「第42回 日韓・韓日議員連盟合同総会」が開かれました。
私は、以下の会議に出席しました。
◆9時~10時30分 女性委員会
◆11時~12時30分 合同総会・開会式
◆13時30分~16時30分 経済・科学技術委員会
◆17時~17時30分 閉会式
党衆議院議員団の会議が8時からあったので、会議ばかりの1日。
しかも韓国国会議員との議論などで緊張もあって、すべて終了した時は、どっと疲れました。
【女性委員会】
何度か女性委員会に参加していますが、今回が一番、議論が深まったのではないかと思います。
事前勉強会に参加していたメンバーで役割分担しました。
日本共産党は労働問題を担当しました。
自民党議員は少子化社会の問題、公明党議員は女性の政治参加の問題を担当しました。
2019年1月、韓国において法改正でパワハラが禁止されたことについて、立憲民主党議員から質問が出されました。
吉良よし子参議院議員が日本における長時間労働や性別役割分業などの問題、私からは日本における雇用の安定、非正規雇用の問題をお話しました。
韓国の国会議員のなかで比例代表では、半分が女性となっており(比例候補の50%を女性にし、女性と男性を交互にしなければならない法律)、今後の課題は各地方の選挙区と語られました。
今後、各地方の選挙区でも候補者の30%を女性にしなければならないという法案を出していく予定とのことです(何度か出されている模様)。
女性議員を増やす取り組みは日本の方が遅れていると感じます。
セクシュアルハラスメント禁止、パワハラ禁止の法規定も韓国の方が進んでいます。
日本がどんどん取り残されていく危機感をいっそうもちました。
ジェンダー平等の風を日本でも起こしていかなければ‼️
【合同総会・開会式】
合同総会で、印象に残った言葉は、韓日議員連盟、金光琳幹事長の基調演説での言葉でした。
「政治と歴史の問題が韓日経済の前途に立ちはだかり、過去の問題によって両国民の心の中に葛藤の火が広がりつつある中、多くの専門家は、韓日常関係改善のためには、両国政府の外交的努力と同時に議会外交の役割も重要であると指摘しています。」
「今回我々両国議員連盟が先頭に立ち、葛藤に満ちた2019年に別れを告げ、2020年は、一層高い次元の交流と協力の新たな道を切り拓きたい」
日韓関係は「戦後最悪」と言われるなか、1972年から日韓韓日議員連盟の両国議員は対話を続けてきました。
事実と道理に基づいて、困難な課題を解決していくために努力を続けていきたいです。
【経済・科学技術委員会】
経済・科学技術委員会では、「徴用工」問題を契機とした日本の韓国にたいする貿易規制の拡大が議論になりました。
私は、根本的な問題として、日本の過去の植民地支配を真摯に反省する必要性、「徴用工」問題で被害者の名誉と尊厳を回復する責任、政治と経済を分離する原則に反するやり方を是正することなど述べました。
ちょうど韓国国会に「徴用工」被害者の方々への慰謝料のための基金をつくる法案の提案者の議員が参加しており、その法案の中身のお話もありました。
2+2(ツープラスツー)、韓国の政府と企業、日本の政府と企業がお金を出し合う案です。
日本の政府と企業の協力がなくても、まずは慰謝料を支払う考えも示されました。
韓国では、1+1+αという案もあります。韓国と日本の企業+αがお金を出し合う基金の案です。
日本側も「徴用工」被害者の名誉と尊厳を回復するために、話し合いを真摯におこなうべきです。
共同声明づくりでは、
日中韓FTA(自由貿易協定)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP アールセップ)など自由貿易協定についても入っていましたので、農業や地域が持続不可能になる自由貿易協定ではなく、経済主権、食料主権を確保した上での協力にと述べましたが、叶いませんでした。
【閉会式】
各分科会での案を持ち寄ってひとつの文書にまとめあげた「共同声明」のなかで、印象に残った文章は、
「歴史問題を解決するために、被害を訴える当事者の名誉と尊厳が回復されるように『日韓パートナーシップ宣言』の趣旨に基づいて、相互互恵の精神で共に努力することにした。」
「両国の議員連盟は、日本国会におけるヘイトスピーチ解消法制定を契機に、今後とも日韓の友好を阻害する言動の根絶に向けた一層実効ある施策や体制の整備に共に努力していくこととした。」
「女性の経済的地位向上に向けた雇用安定制度の策定のために緊密に協力していくことにした。」
などです。
日韓関係が厳しいなか、日本に多くの韓国国会議員の皆様が来てくださいました。
皆様、本当にありがとうございましたm(__)mm(__)mm(__)m