8月21日、「障害者雇用水増し問題 野党合同ヒアリング」に参加しました。
驚いたことは、各省庁が横並びで
“厚生労働省から再点検の依頼を受けて精査中”
とほぼ同じ回答をしたことです。
違ったのは、農林水産省と国土交通省だけが、“6月20日に厚生労働省から再調査の依頼を受けた”といったことだけでした。
さらに、障がい者雇用促進法を所管する厚生労働省が、中央省庁の障がい者雇用の水増しについて、その疑いがあることを
いつ認識したのかの質問の回答は、“現在、各省庁に再点検のお願いをしている。精査中”との定型文です。
厚生労働省が、再調査を依頼したきっかけさえ答えないのです。
特定非営利活動法人・日本障害者協議会の藤井克徳代表、認定NPO法人・DPI日本会議の佐藤聡事務局長が、ヒアリングに参加してくださいました。
藤井代表は、日本の障がい者の法定雇用率は諸外国に比べ異常に低いことや、この水増しで何人の障がい者雇用が奪われたのかはっきりさせること、この障がい者雇用水増し問題は、障がい者に対する背信行為と語られました。
第四次障がい者基本計画では、公が率先垂範すると書いてあることも指摘し、本当の検証を行うことも求められました。
お二人のお話に厚生労働省は、“提言、意見は重く受け止めさせていただきたい。今回、しっかりと再検査、実態、状況をすみやかに公表する”と述べました。佐藤事務局長は、①国がつくったルールなのに国が守っていない。その責任は誰がとるのか。障がい者は本当に悔しい思いをしている、②当事者参加のもとで第3者による検証を行うこと、③なぜ中央省庁で障がい者雇用を進めることができないのか、どうやったらできるのか。障がい者差別解消法の合理的配慮を各省庁でどう具体化してきたのか。募集の段階からみなければならない、と語られました。
事前になぜ再調査することになったのかなど質問項目を出していたのに聞かれたことにたいし“再点検、精査中”しか言わない厚生労働省の不誠実さに驚き、誰かにこれ以外言わないように指示されているとしか思えない省庁の横並び対応にあきれました。
働きたいと思っている障がい者の皆様の雇用を確保、促進する大きな動きをつくっていかなければなりません!!!