≪以下は、4月2日付「しんぶん赤旗」の記事です。≫
「これでは社会保障は貧しくなるばかり。政治の方向が間違っている」―。日本共産党の小池晃副委員長は1日の参院予算委員会で、安倍政権の社会保障予算削減が2015年度で3900億円(表)にもなることを示し、消費税を増税しながら“老いも若きも負担増”を強いる社会保障切り捨て路線からの転換を迫りました。
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医療では、後期高齢者の保険料引き上げや、現役世代の入院給食費の引き上げが狙われています。
小池氏は、後期高齢者医療の加入者の半数以上が保険料の「特例軽減」を受けており、廃止すれば保険料が2~10倍も跳ね上がると述べ、「低所得者を狙い打ちした大負担増だ」とただしました。
塩崎恭久厚労相は「激変緩和を講じる」というだけ。小池氏は「『世代間の公平』というが、要は高い方に合わせて負担させようという『ご都合主義』だ」と批判しました。
一方、年金では、年金給付の抑制が続けられています。
小池氏は、昨年4月の時点ですでに年金の給付水準が物価水準を下回っていると指摘。にもかかわらず、物価・賃金の伸び以上に年金水準を抑える「マクロ経済スライド」が発動されるため、2015年度の年金水準は物価水準よりも2・2%も低くなると述べました。塩崎厚労相は「(小池氏の)説明は正しい」と認めざるをえませんでした。
小池氏は、今年度の社会保障の3900億円削減は、小泉政権時の「自然増2200億円抑制」を上回ると指摘。「社会保障のためといって消費税を増税しながら、これだけ社会保障を削減して国民の納得が得られると思うのか」と迫ると、安倍晋三首相は「給付と負担のバランスをとらないといけない」としか答えられませんでした。
小池氏は、高額所得者と大企業ほど負担率が下がる所得税、法人税のゆがみをただせば、社会保障の財源はつくれると強調。「能力に応じて税を負担させ、一人ひとりの所得を増やす経済改革で社会保障の財源をつくる“道”しかない」と述べました。