【15・10・25】◆愛知県瀬戸市、春日井市、名古屋市のリニア問題調査 ◆CBCテレビからのインタビュー
10月25日、愛知県内のリニア問題調査に行きました!!
前日のリニアシンポ&交流に続いて、畑野君枝衆議院議員、たつみコータロー参議院議員、すやま初美参議院愛知選挙区予定候補も一緒です。柳沢けさみさんが全体のコーディネートをしてくださいました。
◆瀬戸市――「日本のグランドキャニオン」に残土持ち込み???
浅井ことみ瀬戸市議、原田学瀬戸市議、水野すみこ前瀬戸市議、やびく康隆さんの案内で、まず最初にいったのは、瀬戸市の「日本のグランドキャニオン」といわれる採石場です。愛知県珪砂鉱業協同組合が、この大きな穴にリニアトンネル残土を入れてもよいと手をあげていると報道されています。
愛知県内で発生する予定のリニアトンネル残土の量は、約640万㎥と言われていますが、その全ての量が余裕で入る穴だと言われています。
実際には、まだ正式に決まっていません。
しかし、もし決まってしまったら、「膨大な数のダンプが通行するようになり、かつてのようにじん肺なども発生するのではないか」「残土にヒ素など有害物質が出る可能性もあり、そうした有害物質も持ち込まれるのでは」と心配の声が地域の方からありました。
リニアトンネル残土を持っていく先は、環境アセスメントも行われていません。これも大問題です。
◆春日井市――車両基地予定地、亜炭廃坑の陥没現場、懇談会
「春日井リニア新幹線を問う会」の川本正彦さん、党県委員会の柳沢けさみさんの案内で春日井市に移動し、まず車両基地予定地のある西尾(さいお)町に行きました。
農業委員の川地隆正さんはじめ農業委員、元農業委員の皆さんが案内してくださいました。
この地域は、車両基地と車両基地への引き込み線をつくるために土地買収と区分地上権が設定される予定になっています。
田んぼや畑がある地域です。予定地を示すくい打ちとピンクのテープがまかれていました。予定地の地権者で反対している方もおられるそうです。
近くの内津(うつつ)川は大雨で決壊した。この地域が開発されることによって、保水力が奪われ、従来から水害が発生している下流の地域がいっそう水害に見舞われることになるのではとのお話もありました。
また、農業委員の方々からは、「農地を転用することになるのに、農業委員会には何の説明もない」と問題が出されました。
今回の調査を聞きつけてか、翌日にJR東海が農業委員会のあとに説明にくることになったそうです。
この車両基地予定地の田んぼや畑もイノシシに荒らされる被害が出ており、そういう被害が原因で、農業をやめて、耕作放棄地になってしまうこともあるとのお話でした。
イノシシから農作物を守っているかわいいワンちゃんとも出会いました。
次に行ったのは、リニア沿線付近の亜炭廃坑による陥没があった元公園です。伊藤けんじ春日井市議、内田けん春日井市議が待っていてくださいました。ブランコの真下に大きな陥没の穴があいてしまいました。
現在、修復作業をしていましたが、こうした陥没が少なくなく起きるだけに、リニアが地下を通ったら、亜炭廃坑のなかを地下水が入って均衡を保ってきた土地のバランスが崩れて陥没するのではないか、との不安が広がっています。
続いて、地域の皆さんとの懇談会に参加しました。看板までつくって迎えてくださいました。本当にありがとうございます。
この懇談会のなかでは、計画に反対する方が、ボーリング調査の説明をしに来たJR職員が「国が要請したものだから」と強弁していたと語りました。
国民、住民の皆さんの要請には不誠実な対応なのに、都合がいいときだけ「国の要請」を御旗にして使い、強引にすすめようなんて姑息です。
春日井リニアを問う会の皆様が調査された交通量調査の結果について伺いました。
事業説明会などで出されている資料では、リニア残土運搬ダンプなど工事車両が、現状の交通量よりも割合的に少ししか増えないかのような数字を出していますが、リニア残土運搬ダンプなどの量を24時間にならして数字を出し、実際にダンプなどが走る時間を反映した正確なものになっていない数字のトリックについてもお話がありました。
国会審議のなかで、「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」という法務大臣の答弁がありましたが、この答弁をどうやって生かしていくかについても意見交換しました。
春日井市内は、リニアは地下40m以下を通るため、まだ、大深度地下法の使用の認可は申請も出されていない状況ですが、大深度地下法の使用の認可がなされた場合は、地権者の同意も補償も必要なく、勝手に通ってよいとなってしまうことになってしまいます。
