JR東海のリニア中央新幹線第一中京圏トンネル西尾工区の工事現場付近の愛知県春日井市明知町で発生した井戸や池の水枯れ被害の実態を示し、調査と補償を行うよう求めました。
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愛知県春日井市におけるリニア工区付近の水枯れ等の問題について 2025.4.15
議事録
○本村伸子
日本共産党の本村伸子でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
リニア沿線の被害について質問させていただきたいというふうに思います。
リニア中央新幹線第一中京圏トンネル西尾工区の工事付近、愛知県春日井市明知町内の複数の井戸や池や水路、そうしたところが水がれ、水位低下の被害、あるいは事業者の方の社屋などへの被害が実際に出ております。
リニア工事によって岐阜県瑞浪市大湫での水がれとか地盤沈下、これは大きなニュースになりまして、私も予算委員会で質問させていただいております。いまだに地盤沈下は瑞浪の方で続いておりまして、十センチ以上の地盤沈下という場所もございます。
リニアの工事による被害というのはここだけではないわけですけれども、今日は春日井市の明知町の方で起きている事象について質問させていただきたいんです。
この問題については春日井の市議会の中でも議論をされておりまして、議論をしてこられた伊藤建治市会議員と一緒に私も住民の方のお話をお伺いに現地に伺わせていただきました。
お話をお伺いいたしますと、昨年の二月頃、池の水、井戸の水がかれてしまったと。雨が降って少し水が入るときもあるんですけれども、また今年の二月頃もかれてしまったと。また、ダイナマイトの振動なのか、井戸の壁面のところが崩れてしまって、ポンプに砂が入ってしまって修理をしなければならなかった、御先祖の方々の時代からこんなことは一度もなかったというお話です。百年以上こんなことはなかったということです。
もう一つ、西尾工区の南の端なんですけれども、その近くの事業者さんの被害もございました。二〇二二年の春頃なんですけれども、地下水が突然濁り出した、三十年以上こういうことは一度もなかった、製品が変色をしてしまうという中で、数百万円の投資をして、ろ過装置を複数取り付けなければならなかったというお話です。社屋の建物にもひびが入っておりまして、床も波打ってあちこちに亀裂がある、これは現在も大きくなっているというお話です。
この明知町の井戸や池の水がれ、水位低下というのは、春日井市議会の答弁では、現地調査をJR東海も行ったという答弁があったわけですけれども、どのような調査を行ったのか、また、この水位低下、水がれ、自然現象だというふうにJR東海は言っているそうなんですけれども、それを証明する証拠はあるのかという点をお伺いしたいと思います。
○古川副大臣
お答え申し上げます。
本年、令和七年三月の春日井市議会におきまして、同市内におけます水がれなどの被害並びにリニア中央新幹線工事の影響の有無について質疑があったと承知をしております。
JR東海からは、第一中京圏トンネル西尾工区において、本年、令和七年二月頃から工事箇所付近の井戸の水がれについて複数の申出があったということから、JR東海社員がお話を伺い現地を確認した、この地域の令和六年十二月から本年、令和七年二月の降水量は、例年に比べて記録的な小雨であり、三月中旬以降は降雨により多くの井戸で水がれの状況が改善している、引き続き地域の方々のお話をよく伺うとともに現地の状況を注視していくとの報告を受けております。
○本村伸子
今日出させていただきました資料の中にも、これは春日井リニアを問う会の川本さんが作って、JRの資料からまとめてくださった資料なんですけれども、昨年二月の段階でかれているわけです。先ほど副大臣は今年の話をされたんですけれども、去年も水がれをしているわけです。降雨量も見させていただきましたけれども、去年は今年と比べても降雨量はそんなに少なくないという中で、去年水がれをしているわけです。
資料を見ていただきますと、西尾工区のリニアトンネルのトンネルから出る水の量、つまり湧水の量は、上の方ですけれども、上の量と、観測用の深井戸の水位、これは下なんですけれども、二〇一九年から二〇二四年までの推移が分かるというふうに思います。その途中で、明知町井戸水濁るですとか、明知町井戸かれるですとか、そういうことが書いてあるわけですけれども、トンネル湧水量が増えて、そして井戸の水位低下が進んでいることが分かるというふうに思います。
先ほど事業者の方の水が濁るなどの被害があったというふうに申し上げましたけれども、二〇二二年夏頃は深井戸はマイナス五十メートルにもなっております。これは、瑞浪の大湫の、被害があったわけですけれども、そこの水位低下よりも上回る量となっております。
この西尾工区の観測用の深井戸はなぜ五十メートルにもなっているのか、その点、お示しをいただきたいと思います。
○古川副大臣
JR東海からは、西尾工区の非常口工事施工ヤードのトンネル湧水量及び周囲の観測用井戸の水位のモニタリングの結果、西尾町の観測用深井戸の水位は令和二年一月頃から減っている一方、令和六年二月頃からトンネル湧水量が増えておりまして、その時期が一致していない、令和六年三月に明知町内の民家の井戸や池の水が低下した旨は承知しておらず、他の観測井戸の水位については変化が確認されていないとの報告を受けております。
国土交通省といたしましては、事業主体であるJR東海に対し、モニタリング結果などを踏まえた適切な措置が取られるよう引き続き指導助言を行ってまいります。
○本村伸子
ありがとうございます。
