底について」https://www.kigyounaihoiku.jp/…/2021/08/20210826-03-01.pdf
という事務連絡を発出しています。
しかし、今回、園長・理事長が運転していたのに、その事務連絡は守られていませんでした。園長にさえ、徹底していなかったことは明らかです。
事務連絡を発出するだけでは、ダメであることは明らかです。
ヒアリングの中では、NPO法人「フローレンス」の駒崎弘樹さんより、
韓国でも同じような死亡事件があった時に、道路交通法を改正し、バス内の園児置き去りを防ぐ装置の設置が義務付けられた事例が紹介されました。
アメリカやカナダのスクールバスでもすでに導入されているとのことです。
日本でも「人災」を防ぐためにもこうした装置を義務付けるべきだとの提言がありました。
内閣府は、「検討をはじめていて、一つの案として検討する」と回答しました。
静岡県健康福祉部こども未来課・福祉指導課の文書には、
「運転手、乗務員とも臨時職員(運転は園長が担当)であり、普段の職員ではなかった。」
「乗務員は荷物を持ちながら、小さい子から降ろした。他の子には自分で降りてくるように声をかけながら門を開け園内に入った。その際、本児が降りたのか確認していなかった。」
「運転手は、園児が全員降りたかどうか確認しなかった。」
「クラス担任者は、欠席等の連絡はなく登園していない園児の所在確認をしなかった。」と書かれています。
クラスは、19人で、人員体制については、調査中とのことでした。
上記事務連絡には、
1 、子どもの欠席連絡等の出欠状況に関する情報について、保護者への速やかな確認及び職員間における情報共有を徹底すること
2 、登園時や散歩等の園外活動の前後等、場面の切り替わりにおける子どもの人数確認について、ダブルチェックの体制をとる等して徹底すること
3 、送迎バスを運行する場合においては、事故防止に努める観点から、
・運転を担当する職員の他に子どもの対応ができる職員の同乗を求めることが望ましいこと
・子どもの乗車時及び降車時に座席や人数の確認を実施し、その内容を職員間で共有すること等に留意いただくこと。
4 、各幼稚園等においては、「学校安全計画」「危機管理マニュアル」について、適宜見直し、必要に応じて改定すること。
いずれもやられていませんでした。
先ほども書きましたが、園長が運転していたのに、園長にさえ徹底されていませんでした。
私は、「人災」を防ぐ機器の導入とともに、今すぐ事務連絡徹底の総点検を行うこと、そして、今、コロナ禍で保育士はじめ職員やこどもが休んだり、さまざま現場は混乱しており、ギリギリの体制では、安全を守るための人員配置もままならないことなど述べ、保育士などの配置基準の見直しを強く求めました。
政府は、「認定こども園の事故対応の関係省庁会議」を開催し、事故の検証と再発防止策について話し合うそうですが、二度とこどもたちの命が犠牲になることがないよう、幾重にも渡った安全対策を取っていかなければなりません。
引き続き、努力してまいります。