3月9日の衆院国土交通委員会で、軽井沢スキーバス事故について、背景にあった安全軽視の規制緩和策を批判し、安全運行のための参入規制と労働規制を強化するよう求めました。
バス事故を起こした運転手は大型バスの運転が不慣れで非正規雇用でした。この事実をふまえ、バスの運転手全体の賃金、契約期間、雇用形態などを実態調査するよう求めたのに対し、藤井直樹自動車局長は「可能な調査を検討したい」と答弁しました。
そもそもバスの安全ためにも運転手の労働条件のチェックはかかせませんが、ちゃんとした調査がないことも大問題だと思いました。
また、バス運転手は安全運行の要であることを指摘したうえで、過労運転を防止し、安全運行ができる担保を質したのに対し、自動車局長は「改善基準告示を守ることも含まれる」と答弁しました。
長野地裁で観光バス運転手の過労死を認める判決が下された事例を取り上げ、「改善基準告示違反がオンパレードだ」と実態を告発。石井啓一国土交通相は「改善基準告示が守られていない事例」との認識を示しました。
この裁判で国が遺族の願いを踏みにじって控訴していることについて、厳しく批判し、一刻も早く過労死と認め、ご遺族の方を少しでも安心させるべきと述べました。
また、飲酒運転の病状と同様の危険が指摘されている睡眠不全についても、「寝てないなら、乗るな、乗せるな」と厳しく対応すべきと指摘し、改善基準告示に、睡眠時間の確保を盛り込むなどの改善と法制化の検討を求めました。
事業者が安全を確保できるかを審査するなど、参入規制、事前チェックのあり方について、石井国交相は「検討委員会で総合的に検討を行う」と答弁しました。
軽井沢バス転落事故、貸切バス運転手の過労死など悲惨な事件を絶対に起こさせないために引き続き力を尽くします。