明らかにトンネル湧水量が増えていく中で、そして本線トンネルの工事が始まる中で、深井戸の水位低下というのは明らかに進んでおります。西尾工区のトンネル湧水量が大幅に増えた時期、観測用の深井戸の五十メートルの水位低下をした時期、そして明知町内の民家の井戸や池あるいは水路の水が減ってしまった時期が重なっております。そうした点をJR東海そして国は調査をするべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○古川副大臣
お答えいたします。
JR東海からは、観測用深井戸の水位については令和二年一月頃から減少はしておりますものの、同一箇所の浅井戸の水位に変化はなく、また、周辺での水位低下に関する申出もないといった状況であると伺っております。
また、JR東海から、一方で明知町では、令和七年二月から三月頃にかけて井戸の水位低下、枯渇に関する申出が十二件行われていますが、この地域での小雨の状況などによりまして、三月中旬以降は降雨により多くの井戸で水がれが改善しております。こうしたことから、現時点におきましてはリニア中央新幹線工事との明確な因果関係が認められる状況にはない、このように伺っているところでございます。
○本村伸子
そうやって言うからこそ、今日、湧水の量と、そして深井戸の水位の大幅な低下ということを申し上げているわけです。かなりこの地域はトンネルが地下深く掘られる、大深度という地下深く掘られるわけで、だからこそ深井戸の点も是非見ていただきたいというふうに思っております。
西尾工区の工事の付近、明知町の水がれ、水位低下の被害に関して、住民の皆様への補償をしっかりと行うべきだというふうに思います。事業者の方のこともちゃんと調査して補償をするべきだというふうに思います。リニアの工事が事業者の近くに来たのは二〇二二年、ちょうど重なるわけです。そこで水の濁りが出ているということで、JR東海の言い分をうのみにするのではなく、客観的な調査をするべきだというふうに思います。そして補償をするべきだというふうに思います。
副大臣、その点、国として是非そうしたことをやっていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○古川副大臣
JR東海からは、掘削工事に当たって地下水の水位や水質などの状況をモニタリングしている、工事との因果関係が認められれば、ほかの公共工事と同様に、国土交通省が定めた公共工事に係る工事の施行に起因する水枯渇等により生ずる損害等に係る事務処理要領などに基づきまして、地域の御意見を伺いながら補償などを行っていくとの報告を受けております。
○本村伸子
是非被害に対してはしっかりと調査して補償をしていただきたいというふうに思っております。
もう一つ。リニアの坂下西工区では亜炭廃坑がありまして、陥没のリスクがございます。
リニアは、例えば不二ガ丘というところでは地下七十五メートル辺りを工事するわけですけれども、その亜炭廃坑は地下七メートルから十四メートルの辺りにある。そうしますと、弾性波探査は十四メートルから十五メートルしか届きませんので、亜炭廃坑の丁寧な調査ができないというふうに思います。
丁寧な調査をして予防の充填を行い、そして絶対に陥没事故を起こさせない対策を強化するべきだというふうに思いますけれども、副大臣、お願いをしたいと思います。
○古川副大臣
この亜炭廃坑との関係についてでございますけれども、JR東海からは、坂下西工区の施工に当たりまして、事前に文献調査及びボーリング調査を実施いたしました結果、亜炭鉱となり得る層は地表面から約二十メートルないし四十メートルの深さで確認されていて、地表面から約六十メートル以上深い位置にあるトンネルの近くでは確認されなかった、また、一般的にシールドトンネルによる影響が考えられるとされるトンネル直径と同じ約十四メートルの範囲において弾性波探査による空洞調査を行うことといたしておりまして、既に実施をした調査掘進約二百四十四メートルにおきましても、マシンから発振した弾性波により空洞の探査が可能であることを確認した、さらに、空洞の存在が疑われる場合には、マシン内部からのボーリング調査を実施し、空洞の確認等を行う予定であると伺っております。
国土交通省といたしましては、JR東海に対し、これらの調査を踏まえた適切な措置を取ることによって安全や周辺の影響に十分配慮して工事を進めるよう、引き続き指導助言を行ってまいります。
○本村伸子
絶対に陥没事故がないようにしていただきたいというふうに思います。
そして、最後に、大臣にお願いします。豊かな水資源を守るという御決意を是非お願いしたいと思います。
○伊東国務大臣
本村委員の御質問にお答えしてまいります。
御指摘いただきましたリニア中央新幹線の建設に関しましては、所管の国土交通省において適切に対応されているものと承知をしているところでありますが、一般論として申し上げれば、地下水を含む豊かな水資源は人の生活を支える重要な要素であると認識をいたしております。
本村委員御指摘のとおり、私の所信表明におきまして基本的な考え方に掲げた五つの柱の一つ目の柱であります、安心して働き、暮らせる地方の生活環境の創生について御説明をさせていただいたところであります。こちらに沿って、買物、医療、交通など日常生活に不可欠なサービスの維持向上等に向け、今後も関係省庁と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
○本村伸子
是非水資源を守っていただきたいということを強く求め、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
関連資料
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik25/2025-04-16/ftp2025041615_02_0.html