新日鐵住金名古屋製鉄所における火災・大量黒煙事件と死亡災害問題について半田労働基準監督署に聞き取りと申し入れ
1月23日、辻井タカ子東海市議、安井ひろ子東海市議、坂ゆかり東海市議予定候補、梶田稔武豊町議、日本共産党新日鐵住金名古屋委員会の皆さん、労働者の方とともに新日鐵住金名古屋製鉄所における火災・大量黒煙事件と死亡災害問題について半田労働基準監督署に聞き取りと申し入れを行いました。
申し入れでは、以下の点を求めました。
(1)新日鐵住金における火災・大黒煙発生と2013年12月28日発生の死亡災害について、事故の徹底的原因調査と再発防止の厳しい指導を行うこと。
(2)火災などについては、即刻行政・消防へ通報させ、速やかに市民への被害や不安をなくす指導を行い公表すること。
(3)死亡災害については、原因調査とともに遺族への万全な補償、再発防止の徹底した指導を行うこと。
(4)新日鐵住金名古屋は、銑鋼一貫50周年を迎え、現在フル操業また世代交代の真っただ中、昨年の災害は一昨年の1.5倍となっており、このまま放置することはできません。半田監督署としても「特別労働安全衛生指定事業所」に指定し、特別の管理下に置き、強力な行政指導のもと災害防止に力を発揮すること。
(5)新日鐵住金では今年から、「躾けガイドライン」なるものを「企業風土一新」の方針に掲げました。企業の発展に思いを致すのは当然としても、これが災害防止に資する方向かは疑問です。むしろ自由な職場風土を壊し、新たなメンタルや災害の遠因の危険さえあります。半田監督署としてもこうした問題とともに、設備老朽化、要員問題、幾重に重なる雇用形態などさまざまな観点から、名古屋製鉄所の安全管理の在り方を指導すること。
(6)新日鐵住金の関係企業は、災害とともに環境、労働条件は厳しく、単価の切り下げ要求のもと、下請けの事業主はじめ苦労しています。新日鐵住金との対等な立場から価格交渉ができるよう、特別な指導をすること。
参加者からは、「今回の17日と20日の火災・大黒煙の事故は、老朽化の問題だと思う」、「東海市にも申し入れをしたが、新日鐵住金は周辺住民のことを考えていない」、12月28日の死亡災害は水砕スラグヤードを歩行中に、ダンプの後輪に巻き込まれてしまうという痛ましい事故でしたが、「工場構内で使う自動車の車検がないのは問題ではないか。タイヤの摩耗やブレーキが利かない、ペダルがとれるなどの話もある」、「発足から160人以上の方々が労災でなくなっている」、「新日鐵住金の各地の事業所のなかでも名古屋は突出して多い」、「新日鐵住金の内部留保は2兆円以上ある。コスト削減で安全が脅かされている。安全対策を行う財源はある」などの発言がありました。
半田労働基準監督署からは、火災・大黒煙発生については、不完全燃焼で、有毒ガス(硫化水素、アンモニアなど)や大気汚染物質のばい煙の発生が懸念されることや、原因については調査中であること、調査結果などは公表できないこと(情報公開請求してほしい、とのこと)など述べられました。
死亡災害については、新日鐵住金が労災事故が多いことは認識しており、何度も入っていること、新日鐵住金側は12月28日の死亡災害を「統計外」としているが(あくまで協力会社の責任にしたい?)、労基署としては新日鐵住金構内の死亡災害として「統計内」にしており会社の扱いに違和感を持っていることなど述べられました。
また、半田労働基準監督署では1人欠員となっており、マンパワーが足りない問題なども指摘されました。労働者の皆さんと住民の皆さんを守るためにも労働基準監督官の増員は不可欠です。
引き続き、地元の皆さん、働く皆さんと力を合わせて、事故や労働災害のない安全な職場と地域をつくっていくために力をつくしていきたいと思います。
労働組合の臨時大会で連帯のご挨拶
1月23日は、ある労働組合の臨時大会に参加し、連帯のご挨拶をさせていただきました。
安倍自公政権が狙う労働法制の全面改悪◆「常用代替の禁止」の大原則をやめ派遣労働を無制限に拡大する派遣法大改悪◆いつまでも非正規雇用のままで働かせる労働契約法の改悪◆長時間労働とサービス残業を合法化する裁量労働制の拡大◆残業代ゼロのホワイトカラー・エグゼンプション◆解雇をしやすくする方向では、いっそう労働者全体として賃金が減っていくことにつながり、結局、日本経済の長期低迷、後退に拍車をかける結果になることが目に見えています。
賃上げで日本経済を立てなおす、安定した雇用で日本が希望が持てる国に!という、労働組合の皆さんのたたかいは大義あるたたかい。
正規も非正規も民間も公務も、ナショナルセンターの違いを超えて、働く人、国民みんなの連帯の力で、賃上げと安倍内閣による労働法制の全面改悪を許さず、人間らしく働くことができる、生きることができる日本に変えていくために力をあわせましょう!とお話をさせていただきました。
ありがとうございました!