もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
レポート

【15.08.18】中谷元防衛大臣あての「米軍ヘリコプターによる中学校校庭への銃弾(空包)落下事件に関する要請書」を手渡し、防衛省と交渉しました。

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8月18日、島津ゆきひろ衆院議員、たけだ良介参院比例予定候補、地元の地方議員の皆様や住民の方々と中谷元防衛大臣あての「米軍ヘリコプターによる中学校校庭への銃弾(空包)落下事件に関する要請書」を手渡し、防衛省と交渉しました。

 地元からは、高畑博行小山町議、高木理文御殿場市議、岩井良枝裾野市議、御殿場市平和委員会の渡辺希一さん、沼津市平和委員会の小澤弘昌さんはじめ8名が参加されました。

第十一次東富士演習場使用協定の更改協議(2015年3月31日調印)においても航空機の安全飛行の問題に対し、「ヘリコプター等については市街地上空での飛行、特に病院、学校等の上空での飛行は極力避けており、今後も騒音軽減等に向け、さらに指導・徹底を図るとともに、航空機の安全に努めていく」と国側が答えていました。
 そういう中で、今回の事故が発生しました。
人的被害はなかったものの、学校の先生であった高畑町議によれば、ちょうど部活の1年生が立っているような場所に落下し、もし子どもたちに何かあったら、大変なことになっていた問題です。
要請では、
1、米側に対し、当該事件に関する一刻も早い原因究明と再発防止策を講じるよう文書により強く求めること。合わせて、8月12日に沖縄本島うるま市沖で墜落事故を起こした米軍ヘリコプターが当該空包落下事件に関わっているか明らかにされたい。また、これらの情報は文書により地元に開示すること。
2、原因究明と再発防止等が講じられるまで、ヘリコプターの訓練を中止するよう米側に要求すること。

3、東富士演習場使用協定を厳格に遵守させ、航空機の飛行については、?以上な低空飛行を行わせないこと、?厚生施設、文教施設及び居住地上空の飛行を避け、住民の安全を確保するよう米側に強く求めること。同時に、自衛隊についても使用協定の原則の遵守を再徹底し安全対策に万全を期すること。

4、「東富士演習場使用に伴う関係市町との行政に関する協定」の第4条(武器及び演習行為の規制)の中でも「・・・周辺地元民に危険を感ぜしめまたは迷惑を及ぼすような演習行為はしない」とある。演習場外であっても使用協定の(武器及び演習行為の規制)を適用し、住民の生命と暮らしの安全・安心に国として責任を持つこと。

回答では、8月4日の私の国土交通委員会での質問からほとんど何の進展もありませんでした。

◆1の回答の概要)
米軍機からの落下物については、住民の方々に大きな不安を与えるものとして、まことに遺憾でございます。防衛省として、米側に対し、事案の発生後、こうした遺憾の意を伝えるとともに、原因究明と再発防止を申し入れている。米側から、米陸軍のヘリコプターという回答(沖縄・うるま沖墜落機との関係はわからない)。
 今後、米側から情報が得られ次第、関係自治体等に対し、速やかに情報提供してまいりたい。

◆2の回答の概要)
 米軍の訓練は、即応体制の維持・向上のため、日米安保のために必要だと考えている。しかし、まったく自由にやってよいというわけではない。我が国の公共の安全にたいして妥当な考慮をはらわれるべき。
 米軍の運用は米軍において検討判断するべき。

◆3の回答の概要)
使用協定については米軍も自衛隊と同様。
米軍にたいし、市街地上空は極力避けるよう累次言っている。米軍の運用についても住民の方々に最大限の配慮をすること、安全管理の徹底を図っていく。
自衛隊も使用協定、規則に従ってやる。

◆4の回答の概要)
米軍についても東富士演習場使用協定によって訓練は全く自由というわけではない。基地の外であっても妥当な配慮がなされるべき。

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 やりとりのなかで、地元の皆さんなどから以下の旨の発言がありました。

◆小山町長も事故があって3週間もたっても、原因究明、再発防止について何も連絡がないと怒り心頭である。
◆落下事件やうるま市沖墜落事故を起こす特殊訓練の危険性は明白。そんな危険な訓練を普段から私たちが住んでいる頭上でやっているのかと住民の皆さんは不安に思ってる。
◆うるま市沖の墜落事故では、自衛隊員がのっていたことが明らかになったが、小山町の落下事故を起こし米陸軍ヘリも自衛隊員がのっていたのか。→後日、回答することになった。
◆自衛隊については、航空機の進入経路などルールがあるが、そのことは米軍も同じルールになっているのか。→後日、回答することになった。
◆21日に小山中学校という市街地のなかでもど真ん中の場所で異常な低空飛行で「バリバリッッ」というような音をだし、街中を旋回し、落下事故を起こしたが、25日には御殿場市で市街地上空を異常な低空飛行で街中を旋回していた。
◆米軍のオスプレイの訓練の際も、市街地である「きたごうちく」でモードをヘリモードにかえるなど危険な飛行をしている。
◆使用協定では、米軍が自衛隊と同じ条件で使うことになっている。自衛隊と同じことを求めるべき。
◆21日にもオスプレイがやってくる予定。

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防衛省からその他回答があったこと。

◆8月11日に東富士演習場に関する拡大会議があり、地元自治体から米側からの回答がおそいとの指摘があった。
 翌8月12日に在日米軍にたいし、改めて早期に情報を提供するよう申し入れた。
◆8月12日に起きたうるま市沖墜落事故については政府全体で情報提供を申し入れた。情報が得られ次第、逐次沖縄県に伝えている。
◆(8月18日付「しんぶん赤旗」報道の)うるま市沖墜落事故を起こした機体は、米陸軍の特殊作戦ヘリ・MH60Mブラックホークで、所属は米ケンタッキー州フォート・キャンベルの第160特殊作戦航空連隊(SOAR=通称ナイト・ストーカーズ)だと在日米軍司令部が17日に正式回答したことについては把握していないと回答した。加えて、うるま沖墜落の事故機は、事故から5日後に機種・所属部隊が明らかになっているのに、静岡県小山町での落下事故を起こした機体についてはなぜ明らかにならないのか問うと、うるま沖墜落事故と小山町落下事故の重大性には差はないといいながら、「米側から、米陸軍のヘリコプターという回答」としか回答しませんでした。
◆東富士演習場での米軍MV22オスプレイの訓練では、防衛省が目視調査しているが、今回の訓練については、そうした調査はしていない。
◆今日の内容は、「米側に伝えてまいります」。

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 本来は、東富士演習場は、国が全面返還のために努力することを前提としているところです。
 まもなく落下事故から1か月がたとうとしているのに、地元の皆さんに何の連絡もしない傍若無人な対応は絶対に許せません!!!
 地元の皆さんと一緒に引き続き追及していきたいと思います。

 皆様、本当にお疲れ様でした<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

 

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