6月10日の中日新聞に、全国農業協同組合中央会(JA全中)の皆さんが、環太平洋経済連携協定=TPP交渉への参加に反対する署名を5月末で1120万人集めたと報道されました。
JA全中の茂木守会長は、記者会見で「東日本大震災の農林水産業にさらなる損害をもたらすTPPは、復興の足かせにしかならない」と述べたそうです。
本当にその通り!
JAの皆さんの活動に心から感謝いたします。
私は、被災農家の方のヘドロのかき出し支援をしましたが、被災地では今でも農業を続けることをあきらめている方々が少なくありません。そこにTPP参加となれば、お米の産地でもある被災地の農業は壊滅してしまいます。
愛知県内のある方が「TPPに参加をすれば、中国が尖閣諸島の問題で気に入らないからといって日本向けのレアアースの輸出をストップさせたことがあったが、それと同じように今度は食料が外交手段に使われてしまう。結局、国の主権を失うことになる」とおっしゃいましたが、国の主権という大きな問題でもあります。
TPPに参加をすれば、一番圧力をかけてくるのは、アメリカです。食料と基地問題などを両てんびんにかけて、日本への負担を強いることになるでしょう。
そして、自分の国で食料を作ることは、他の国の、とりわけ飢餓に苦しむ、貧困に苦しむ国の食料をお金の力で奪わないということにもつながります。
食料自給率を13%に低下させてしまうTPPは絶対に阻止しなければなりません。
自公政権から民主党政権にかけて、国の農林水産予算は11年間連続、1兆円以上も削減され続けてきました。
日本の農業を本気で守る気がない政治は、早く変えなくては!