6月7日、国土交通委員会で航空管制官など空の安全を支える体制強化について質問しました!!!
写真のグラフ①をみていただいてもわかるように
日本全国の「航空管制のべ取扱機数」(日本の上空を通過する航空機含む)は、
1998年393万4千機→→→→→2017年652万機
1.6倍も258万6千機も増えています。
一方で、
航空管制官等定員(管制官のほか、航空管制運航情報官、航空管制技術官、航空灯火・電気技術官含む)は、
ピークの2002年4666人→→→→→2017年度3998人と
668人も減っています。
管制官定員は、ピークの2009年で1996人、2017年で1919人と77名減ってます。
航空管制の現場では、これまでは複数の管制官でお互いにダブルチェックなどを行うことで、リスクを最小限に抑え、繁忙期や緊急時においても航空の安全を確保してきました。
しかし、
管制官削減に伴い、管制官1人に対する負担・業務が増え、安全に対するリスクが増加し、ヒヤリハットの事例が現場感覚で増えています。悪天候時等においては、管制処理能力を超えることがあるため、航空機への遅延が発生し、国民の皆さん、利用者の皆さんにも不利益となっています。
削減された現場の管制官は、休憩時間を削ることなどで対応していると聞いています。
それも限界にきていると悲鳴があがっています。
インバウンドの増加によって国際線の離発着が増え、LCCの新規参入も増えている状況のもと、日本の空域や管制方式に不慣れなパイロット、英語がなかなか通じないパイロットも増えているそうで、1機あたりと交信する回数が増えています。
今後も引き続き、航空交通の実態や航空管制官の勤務の実態把握に努め、必要な体制をしっかり確保していきたいと考えております。
政府は、訪日外国人観光客を増やすとして、2020年4000万人、2030年6000万人を目標としていますが、その分、取扱機数が増え、管制官が必要になるはずです。
しかし、答弁では、どうしていくか、述べることができないというのです。
それで、空の安全は守ることができるのでしょうか。
管制官の養成には、時間がかかるわけですから、計画的に養成すべきです。
そして、「空」の安全、正確な運航のために、総定員法にもとづく定員削減計画を即時中止し、空の安全のために頑張っている管制官の定員を大幅に増やすことが当たり前と強調しました。
さらに、中部国際空港と関西国際空港については、取扱機数が増えているのに、管制官が減らされています。その実態もとりあげました。
写真の資料②にまとめましたが、
中部国際空港の取扱機数は、
2012年15万1千機→→→→→2016年17万1千機と2万機増えています。
関西国際空港の取扱機数は、
2012年34万7千機→→→→→2016年41万9千機と7万2千機増えています。
にもかかわらず、
中部国際空港の管制官の定数は、
82人→→→→→75人と7人減らされました。
関西国際空港の管制官の定員は、
149人→→→→→135人と14人減らされました。
羽田空港、那覇空港は、管制官が増えていますが、そこも離発着がかなり増えていますので、大変であると聞いております。羽田、那覇もふくめ人員増が必要です。
そのことを前提にして、
取扱機数が増えている中部国際空港、関西国際空港の管制官をなぜ減らすのかと追及しました。
人手不足を補うために昼間の人員を厚くして、夜は薄くするということをやっているそうですが、
例えば中部国際空港でいますと、少ない人員体制の時間帯の夜間に業務量増加や早朝時間帯に航空機の離発着訓練が設定されるなど、負担も多く、夜間や早朝に突発的な事案が発生した場合、十分な対応ができない不安があるとの声を紹介しました。
また昼間の人員も十分に厚くなく、飛行検査フライトなど特殊フライトが行われる場合、休むことなく管制業務を続ける事で対応しています。
1997年の科学誌「ネイチャー」の学術論文にも、夜勤というのは酒気帯びと同じような心身の状況になることが掲載されておりますが、前にくらべて、より心身への悪影響を与える状況になっていると現場の皆さんが言っているわけです。現場の皆さんの声を聞いて管制官などの人員を増やすべきです。
また、取扱機数だけでなく、数字に表れない管制業務についても考慮に入れるべきと、中部国際空港では、定期便にくらべ、不規則な動きをする航空機が多いと言われています。
また、今、パイロットの養成を増やすということで、訓練飛行も多くなり、タッチアンドゴーなどの訓練もし、新人管制官も管制を行ってます、
そういう中で、管制官を減らされて、現場の管制官から悲鳴があがっているのです。
石井啓一国土交通大臣にたいし、きめ細かいことまでしっかりみて、中部、関空など管制官を減らしているところもしっかりと増やすべきとせまりました。
石井大臣は、「今後も引き続き、航空交通の実態や航空管制官の勤務の実態把握に努め、必要な体制をしっかり確保していきたいと考えております」と答弁しました。
引き続き、空の安全をささえる管制官、情報官、技術官など体制強化のために全力を尽くしていきます!!!