現在は、大深度地下法の使用の認可をJR東海は受けていませんので、同意を求められて当然の権利を地権者の皆さんはもっています。将来、同意のいらない地権者だからといって軽視されることは絶対にあってはなりません。
そして、公共事業の東京の外環道では、大深度地下法の使用の認可を受けていますが、大深度であっても地盤沈下、陥没などで被害が出た場合に補償するために事前の家屋調査をおこなっています。ところが、リニアは大深度地下の部分は、事前の家屋調査も行わないとJR東海は言っています。これも大問題で、横暴な対応に怒り心頭です。
リニアトンネルのよって、地下水脈が寸断され、水の流れが変わったり、春日井市の水源が枯れることにたいする不安も語られました。
電磁波の不安の声も出されました。
JR東海は、国際基準を下回るから大丈夫、山梨実験線で公開で検証したから大丈夫といいますが、福島第一原発事故による放射性物質の健康被害の状況は、被ばく線量100ミリシーベルト以下なら大丈夫かのような説明を打ち消す実態があるなかで、国際基準自体が信頼できるのかと皆さんが疑問に思っています。
こうした不安に応えるためにも、電磁波と健康被害の関係については、第三者の委員からなる、オープンな形での科学的、客観的検証を行う機関をつくるべきと述べました。
懇談会に参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。
◆名古屋市中村区――リニア駅予定地「動きたくない」「私一人になっても動かない」との地域の方々の声
大急ぎで名古屋市中村区に移動し、江上ひろゆき名古屋市議と中村区の奥村さんの案内で、リニアの名古屋駅予定地をみてまわりました。
現在の名古屋駅をクロスする形でリニアの名古屋駅は作られ、開削工事にかかってしまう家屋やビルなどは立ち退き、解体になる予定です。
リニア事業がすすめば、立ち退きになる可能性が高い地域の皆さんのお話をお聞きしました。
「動きたくない」「おじいさんの時代から住んでいるから、私一人になっても動かない。近所の人も動きたくないと言っている」、「駅の計画を縮小するなどして、うちまでこないでほしい」などなどの声が出されました。
各地の運動団体の皆さんや愛知県議団、名古屋市議団、瀬戸市議団との懇談では、わしの恵子愛知県議、青木ともこ名古屋市議、江上ひろゆき名古屋市議、柴田たみお名古屋市議、西山あさみ名古屋市議、山口きよあき名古屋市議、浅井ことみ瀬戸市議が参加してくれました。
わしの恵子愛知県議が名古屋市議だった時代から日本共産党名古屋市議団はリニアもんだを名古屋市議会で取り上げてきました。
2人の県議が復活した愛知県議会でも次の議会でリニア問題を質問する予定になっています。
河村たかし名古屋市長はリニアを起爆剤にして街づくりをすすめていく方向を押し出しつつも、日本共産党名古屋市議団の質問にたいし、「リニアは、課題はありますよ。地震が起きたらどうなるとか、電力をようけ使うがどうかとかですね、そういうのは克服しとってもらわなければいかん」と答弁したり、「とにかくでかい工事ですので、誠実なうえに丁寧に説明してつくしてちょうと申し上げました」と答弁したりしています。
前日のリニアシンポ&交流が愛知県で開催され、各地の運動や状況が交流でき、本当によかった、力になったというお話もありました。
住民の皆さんの切実な声をうけ、中村区でもいっそう運動を広げていく決意が語られたり、有意義な時間となりました。
懇談会に参加していただいた皆様、本当にありがとうございました。
愛知のリニア調査にきてくださった畑野君枝衆院議員、たつみコータロー参院議員、穀田恵二衆議院議員の秘書さん、宮本徹衆議院議員の秘書さん、島津幸広衆院議員の秘書さん、井上哲士参院議員の秘書さん、中央委員会国民運動部の有坂さんや高瀬さん、赤旗記者さんなどなど愛知県外の皆様にも心からお礼を申し上げます。
もちろん私の事務所の秘書さん3人や東海ブロック、愛知県委員会の皆さん、畑野君枝議員の秘書さん、たつみコータロー議員の秘書さんも参加してくださり深く感謝です!!!。
懇談終了後、維新の党の混乱について、参議院選挙愛知選挙区のたたかいについてCBCからインタビューがありました。
国民、主権者を裏切るようなことはしないでほしいということや、政党助成金の廃止、戦争法廃止にし、安倍政権を退陣に追い込むためにも愛知選挙区ですやま初美参院予定候補を勝ち取る決意を申し上げました。