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レポート

衆議院国土交通委員会で、港湾法改定案について質問し、反対討論を行いました。

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5月17日、衆議院国土交通委員会で、港湾法改定案について質問し、反対討論を行いました。

クルーズ船が来ること自体は否定しませんが、大手資本のクルーズ船会社などに岸壁の優先利用をさせる優遇策は、公平性、公共性を損ねる問題を指摘しました。

 また、6000人以上の乗客・乗員のクルーズ船もあり、事故があった場合の海上保安庁、自治体などの体制や連携、廃油の海洋投棄で米国司法省が罰金(4000万ドル・約46億円)を課せられたクルーズ船会社の船が優遇の対象となっている問題なども指摘しました。

 「手つかずの自然が失われる」との住民の皆さんの反対運動もあって断念した奄美大島龍郷(たつごう)町の事例も紹介しました。

 今後、法案にもとづくクルーズ船誘致のための「国際旅客船拠点形成計画」「官民連携国際旅客船受入促進協定」などを指定された各港でつくることになると思いますが、その際、住民の皆さんや港湾労働者、地域の商店などの意見を踏まえ、合意を大切にすべきこと(法案では意見が反映される保障なし)、自然環境、生活、まちづくりなど総合的に考えてやるべきと訴えました。

 さらに、静岡県の清水港の清水駅前銀座商店街の方のバスのチャーター、クルーズ船社以外が用意したバスを拒む実態もあること、定休日などの声や魚市場「河岸(かし)の市」の方の声、皆さんクルーズ船が来ることは歓迎されていましたが、清水港の計画、クルーズ船の情報が商店街や商店の方に行き届いていない実態などを紹介。
 きめ細かいことが協議できる場をつくるべきと質問しました。

 菊池身智雄港湾局長は、「地域の発展や地域経済の効果がしっかりと実現できるように港湾管理者と連携していきたい」と答弁しました。

 1950年制定の港湾法は、港湾が戦時に国家や政府に利用された反省を背景とし、民主化のために港湾管理者を港務局と地方公共団体に限定し、国が権限を持つことを排除してきました。
 熊本地震のときでも現行法で対応できました。

 災害非常時といえども、港湾施設の管理については、国に権限を移行することは抑制的であるべきと強調しました。

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